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26.歓迎会
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私はものすごい速さで引っ張られていた。
何処へ連れていかれるのか不安に怯えていると「ここなら大丈夫っしょ!」って底抜けに明るい声が響いて、やっと私を連れ去ったのが誰か分かった。
目の前でにんまりと笑顔を見せるのは、三角麻都さん。
「ねっ、折角のお祝いなら可愛く着飾りたいよねぇ?」
そんな言葉で全てを押し切られ、気付けば着替えさせられメイクを施されていた。
「なんだそういう事かぁー。光が助けて、なんていうから必死になって探しちまったよぉ…」
目の前でそうへこたれているのは快斗さんだ。
私も本当に誘拐されたんだと思って決死の救助を求めたから余計申し訳ない気持ちでいっぱい。
約束の時間はとうに過ぎてるし、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「ごめんなさい、時間もあったのに…」
「あー、それなら大丈夫。ちと待ってて」
快斗さんはスマートフォンを手に取ると耳に当てて電話を始める。
相手は誰だろう、分倍河原さんかな?と思ったら「あ、楓ー?見つけた見つけた。犯人も一緒。え?麻都だった。うん、そう」と話を続けている。
さっきまで事務所にいたのかな?どうしよう、もしかしたら皆を巻きこんじゃったかも。
「あ、もう大丈夫?んじゃ一緒に連れてくよ」
快斗さんに連れられ、麻都さんと一緒に事務所に向かう。
エレベーターに乗り込み、箱は上昇していって…ベルの軽快な音が鳴り響いた。
――パン!パパン!
「わっ…!!」
エレベーターの扉が開いた途端、沢山の破裂音が響いた。
リボンや紙吹雪が目の前を舞って何が起こったのか理解するのに時間がかかった。
これは、クラッカーだ。
「わっ、え、え??」
混乱する私に快斗さんはにんまりと笑う。
「光がうちに来たお祝いだよ」
「皆で準備したんだ。驚かそうと思って」
「ま、なんか想定してないことがあったみたいだけど…?」
居るのは術士だけじゃない。
大野さんや赤羽さんがいるし、一緒に準備してたみたい。
楓さんが後ろの麻都さんに視線を向けると「あはは…このために光ちゃんを着飾りたかったんだけど、怒られちゃった」と笑う。
なんだそういうことだったんだ…。
「ほらほら、ご飯とかも用意したから食べよー!」
「うん…!皆、ありがとう!」
優香に手を引かれて輪の中に入っていく。
なんていうか…こういうの、仲間って感じがする。
すっごくすっごく楽しいな。
そんな私を仲間に入れてくれて、ありがとう。
みんな温かくて…大切にしなきゃ…!
何処へ連れていかれるのか不安に怯えていると「ここなら大丈夫っしょ!」って底抜けに明るい声が響いて、やっと私を連れ去ったのが誰か分かった。
目の前でにんまりと笑顔を見せるのは、三角麻都さん。
「ねっ、折角のお祝いなら可愛く着飾りたいよねぇ?」
そんな言葉で全てを押し切られ、気付けば着替えさせられメイクを施されていた。
「なんだそういう事かぁー。光が助けて、なんていうから必死になって探しちまったよぉ…」
目の前でそうへこたれているのは快斗さんだ。
私も本当に誘拐されたんだと思って決死の救助を求めたから余計申し訳ない気持ちでいっぱい。
約束の時間はとうに過ぎてるし、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「ごめんなさい、時間もあったのに…」
「あー、それなら大丈夫。ちと待ってて」
快斗さんはスマートフォンを手に取ると耳に当てて電話を始める。
相手は誰だろう、分倍河原さんかな?と思ったら「あ、楓ー?見つけた見つけた。犯人も一緒。え?麻都だった。うん、そう」と話を続けている。
さっきまで事務所にいたのかな?どうしよう、もしかしたら皆を巻きこんじゃったかも。
「あ、もう大丈夫?んじゃ一緒に連れてくよ」
快斗さんに連れられ、麻都さんと一緒に事務所に向かう。
エレベーターに乗り込み、箱は上昇していって…ベルの軽快な音が鳴り響いた。
――パン!パパン!
「わっ…!!」
エレベーターの扉が開いた途端、沢山の破裂音が響いた。
リボンや紙吹雪が目の前を舞って何が起こったのか理解するのに時間がかかった。
これは、クラッカーだ。
「わっ、え、え??」
混乱する私に快斗さんはにんまりと笑う。
「光がうちに来たお祝いだよ」
「皆で準備したんだ。驚かそうと思って」
「ま、なんか想定してないことがあったみたいだけど…?」
居るのは術士だけじゃない。
大野さんや赤羽さんがいるし、一緒に準備してたみたい。
楓さんが後ろの麻都さんに視線を向けると「あはは…このために光ちゃんを着飾りたかったんだけど、怒られちゃった」と笑う。
なんだそういうことだったんだ…。
「ほらほら、ご飯とかも用意したから食べよー!」
「うん…!皆、ありがとう!」
優香に手を引かれて輪の中に入っていく。
なんていうか…こういうの、仲間って感じがする。
すっごくすっごく楽しいな。
そんな私を仲間に入れてくれて、ありがとう。
みんな温かくて…大切にしなきゃ…!
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