この世界に唾を吐く

やまげん

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レイバン男の股間

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 金を受け取り、マユミが玄関に向かう。
何やら話をしているのが聞こえる。サユリを見ると、体操座りで壁に寄り添って、固まっている。顔を凝視すると、ぎりぎりと歯を食いしばって、歯ぎしりしている。覚せい剤の影響で、奥歯に力が入るのだ。歯ぎしりをしながら、必死で一点を見つめている。
「おぃコラ!金額足りねぇぞっ!本人出て来いこの野郎!」玄関から怒声が聞こえる。俺の怒りを抑えるのも、もう限界だった。俺は台所にある冷蔵庫を開けて、リポビタンDを取り出し、蓋を開け、一気に飲み干した。その瓶を持ったまま、玄関に向かう。
金融屋は、タイトな黒のスーツを着て、黒のシャツを着ていた。坊主頭で、レイバンのサングラスをかけていた。「おぅ、やっと出て来たか。おぃコラ、テメェ、こっちは東京からわざわざ出張って来てんだぞ!おめぇが払わねぇといけねぇ金額はなぁ、出張費込みの金額なんだよっ!もう五万、とっとと持ってこいや!ふざけたナリしてっからって、ふざけた真似してもなんも良い事ねぇぞ」俺は下着姿だった。
俺は黙って、持っている瓶を金融屋のこめかみに叩きつけた。ぐぅ~、とうめきながら、金融屋が倒れ、気絶した。倒れた金融屋のスーツを掴み、部屋の中へ引きずってゆく。「マユミ、ドアに鍵かけてから付いてこい」驚愕の目をして、マユミが、うんうんと頷き、指示通りに行動する。サユリがいるリビングに金融屋を引きずって連れてくる。
「どうしたんですか?何事?」脅えた声でサユリが聞く。俺は無視して金融屋の、一目で高級品だと分かるスーツを脱がしにかかる。マユミが部屋に戻って来て、違法薬物やそれらを摂取する為の吸引具や喫煙具を手早く次々に隠してゆく。まったく、気の利く最低女だな。だってマユミは俺が金融屋のスーツを脱がしてゆくのを笑いながら見ていたんだからな。ビッチめ。
「マユミ、そこの引き出しから結束バンドだしてくれや」マユミがプラスチック製の結束バンドを俺に渡す。全裸の金融屋の手を背中に回し、固定する。これで金融屋は身動きを封じられた。俺は金融屋の頬をぶった。虚ろな目で気が付く金融屋。俺はさらにもう一度頬をぶった。金融屋は完全に目を覚ました。何がなんだか分かっていない様だ。ただ、気絶する前の威勢は半減していた。「お前、俺をどうする気だよ」金融屋は体を横に向けて必死でチンポを隠そうとする。俺の中にある異常な欲望が、めらめらと燃え上がる。俺は金融屋の肩を蹴り、仰向けにさせた。チンポが丸見えになる。「サユリ、見てみぃや、こいつのチンポ」サユリが恐る恐る立ち上がり、金融屋のチンポを覗き込む。
「・・・何これ・・・ばり小さい・・・」
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