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しおりを挟む本番まであと1週間半位だろうか、
なっかなかに完成しない。
セリフも歌も振り付けも…もちろん振る舞いだって完璧に覚えた。、、けど、思う様な女性は完成しない。
「ああああああああ」
まずい…このままでは佐奈川さんは愚か、学科の人達全員に白い目で見られてしまう…
「……ん。……くん。藤粗くん!」
「ドヌワニッハァ!!!!!」
「プクっ何その驚き方(笑)」
「い、いきなり呼ぶからだろう…」
「さっきから呼んでたけど?」
「し、知りませんよ。」
「で?演技の方は順調かい?」
…
「…いえ、中々気持ちまでは入り込めなくて…」
「そうだよね。異性の役を演じるなんて難しいもんね。凄くわかるよ。先生にもよく男の気持ちになって~とか言われるけど、わかんないっつーのって思ってる(笑)」
「そうなんだ(笑)」
けど佐奈川さんはあたかも本当の性別がそれかのように演じている。
一体どんな練習をしたらそこまでの完成度が出来上がるのだろう。
「なーんか私からアドバイス出来たらいいんだけどなぁ」
「アドバイスって言うより、何時もやる練習を教えてよ。」
「ん?それいいねぇ。いいよ、教える。」
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