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過去と今
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「ありがとうございました!またお越しくださいませ。」
某コンビニ店で決まり文句を並べているのは僕
佐倉優樹(さくらゆうき)だ。24歳のフリーターである。
やりたい事も特に無く、就職するのも面倒くさく感じていた僕は学生時代から働いているコンビニに深夜勤務でそのまま働いていた。一人暮らしするだけなら深夜で週5で働けば充分過ぎるくらいの収入もあり、食費も廃棄の弁当で賄えるため出費も少なく済み程よい生活ができていた。
これと言った趣味もない僕はこんな当たり障りない生活で何となくのまま生きていた。
今日もバイトが終わり一人暮らし用のアパートに帰ると見慣れた女物の靴があった。また勝手に入ってきているようだ。いい加減不法侵入で訴えてもいいが見られた所で困るものも無いため放置している。
「ただいま~」僕がとりあえず帰りを伝える挨拶をすると布団の中から「おはよぉ」といかにも寝起きな声が帰ってきた。
声の主は幼なじみの与田祐希(よだゆうき)
下の名前が偶然同じな1つ年下の幼なじみだ。ただ僕達はいわゆる王道少女漫画の様な設定の幼なじみとは違う。恐らくより濃く、より複雑な関係と言えるだろう。
「いい加減僕がいない間に侵入するのやめてよ」
形式だけの文句を言うと当然のように「良いじゃん私たちの仲なんだし。減るもんじゃないでしょ」と反論しながら布団から出てくる。
当然の様にパンツとブラジャーだけである。見すぎて僕自身何も感じなくなった彼女の身体は、童顔に似合わずロケットを2つ付けた様な胸にウエストも細めでそれでいてお尻も肉厚な、男のためにあるような身体である。
小さい頃からずっと一緒にいた僕達は文字通り心も身体もお互いに知り尽くしている。恋人ではないが僕の初キスも初エッチも彼女だった。多分彼女の初もだいたいは僕だろう。
「最近はおじぃのとこ行ってないの?」と聞いてきた祐希はいつの間にかパンツとブラジャーも外して裸になっていた。「行ってないよ。」とだけ返すと祐希は少し心配そうに「おじぃも心配してるよ。少しくらい顔見せてあげなよ。」と僕の背中に抱きつきながら言った。
僕はグラスに水を入れると一気に飲み干してからため息を吐いた。本当は僕も会いに行きたい。でも顔を見たら何となく泣いてしまいそうで会いに行けなかった。
おじぃの顔を思い出したら少し甘えたくなり、裸で背中に抱きついている小さな温もりに僕は助けを求めるように抱き返すと、そのまま布団に押し倒して唇や胸にアソコなどを貪るように喰らい尽くした。
祐希の甘く切ない声や肌と肌がぶつかり音を響かせながら、僕達は何百回目かのSEXをした。お互いの温もりに身体を濡らして部屋中に男女の交わる香りが充満していた。
「ひゃん!あん もっと!優樹が欲しい!」
祐希が快感に震えながら僕の身体を求めて必死に喰らいつく。僕も祐希の極上の肉体を離すまいとより深く繋がっていく。
祐希の腰がビクつき始め、限界が近いのが伝わってきたので僕もフィニッシュしようとより一層強く僕自身を突き立てる。
「いやん!優樹!!来ちゃう!気持ち良くなっちゃう!!」祐希が泣き叫ぶように爪を立てて抱きしめてくる。
「俺もヤバい!祐希気持ち良すぎ!」ギリギリで僕も返す。お互いを知りすぎても絆と身体の相性がいい僕達は寂しさを埋め合うように温もりを貪り合う。
「一緒にイこう!もっと気持ちよくなろ!あぁん」祐希が最後の誘惑を繰り出す。もう今日は止まらないようだ。
これ以上語ることも無く祐希を突き続けると、彼女の最奥に白い愛情を注ぎ込んだ。
お互いに方で息をしながら唇を重ね合う。恋人ともセフレとも違う歪な形の幼なじみ。一発目が終わると必ず彼女はこう言う。「大好きだよ。お兄ちゃん。」
その言葉を聞いた僕は決まって彼女の胸に顔を埋めて静かに涙を流す。そしてしばらくするとまた復活する自分自身をまた祐希の中に突き立てる。
祐希の甘い声は止むことなく響き続けた。
僕の布団で寝息を立てている祐希からは僕の愛情がトロリと滴っていた。
いつからか僕らは幼なじみでありながら恋人の様な、兄弟のような複雑な関係になっていた。
僕らが育ったのはいわゆる施設だった。
僕は2歳、祐希は1歳で捨てられた日が同じ日で、僕らは兄妹のように育った。
成長して行くに連れて自分たちの生い立ちについて気付いてきた頃、僕と祐希はお互いの寂しさを埋め合うように身体の関係を持つようになった。
感じ合う時間は兄妹や幼なじみから男と女になる僕達は、恋人にもなりきれなくて愛し合う幼なじみになった。これは僕たちの中で決めたネーミングだ。
いつも僕達はお互いに気絶するギリギリまで気持ちよくなり合うと死んだように眠りにつく。
僕は小さい頃からよく見る夢があった。
「大丈夫。きっといつかまた会えるから。」
頭に残り続けている言葉。顔は分からない。女の人の声でいつも僕に語り掛ける。
あなたは誰ですか?もしかして母さん?だとしたらいつ会えるの?夢の中の僕は母親を求める子供のままだった。
夢から覚めると泣いている。そして隣で眠る幼なじみで兄妹の祐希に縋るようにまた彼女を抱く。
眠気まなこを擦りながら彼女も僕に答えてくれる。そしてまた部屋に男女の香りが満ちて祐希を甘い声がコダマする。
祐希が自分のアパートに帰って、僕は今日もコンビニでアルバイト。考え事をしたくない僕は、バイトに打ち込む振りをして色々な物事から目を背けていた。
そんなある日、いつも通り出勤した僕に店長がある女の子を紹介してきた。
「今日から深夜で入る新人の遠藤さくらちゃん!指導してあげて!」と紹介されたかなり可愛い子。
「よろしくお願いします。遠藤さくらです。」と挨拶をする遠藤さんに、僕はこの時は何も感じなかった。
でもこの子がこれから僕と祐希の関係にも大きな転機を与えることになる。
ニコッと柔らかく笑う遠藤さくらに、変化を拒む僕。嵐が少しづつ迫ってきていた。
某コンビニ店で決まり文句を並べているのは僕
佐倉優樹(さくらゆうき)だ。24歳のフリーターである。
やりたい事も特に無く、就職するのも面倒くさく感じていた僕は学生時代から働いているコンビニに深夜勤務でそのまま働いていた。一人暮らしするだけなら深夜で週5で働けば充分過ぎるくらいの収入もあり、食費も廃棄の弁当で賄えるため出費も少なく済み程よい生活ができていた。
これと言った趣味もない僕はこんな当たり障りない生活で何となくのまま生きていた。
今日もバイトが終わり一人暮らし用のアパートに帰ると見慣れた女物の靴があった。また勝手に入ってきているようだ。いい加減不法侵入で訴えてもいいが見られた所で困るものも無いため放置している。
「ただいま~」僕がとりあえず帰りを伝える挨拶をすると布団の中から「おはよぉ」といかにも寝起きな声が帰ってきた。
声の主は幼なじみの与田祐希(よだゆうき)
下の名前が偶然同じな1つ年下の幼なじみだ。ただ僕達はいわゆる王道少女漫画の様な設定の幼なじみとは違う。恐らくより濃く、より複雑な関係と言えるだろう。
「いい加減僕がいない間に侵入するのやめてよ」
形式だけの文句を言うと当然のように「良いじゃん私たちの仲なんだし。減るもんじゃないでしょ」と反論しながら布団から出てくる。
当然の様にパンツとブラジャーだけである。見すぎて僕自身何も感じなくなった彼女の身体は、童顔に似合わずロケットを2つ付けた様な胸にウエストも細めでそれでいてお尻も肉厚な、男のためにあるような身体である。
小さい頃からずっと一緒にいた僕達は文字通り心も身体もお互いに知り尽くしている。恋人ではないが僕の初キスも初エッチも彼女だった。多分彼女の初もだいたいは僕だろう。
「最近はおじぃのとこ行ってないの?」と聞いてきた祐希はいつの間にかパンツとブラジャーも外して裸になっていた。「行ってないよ。」とだけ返すと祐希は少し心配そうに「おじぃも心配してるよ。少しくらい顔見せてあげなよ。」と僕の背中に抱きつきながら言った。
僕はグラスに水を入れると一気に飲み干してからため息を吐いた。本当は僕も会いに行きたい。でも顔を見たら何となく泣いてしまいそうで会いに行けなかった。
おじぃの顔を思い出したら少し甘えたくなり、裸で背中に抱きついている小さな温もりに僕は助けを求めるように抱き返すと、そのまま布団に押し倒して唇や胸にアソコなどを貪るように喰らい尽くした。
祐希の甘く切ない声や肌と肌がぶつかり音を響かせながら、僕達は何百回目かのSEXをした。お互いの温もりに身体を濡らして部屋中に男女の交わる香りが充満していた。
「ひゃん!あん もっと!優樹が欲しい!」
祐希が快感に震えながら僕の身体を求めて必死に喰らいつく。僕も祐希の極上の肉体を離すまいとより深く繋がっていく。
祐希の腰がビクつき始め、限界が近いのが伝わってきたので僕もフィニッシュしようとより一層強く僕自身を突き立てる。
「いやん!優樹!!来ちゃう!気持ち良くなっちゃう!!」祐希が泣き叫ぶように爪を立てて抱きしめてくる。
「俺もヤバい!祐希気持ち良すぎ!」ギリギリで僕も返す。お互いを知りすぎても絆と身体の相性がいい僕達は寂しさを埋め合うように温もりを貪り合う。
「一緒にイこう!もっと気持ちよくなろ!あぁん」祐希が最後の誘惑を繰り出す。もう今日は止まらないようだ。
これ以上語ることも無く祐希を突き続けると、彼女の最奥に白い愛情を注ぎ込んだ。
お互いに方で息をしながら唇を重ね合う。恋人ともセフレとも違う歪な形の幼なじみ。一発目が終わると必ず彼女はこう言う。「大好きだよ。お兄ちゃん。」
その言葉を聞いた僕は決まって彼女の胸に顔を埋めて静かに涙を流す。そしてしばらくするとまた復活する自分自身をまた祐希の中に突き立てる。
祐希の甘い声は止むことなく響き続けた。
僕の布団で寝息を立てている祐希からは僕の愛情がトロリと滴っていた。
いつからか僕らは幼なじみでありながら恋人の様な、兄弟のような複雑な関係になっていた。
僕らが育ったのはいわゆる施設だった。
僕は2歳、祐希は1歳で捨てられた日が同じ日で、僕らは兄妹のように育った。
成長して行くに連れて自分たちの生い立ちについて気付いてきた頃、僕と祐希はお互いの寂しさを埋め合うように身体の関係を持つようになった。
感じ合う時間は兄妹や幼なじみから男と女になる僕達は、恋人にもなりきれなくて愛し合う幼なじみになった。これは僕たちの中で決めたネーミングだ。
いつも僕達はお互いに気絶するギリギリまで気持ちよくなり合うと死んだように眠りにつく。
僕は小さい頃からよく見る夢があった。
「大丈夫。きっといつかまた会えるから。」
頭に残り続けている言葉。顔は分からない。女の人の声でいつも僕に語り掛ける。
あなたは誰ですか?もしかして母さん?だとしたらいつ会えるの?夢の中の僕は母親を求める子供のままだった。
夢から覚めると泣いている。そして隣で眠る幼なじみで兄妹の祐希に縋るようにまた彼女を抱く。
眠気まなこを擦りながら彼女も僕に答えてくれる。そしてまた部屋に男女の香りが満ちて祐希を甘い声がコダマする。
祐希が自分のアパートに帰って、僕は今日もコンビニでアルバイト。考え事をしたくない僕は、バイトに打ち込む振りをして色々な物事から目を背けていた。
そんなある日、いつも通り出勤した僕に店長がある女の子を紹介してきた。
「今日から深夜で入る新人の遠藤さくらちゃん!指導してあげて!」と紹介されたかなり可愛い子。
「よろしくお願いします。遠藤さくらです。」と挨拶をする遠藤さんに、僕はこの時は何も感じなかった。
でもこの子がこれから僕と祐希の関係にも大きな転機を与えることになる。
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