聖夜に向けた攻防戦

minaumi

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1話

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今日も今日とて寒くて、手を擦りながら息を吐いては手を温める。
クリスマスであと2週間。
街はクリスマスムード満載で嫌という程現実を突き付けてくる。
クリスマスの予定は無いが、共に過ごしたい人は居る。
半年前からずっと決めていたが口に出すことが出来ず、ノロノロと後回しにした結果ここまで何も進展せず来てしまった。
そろそろ言わなきゃ、言わなきゃ、と分かってはいても中々勇気が出ずずるずると引き延ばす。踏ん切りが付かない理由はとうに分かっているし、この状況に甘えている理由も分かっている。
相手に共に過ごす人が居ないということが分かっているから。
アイツには付き合っている人、ましてや好意を持っている人が居ないのはリサーチ済み。強いて言うなら、友達と過ごすかもしれないということだ。
普通に「クリスマス一緒に過ごさない?」と一言言えばいいだけ。
アイツの20歳の誕生日は共に過ごすことが出来た。だからこそ、僕の20歳の誕生日…クリスマスの日も過ごしたい。
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