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- 13章 -
- 事実は小説よりも奇なり -
しおりを挟む「ってゆーか、ひー?」
「なぁに?」
「お前学校じゃ謎の人通してたんじゃないのかよ?」
「通してるよ。この子達以外には」
「あっそ」
「ほらほら、突っ立ってないで座んなよ!」
きっとこの状況がどう言うことなのか自分以外には分からない事だろう。長谷川と秋山が席に座ったのを確認し、意気揚々とこの状態を、仕掛けたサプライズの種明かしをしようとしたのだが…
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「えっ、覚えてるんですかっ!?」
「勿論っ! 男の子2人で来てること自体珍しいのに、てっちゃんの知り合いだもん、忘れるわけないよぉー!」
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