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- 3章 -
- 最強人物安積聖 -
しおりを挟む行儀よく正座をし、静かに顔の前で両手を合わせる。今日は疲れも手伝ってくれたおかげで、一段と美味しく頂けそうだ。
早速と弁当に箸を伸ばしたちょうどその時。
「遅くなりましたー」
「*´▽`*」
「なっ…なんですかその満面の笑み…」
植野の多いな期待と鈴橋の少しの期待を背負った、生徒会長兼学級委員長、班乃明が颯爽と姿を現した。
「かいちょーっ、会長会長っ!!」
購買で買ったパンを投げだし、反動で倒れかけたパックジュースを鈴橋が奇跡的反射神経で阻止した事すら気付かず、班乃のもとへと猛ダッシュした植野は班乃の双肩をつかむや否や、テンション冷めやらぬ様子であたりを見回した。
「会長っ!!転校生は!?私のために争うのは発言した珍獣はどこっ!?」
「「珍獣って…」」
強ち間違ってないかも…
班乃も鈴橋もひっそりと思ったりもしたがw
「えっと、転校生の子なら…」
「こんにちはーっ!!」
Σ(゜д゜;)
班乃の後ろからひょっこりと顔を出したのは、朝から話題の転校生、安積聖そのものだった。
「はじめまして…って…あぁっ!!?」
「おっ、お前っ!?」
鈴橋の位置からは丁度植野に隠れて転校生の姿は見えない。なにやら転校生をガン見して動かない植野を不審に思い、駆け寄り見たものとは…
「…会長。転校生ってこいつ?」
「えぇ、そうですが?」
「「小さくて華奢で」」
「?」
「シャイで」
「人見知りな」
「「可愛い子…」」
「なんです?それ?」
「その名も安積聖でーす☆」
「って、どこがだぁっ!」
「えーと…?」
「…はぁ」
朝からずっと会えるのを心待ちにしていた転入生。班乃に連れられてやってきた本人はなにを隠そう、HR前植野等に転校生来るの情報をもたらした張本人だったのであった。
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