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- 14章 -
- 日常のひとこま達 - 演劇部&秋山&長谷川
しおりを挟むそして誰が気がついただろう。
今の会話で、安積の身長に対する悩みになんの解決も生まれていないことに。
なぁなぁだが話がまとまった所で休み時間も少なくなり、長谷川が店へと帰り秋山もこれからまだやることがあるからと、爽やかに手を振って班乃達とは別の方向の電車に乗り帰って行った。
明日は日曜日だが午後から部活がある。今日の映画の感想、恒例の“演劇会議”の為どこかファミレスをと思ったが時間的にあまり長く居られなさそうで、今日の所は…というか、ほぼ当たり前となっている安積の家に向かった。
安積の家に行く途中にあるコンビニで適当に夕飯とつまめるものを買出しし、家に着くととりあえず夕食をとった。
「1人暮らしって大変じゃないですか? 掃除洗濯、自炊もちゃんとしてるみたいですし…」
「ん? 慣れちゃえば別になんとも思わないなぁ。って言うか、実家と違って気軽に友達呼べるから1人暮らしのほうが好きかも」
「良い奥さんになれそうですね」
「旦那さんっていってよ。それかせめて主夫とか…」
「あははっ、すいません」
夕飯を食べ終わって暫し紅茶でまったりしてから、台本を取り出した。
お互いこうした方が良いあぁした方が良いと言い合いながら練習すること3時間。既に時計の針は4時近くを指していた。
台詞を暗記しながら目を擦り欠伸が目立ち始めた安積を見て班乃は自身の台本を閉じる。
「そろそろ寝ましょうか」
「……ん。そうだねぇ」
その場で大きく伸びをして、安積も台本を鞄にしまった。
各々入浴やその他寝る準備を済ませると、自室にお客さん用、基、もはや班乃用となり始めてる敷布団をひいて電気を消し、寒い寒いと言いながらベッドにもぐりこむ。
「アラーム何時にかける?」
「13時からですし…10時半くらいですかね」
「はーい」
アラームをセットして携帯を閉じると、部屋は完全に暗闇に包まれた。
「あー…1人じゃないってなんか良いなぁ」
「はい?」
「こっちに来るまでは当たり前に家族が居たから、寝るまで何かしら物音してて、朝起きたら両親がもう起きてたから、誰か居ない状況ってなかったんだよね」
「ホームシックですか?」
「いやいや、帰りたいとは思わないけど、やっぱり少し寂しいなぁって」
「うーん…僕はまだ実家暮らしですからなんとも言えませんけど…というか、高校生で1人暮らししてる人なんてそうそう居ないでしょうけど」
「だよねー」
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