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- 7章 -
- 子供達の救世主 -
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「いらっしゃいませーって、綾雪っ!?久しぶりだな!」
「おっす鉄兄っ!」
「お久しぶりです、長谷川さん」
ビデオ屋に足を踏み入れた植野と鈴橋は、入るや否や出入口近くにある返却棚にいた人物、長谷川鉄司に声をかけられた。
長谷川は植野が昔から世話になっていた人で、今でもなにかと手を貸してくれている。植野自身も鉄兄と呼んで慕っている人物だ。
「今鉄兄1人?」
「え?あぁ、休憩行ってもらってるから」
「へぇー……」
「こら、悪い顔すんな。18禁には入るなよ」
「なにそれ濡れ衣っ!!勉強だよ勉強っ!いざという時知識ないとお互い守れないっしょ?だからさっ!カード貸ーしてっ!」
「それが本音なら理由は立派だけどな。でもカードの貸し借りは規約違反だし、駄目なもんは駄目」
「じゃぁ鉄兄が借りてよっ!一緒に見よっ!!」
「俺が捕まるわっ!」
「えぇー……なんでよぉ、けちぃっ(*`エ´*)」
「…必死すぎだろ。気持ち悪い」
「Σ がっくんっ(´;ω;`)」
高校生ともなればそう言ったものに興味があるのは健全と言えるのではないか。むしろ全くない方が異常だと思う。
なのに、隣で目もあわせずドン引いた鈴橋の顔と言ったら……確かに自分の色恋よりも妹第1すぎるきらいがあるし、そう言った話題に潔癖そうでもある。
そんな鈴橋の反応は、気があるのも相まって色々と考えさせられ落ち込ませるのには充分だ。
「ほら、いつまでそこ突っ立ってんだ?ビデオ借りに来たんだろ?」
「あっ、そうそう!明日日曜日だし、ビデオ見ながらまったりしようと思ってさっ!がっくんとっ!!」
「は?いや待て。 俺なにも聞いてないんだけど」
「へぇ、仲良いな…って、えっ? ってことは綾お前…鈴橋君と見るつもりだったのか…エロビデ」
「違っ!! それは違うよっ!?」
「…………」
「違うからねっ!?」
「…まぁ、あまり遅くならないように帰れよ」
「おけっ!! 行こっ、がっくん!!」
勿論、長谷川の言うような事などするつもりはなかった。流石にそれは恥ずかしい…冷ややかな鈴橋の視線から逃れる様にそそくさと奥へと進んでいく植野を、2つの呆れ顔が無言で見送った。
「やー、本当綾雪は鈴橋君が大好きみたいだなぁ」
「…変なこと言わないでくださいよ」
「とか言っちゃって、本当は鈴橋君だって満更でもないでしょ?」
「それは…まぁ、植野と居るのは退屈しなくて良いですけど」
不機嫌そうに肯定し俯いた鈴橋を横目に、長谷川は嬉しそうに微笑んだ。
今の植野の姿は、数年前の彼からはまったく想像も出来ないものだ。
明るく前向きで活発な少年、今の姿がきっと本当の姿なのだろう。
そうして居られるのはきっと、この子、鈴橋存在が大きいのだと思う。
「鈴橋君、綾雪を宜しくね」
「え? あ、はい…?」
疑問げではあるが鈴橋の肯定の言葉に優しげな笑顔で頷き、仕事に戻って行く長谷川を呆然と見送った。
『植野を宜しく?』
全く意味が分からない。
何故自分が宜しくされたのか、理解不能だ。
思わず返事をしてしまってが、どうすれば良いのか…今まで通りで良いのだろうか?
答えは出てないままだがいつまでもここに居るわけにもいかないと、植野の元へと足を向けた。
「おっす鉄兄っ!」
「お久しぶりです、長谷川さん」
ビデオ屋に足を踏み入れた植野と鈴橋は、入るや否や出入口近くにある返却棚にいた人物、長谷川鉄司に声をかけられた。
長谷川は植野が昔から世話になっていた人で、今でもなにかと手を貸してくれている。植野自身も鉄兄と呼んで慕っている人物だ。
「今鉄兄1人?」
「え?あぁ、休憩行ってもらってるから」
「へぇー……」
「こら、悪い顔すんな。18禁には入るなよ」
「なにそれ濡れ衣っ!!勉強だよ勉強っ!いざという時知識ないとお互い守れないっしょ?だからさっ!カード貸ーしてっ!」
「それが本音なら理由は立派だけどな。でもカードの貸し借りは規約違反だし、駄目なもんは駄目」
「じゃぁ鉄兄が借りてよっ!一緒に見よっ!!」
「俺が捕まるわっ!」
「えぇー……なんでよぉ、けちぃっ(*`エ´*)」
「…必死すぎだろ。気持ち悪い」
「Σ がっくんっ(´;ω;`)」
高校生ともなればそう言ったものに興味があるのは健全と言えるのではないか。むしろ全くない方が異常だと思う。
なのに、隣で目もあわせずドン引いた鈴橋の顔と言ったら……確かに自分の色恋よりも妹第1すぎるきらいがあるし、そう言った話題に潔癖そうでもある。
そんな鈴橋の反応は、気があるのも相まって色々と考えさせられ落ち込ませるのには充分だ。
「ほら、いつまでそこ突っ立ってんだ?ビデオ借りに来たんだろ?」
「あっ、そうそう!明日日曜日だし、ビデオ見ながらまったりしようと思ってさっ!がっくんとっ!!」
「は?いや待て。 俺なにも聞いてないんだけど」
「へぇ、仲良いな…って、えっ? ってことは綾お前…鈴橋君と見るつもりだったのか…エロビデ」
「違っ!! それは違うよっ!?」
「…………」
「違うからねっ!?」
「…まぁ、あまり遅くならないように帰れよ」
「おけっ!! 行こっ、がっくん!!」
勿論、長谷川の言うような事などするつもりはなかった。流石にそれは恥ずかしい…冷ややかな鈴橋の視線から逃れる様にそそくさと奥へと進んでいく植野を、2つの呆れ顔が無言で見送った。
「やー、本当綾雪は鈴橋君が大好きみたいだなぁ」
「…変なこと言わないでくださいよ」
「とか言っちゃって、本当は鈴橋君だって満更でもないでしょ?」
「それは…まぁ、植野と居るのは退屈しなくて良いですけど」
不機嫌そうに肯定し俯いた鈴橋を横目に、長谷川は嬉しそうに微笑んだ。
今の植野の姿は、数年前の彼からはまったく想像も出来ないものだ。
明るく前向きで活発な少年、今の姿がきっと本当の姿なのだろう。
そうして居られるのはきっと、この子、鈴橋存在が大きいのだと思う。
「鈴橋君、綾雪を宜しくね」
「え? あ、はい…?」
疑問げではあるが鈴橋の肯定の言葉に優しげな笑顔で頷き、仕事に戻って行く長谷川を呆然と見送った。
『植野を宜しく?』
全く意味が分からない。
何故自分が宜しくされたのか、理解不能だ。
思わず返事をしてしまってが、どうすれば良いのか…今まで通りで良いのだろうか?
答えは出てないままだがいつまでもここに居るわけにもいかないと、植野の元へと足を向けた。
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