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獣人の街グオルク ~~
部屋の結界
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そんな事を思っていると、再び部屋の扉が開いて二人が部屋に入ってきた。
同じ身長くらいの狼族と、人族…!
それもあの人族の子は、創立祭の時に見た子だ!
何でココに…!
オルガがそう思うと、その後ろにユーリさんがいた。
…あれっ?…もしかして…。
ユーリさんと同じ黒髪…。
「ユナ。おいで。オルガ君達もこっちに来て」
ユーリさんはそう言って、僕達の方を見て手招きする。
ユナはキョトンとして、ユーリさんを見て、僕達の方を見て、再びユーリさんの方を見ると、パタパタとユーリさんの元に駆けよった。
回りにいた子供達も、僕達が呼ばれたのだと分かると、僕達から離れて、カゴの中でモゾモゾと動く赤ちゃんの方に行ってしまった。
そして回りを囲んで、ニコニコと微笑みながら、指や手をカゴの中に入れて、あやし始めた。
なのでオルガ達は、その場から離れて、入り口にいるユーリさんの元に行った。
後から部屋に入ってきた二人は、やはりユーリさんの子供だった。
狼族の、灰色の髪の毛の子がユリト。
人族の、黒髪の金目の子がリシト。
二人はオルガと同じくらいの身長で、三歳離れた兄弟だった。
ちなみにリシトがお兄さん…。
人族と獣人族の成長速度は違うからとは言え、弟と同じ視線だと言うのは…。
僕も三歳も年下の子と、同じくらいの身長と言うのは…分かってはいても、ちょっと悔しいかも…。
ユーリさんの旦那さんは、この施設を管理していて、今は出かけているが、狼族なのだそうだ。
オルガとフェイ、アレイと、ユーリさん、ユナの五人で部屋を出て、ユーリさんとユナの後に付いて行って、建物を出た。
そこから左手にある、ユーリさんが暮らす家の方に向かって舗装された道を歩いた。
舗装された道の両脇には、名前のわからない小さな花が咲いていた。
色とりどりの花は、風に揺られてユラユラと揺れている。
こういった場所を手入れ出来ていると言うことは、ココでの生活はのんびりと穏やかなのかも知れない。
そんな事を思いながら、案内された家の中に入った。
こっちは生活感があるような家だった。
入って直ぐに、絨毯が敷かれた広い場所が有って、ソファーとテーブルが置かれ、奥にカウンターが有り、その横に四人用のテーブルと椅子が置かれていた。
食事を作って食べる場所のようだ。
入って直ぐの部屋の左手に扉があり、ユーリさんが扉を開けると、小部屋が有って真ん中にテーブルと椅子が四脚、側面に本棚が置いてあった。
書斎のような場所だろうか。
部屋の中に入ると、薄い幕のようなモノを通り越したような気がした。
違和感に首を傾げると、フェイやアレイも感じ取ったようで、不思議そうな顔をしていた。
「あら、三人とも気が付いたのね」
僕達の様子にユーリさんが微笑む。
この部屋は、魔道具の防犯用の結界が施してあって、勝手に持ち出しも、侵入も出来ないようになっているらしい。
「だってね、『魔紙』って魔法書にも使われている貴重な紙よ。それを正方形に切った『折り魔紙』で『コップ』を折ってるんだから、慎重にもなるわよ」
はい、そうでした。
あまりにも身近に『折り魔紙』があるので、貴重な紙だと言うことが、抜けている…。
部屋の椅子に、ユーリさんとユナが並んで座り、オルガとアレイが並んで座り、その後ろにフェイだけ立ったままで落ち着いた。
そしてユーリさんがユナの方を見て、僕達の方に視線を向けた。
「ユナはもうすぐ施設を卒業して、学校の寮に入ることになる。今はまだ、無理なのだけれど、いずれ熊族の住む『ベイエル』で保護してくれないかしら」
同じ身長くらいの狼族と、人族…!
それもあの人族の子は、創立祭の時に見た子だ!
何でココに…!
オルガがそう思うと、その後ろにユーリさんがいた。
…あれっ?…もしかして…。
ユーリさんと同じ黒髪…。
「ユナ。おいで。オルガ君達もこっちに来て」
ユーリさんはそう言って、僕達の方を見て手招きする。
ユナはキョトンとして、ユーリさんを見て、僕達の方を見て、再びユーリさんの方を見ると、パタパタとユーリさんの元に駆けよった。
回りにいた子供達も、僕達が呼ばれたのだと分かると、僕達から離れて、カゴの中でモゾモゾと動く赤ちゃんの方に行ってしまった。
そして回りを囲んで、ニコニコと微笑みながら、指や手をカゴの中に入れて、あやし始めた。
なのでオルガ達は、その場から離れて、入り口にいるユーリさんの元に行った。
後から部屋に入ってきた二人は、やはりユーリさんの子供だった。
狼族の、灰色の髪の毛の子がユリト。
人族の、黒髪の金目の子がリシト。
二人はオルガと同じくらいの身長で、三歳離れた兄弟だった。
ちなみにリシトがお兄さん…。
人族と獣人族の成長速度は違うからとは言え、弟と同じ視線だと言うのは…。
僕も三歳も年下の子と、同じくらいの身長と言うのは…分かってはいても、ちょっと悔しいかも…。
ユーリさんの旦那さんは、この施設を管理していて、今は出かけているが、狼族なのだそうだ。
オルガとフェイ、アレイと、ユーリさん、ユナの五人で部屋を出て、ユーリさんとユナの後に付いて行って、建物を出た。
そこから左手にある、ユーリさんが暮らす家の方に向かって舗装された道を歩いた。
舗装された道の両脇には、名前のわからない小さな花が咲いていた。
色とりどりの花は、風に揺られてユラユラと揺れている。
こういった場所を手入れ出来ていると言うことは、ココでの生活はのんびりと穏やかなのかも知れない。
そんな事を思いながら、案内された家の中に入った。
こっちは生活感があるような家だった。
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食事を作って食べる場所のようだ。
入って直ぐの部屋の左手に扉があり、ユーリさんが扉を開けると、小部屋が有って真ん中にテーブルと椅子が四脚、側面に本棚が置いてあった。
書斎のような場所だろうか。
部屋の中に入ると、薄い幕のようなモノを通り越したような気がした。
違和感に首を傾げると、フェイやアレイも感じ取ったようで、不思議そうな顔をしていた。
「あら、三人とも気が付いたのね」
僕達の様子にユーリさんが微笑む。
この部屋は、魔道具の防犯用の結界が施してあって、勝手に持ち出しも、侵入も出来ないようになっているらしい。
「だってね、『魔紙』って魔法書にも使われている貴重な紙よ。それを正方形に切った『折り魔紙』で『コップ』を折ってるんだから、慎重にもなるわよ」
はい、そうでした。
あまりにも身近に『折り魔紙』があるので、貴重な紙だと言うことが、抜けている…。
部屋の椅子に、ユーリさんとユナが並んで座り、オルガとアレイが並んで座り、その後ろにフェイだけ立ったままで落ち着いた。
そしてユーリさんがユナの方を見て、僕達の方に視線を向けた。
「ユナはもうすぐ施設を卒業して、学校の寮に入ることになる。今はまだ、無理なのだけれど、いずれ熊族の住む『ベイエル』で保護してくれないかしら」
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