ゆうみお

あまみや。旧

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2章 夏休み。

61.甘いもの

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(海斗side)

「ってわけでー、俺行きたい!!夏祭り!!!」


俺の家でいつメンで集まってる。



「じゃあ夏休みしたいこと皆で決めようよ」
「……もぐもぐもぐ」


(優馬と澪は、いつも通り……)


少し気になっていたけど、いつも通りなら大丈夫…かな。



「……えっと……夏祭り、コミケ、あと………」



未来斗が嬉しそうにひとつひとつ予定をあげて指で数えている。
……可愛い。






そして俺はその隣で紙にすることをメモしていた。


「……そんなもんかな」





ーーー

(優馬side)


「……もぐもぐもぐ」


海斗の家で集まっている時、澪は俺の隣に座ってメロンパンをもぐもぐと食べていた。


(やだ超かわいい………)


「……もぐもぐも……、…………何見てんの」
「あっ…」


可愛くてつい見とれていたら、気付かれてしまった。


「ごめん、可愛くって」

なんて思ったことを素直に伝えると、澪はぴくんと動きを止めて、それから……



「そ…そういうこと簡単に言うな!!し……尻軽!!」





どこでそういう言葉覚えてくるの…………





ーーー



「ごめん、遅れた……!」
「あっ、郁人ー!おはよー!」


しばらくして郁人が来た。    



「お前ってすごい遅刻するよな」
「ぜ、前回と今回しただけじゃん………低血圧に朝は辛いんだよ」


低血圧……

郁人が低血圧って、初めて聞いた。




「……………キャラ作り?」
「殴られたいの……?」
  




ーーー


「まあまあ!郁人は病弱だし、きっと体弱いんだよーーっ!」


そんなもんなのかな……まあ、体弱いのは確かか。



(忘れてしまうその設定……)



「あ……ていうか夏休みの課題まだ終わってないからさ、皆でやらない?」



………………




「郁人~、まだ始まって1週間も経ってないぞーー」
「そうだよ……もぐ、焦りすぎ………もぐ」
「スロースタートって言葉知らないのかよ?遅れてるなーー」


海斗にすら否定されるなんて…………






「お前らどんだけ勉強したくないんだよ……未来斗はともかく、澪と海斗は頭良いんだから別に苦じゃないでしょ」


郁人が呆れてそう言うと、海斗と澪がまるで作戦でもねっていたかのように、



「「だって俺(僕)達スロースターターだから!!!」」




とか息ぴったりにドヤ顔で言ってきた。






ーーー


「どうせやるなら甘い物食べたい……」


さっきまでメロンパン5個食べてた奴が何を………




「!いいよ、メイドさんに頼めばすぐ作ってくれるから。」



すると海斗がちょっと嬉しそうに声を上げた。





「……!ほんと?!」
「うん、ちょっと頼んでくるよ」



………海斗の家ってやっぱりすごい。





「澪ー、わがまま言っちゃ駄目だぞ!!」キラキラ
「未来斗が一番楽しみそうじゃん……」





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