ゆうみお

あまみや。旧

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3章 二学期(1)。

129.学校案内

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学校案内メイン(番外編寄り)




ーーー





(未来斗side)


それから……数日経ったある日のこと。


土曜日。




「それじゃあ……今日はよろしくお願いします………」
「……します、」



俺……鳳未来斗は、


この度………学校案内というイベントに遭遇しました!!!




夏休みの……夏祭りに行った時、





「青葉……と、柊だっけ?」




俺がはぐれた時にあった子達(100話)。




統合する前に学校の中を見ておきたいってことだったから………今日、予定も無いししてあげる事にした。



李世と真冬に似ているような、似てないような子達。





「………で、なんで俺もここに居るんだ?」
「海斗……ごめん、せっかくの休日に………」



上手く話せるか不安だったから、海斗も誘った。






「先生に報告はしてるけど、入校許可証取りに行かなきゃ……」
「は、入っていいんですか……?」


多分大丈夫!!ニコ



「東も西も制服あんま変わんないし……大丈夫大丈夫!」



青葉……紺髪眼鏡の子はカーディガン着てるし、柊…白髪の子はシャツだけだし、まあ分かんないだろ…………




「じゃあ俺達についてこいっ!!」
「は…はい……!」
「……はい」



後ろを小さい子達がひょこひょこしながらついてきてる。

なんか俺、ニワトリみたい。






ーーー




「はい、許可証」


生徒指導の先生に許可証を貰った。




「鳳、宝条……お前らで出来るか?」
「任せて下さいっっ!!海斗がいるので大丈夫です!!」
「……え、あ…はい」


明暗の差がすごい。 




「じゃあ行こーっ!!どこから見たい?!」

「えっと……じゃあ、1階から…で、いいですよね?」
「……うん」






ーーー


1階…(平面図…拡大推奨)






「じゃあこっちから行くかー!えーと、まあ実験室とか講義室はとばしてーー」
「と、飛ばすんですね……」




倉庫まで行って、保健室の方に曲がる。



「ここが保健室!保健室の先生は変態だから気を付けてな!!」
「へ、変態……なんですか」
「……」   




そして、カウンセリングルーム。

 
「この奥はカウンセリングルームだから、相談する事があったら遠慮なく行くんだぞ!!」
「分かりました。…だって、シロ」
「うん……僕は特に無いよ……?」
   


そして校長室。




「俺の従兄弟のお父さんがやってるんだー、今の校長」
「そうなんですか…?じゃあ頭も……」
「校長は良いけど、俺はちがうよー」



無言ではあるけどちゃんとついてきてる海斗が後ろで自慢げにニヤついてた。




事務室を真っ直ぐ進んで、まあ文化系職員室とかはとばして…………




「この辺が家庭科で使う教室!ここで裁縫してーここでご飯作る!」
「なるほどなるほど……」
「あ…青葉は、料理上手だよね。」


海斗の「俺の方がうまい」みたいな謎の対抗心が顔に出てる。





「この辺はあんま使わないかな……選択授業、福祉取ってないから……」



この学校、前までは共学で女子が福祉を取っているのは多かったらしいけど……男子校になってからは激変したらしい。



ほぼ荷物置き場みたいな感じになってる。

まあ……ベッドも浴室もあるし、暮らせそうではあるけど。







音楽室を曲がって……パソコン室の前に来た。



「ここはパソコンの勉強をするとこ!そしてー、こっちは図書室!」




図書室から中庭が見れる。
(中庭は図書室側にもうちょっと長めです…!ミスです)




「ここから2年生のバルコニーが見れるんだよ。今日は開いてないけど……、俺の友達が2年生の時よくあのバルコニーにいたなー」 


澪のこと。
澪は2年生の時、バルコニーがお気に入りでよくそこでぼーっとしてた。





「じゃあ、そこから2階に行くぞー!」








ーーー



2階…




 
3年生エリアに出て、そこからまずは1年の方に歩く。



「1年のところはもう関係ないだろうけど………その前に、この辺が職員室です!職員室はガイダンスホールっていう場所の奥にあって……ここの階段から保健室まで行けるから!」

職員室より奥はあまり行ったことがないけど、大会議室っていう……すごく広い会議室があったのは覚えてる。



1年の方に戻ってきて、ここはもうあまり関係ないのであまり触れずに通った。



購買部の前まで行って、




「ここは中講義室!俺のおすすめは……この教室、あっちの壁が全部窓だから中講義室から1年教室が見れるっていうのがおすすめ!テラスも見えますッッ!」
(未来斗……なんか今日、いつも以上にテンション高いな)



学校案内メインなので未来斗のテンションの高さはご了承ください。






「こっちの階段からは3階に行けるけど、とりあえず後で……、ここは視聴覚室だけど、あんまり使ったことはないかなー」


生徒手帳の証明写真を取りに行く以外行ったことがない。




「視聴覚室の窓から下の図書室が見れるからおすすめ、らしい!」
「べ、勉強になります……!」




職員室分室(ここはよく分からない)をこえて、2年生教室のところまで来た。




「ここがさっき言ってたバルコニーです!ここは2年生の特権だなー……」
「じゃあ俺達は行けないんですね……残念です」




入れてあげたいけど、鍵が閉まってて出れない。




仕方なく……次の方まで進んだ。
 






「3年生の教室はロッカーは廊下にあるから!トイレと階段の間……あ、ここ!」



2年生もだけど、1年生のところ以外は教科書を入れるロッカーは廊下に設置されてる。


1年生だけは各教室の壁に設置されてます。



「ろうかに……ろっかー……、ふふ」
「海斗、次3階行くぞー」


 

…………その前に、





「あの……このエレベーター…図書室の前を通った時から気になってたんですけど、こんなのあるんですか?」


そう……この学校にはエレベーターがある。




「それは福祉で車椅子を押しながら校舎をまわるっていうのがあるらしいんだけど……今は福祉はもう選択授業にはないから、使ってないなー」
「あ、そうなんですか………」




介護士になりたい生徒もいたけど、本当に少なくて選択授業自体なくなってしまった。




まあ……3階に行こう。






ーーー



3階…





3階はテラスが多い。

まあ……屋上みたいな感じ。




「ここは和室!和室は茶道部が使ってる!まあ俺は茶道部ではあるけど……1回も行ってないなー……」
「俺も一応茶道部だけど、あんまり真面目な部活ではないからな……」 


ちなみに、澪と真冬は美術部。
郁人と李世は華道部(日本文化部華道班 茶道部も同様)で、優馬は調理部。 



まあ……行ってないんだけど………




ていうかもう、3年生は引退してると思う。



この学校は強い運動部と勉強にしか力を入れてないから……案外文化部組は楽なのかもしれない。





「ここの廊下を曲がって奥まで行ったら生徒会室!そしてここは書道室でーー」
「あの……生徒会室、やけに大きくないですか?なんか新しい感じもするし………」




………ああ、それは







「生徒会室って元は購買部の裏にあったんだよ……でも去年の4月頃、今年卒業した人達の……生徒会長が、」




『えー、こんな狭くて汚いの俺絶対無理!!父親に交渉してくる!!』
『は?おいちょっと待てじゅん………』




「校長の息子だったからって好き勝手やって……、まさか新しく生徒会室が出来るとは誰も予想してなかった」



まあ、名前は伏せるけど……俺の従兄弟です。






「あっちの美術室から行けるテラスと生徒会室から出れるテラスは繋がってて、まあそこが屋上みたいな感じかな……」


あとは、第二美術室の後ろがテラスになってる。




「ここの奥を行くと美術室があって、その前に準備室があります!」


ここは李世と真冬のお気に入りの場所。
ここからでもテラスに出れる。



「ちょっと出てみたいけど……まあ流石に閉まってるなー」
「残念です……」
「…しょぼん。」



ちなみに俺達は天気がいい日はここで昼食を食べてる。






 
「まあ…………校舎内はこんな感じだな!一旦外に出るかー!」



 

外の案内もしたいし!






ーーー



外…



 (体育館とテニスコートはもう少し校庭側に長めです)




1年生のところから出てきて、広場まで歩く。



「ここで卒業文集とかに載る集合写真をとる感じだなー……あとあっちは部室練で、2階はプールになってる!」



1年エリアの2階からの階段の下に自販機があって、そこを抜けると部室練につく。



バトミントンとか卓球はここで……バスケとかテニスは、また別のところにある。



「ここの木、秋はイチョウでいっぱいになるから、是非拾って押し花に……!!」
「あはは……ありがとうございます、」



  
 …………ちょっと、疲れたかも。



(ずっと喋り続けてたし……よし、)





さっきから全く出番がない海斗に回そう((







ーーー

(海斗side)



 (なんで俺が…………)




まあ、未来斗疲れてるし……しょうがないか。




どうせもう説明するとこ外で終わりだし。




「こっちには第二体育館があります。第二体育館の奥に武道場と弓道場があって……柔道と剣道、あと弓道部はそこで活動します。
第二体育館はバトミントンと卓球…………」
「海斗……簡単でいいんだぞ、簡単で」



あ…………つい、




「えっと……青葉…さん?達は何部に入る予定ですか?」
「俺達は茶道部です。だからさっき……見てきましたね……」


あぁ…………




「幽霊ですか?」
「生きてます、ちゃんと」




真面目だ…………((






「部活は楽しいんです。ほぼ女装部ですけど………」


どんな部活なんだ…………



「……なずなの女装が一番ウケがいいよね」 



知らない名前を出さないで…………







「じゃあ……えっと、こっちは第一体育館。全校集会はこっちでやります、それからこっちはバス…「海斗……」っあ…………」




簡単な説明って、難しい………







「教官室とかあるから中学よりすごいよな!」
「う、うん……、」






「第一体育館の裏にテニスコートがあります。」
「なるほど……!」
「体育で使ったりもするから……うん、うん」




簡単な説明が難しすぎて、頷くことしか出来なくなった。







「そしてこっちが校庭。校庭はまあ……校庭です…!」



「そ、そうなんですね…!凄いですね、校庭…!」
「……うん、すごい。…です……!」




必死に会話を盛り上げようとする初対面の他校生達。



俺には……会話を盛り上げるなんて、無理だ。






「うぅ……」
「まあ……こんな感じだな!」





まあ、とりあえずこれで全部……かな。








ーーー







「あの……本当にありがとうございました、鳳先輩も、…えと」
「あ……えっと、俺はほう「俺は未来斗でいいって!あとこっちも海斗!」…え、いや、俺は苗字で……」



そんなに先輩らしいこともしてないし………





「わかりました!では…未来斗先輩に海斗先輩、今日はありがとうございました」
「……した。」




なんか………また可愛らしい後輩ができた。










ーーー



学校案内がメインの番外編でした。

今回出てきた2人はもう出番は無いです、学校案内に一番向いてるのは他校生だったので……


次からは修学旅行です。






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