眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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獣人の街グオルク ~創立祭~

創立祭 8 ~食べます!~

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「ココだよ」
 ニヤリと笑うアレイに連れられて来たのは、昨日までいた、『リマ商会』のテント横の空いた場所だった。

 そこには、昨日使っていたテーブルと椅子が出されていて、テーブルの上に袋に入ったものが三つ置かれ、ネオさんが椅子に座って微笑んでいた。
 どういう事…?
 オルガが首を傾げると、アレイが言った。
「途中で、ネオさんに会って、食べる場所を確保したのか聞かれて、「まだ」って話したら、「昨日の場所を使えば良いよ」って言ってくれたんだ」
 アレイがそう説明してくれる。
 そうだったのか…。
 混雑していて、食べる場所が見つけられないと、せっかく買った物が冷めてしまう…。
 グルグルと会場を回って、場所を見つけられなければ、焼きたてを食べようと言っていたのに、食べれなくなってしまう…。
 ネオさんと話をして、食べれる場所を作ってくれたから、戻ってくるのが遅かったんだ。
「「ありがとうございます」」
 フェイとオルガがネオさんにお礼を言う。
「気にしなくて良いよ。今日はこの場所を使わないしね。ほら、冷めない内に食べないと」
 ネオさんに言われて、机の上に買ってきた食べ物を置いて椅子に座った。
 そして買ってきた袋を開け、広げ出した僕達の食べ物を見て、ネオさんが唸った。
「野菜が無い…」
「えっと、焼きそばに少し入ってるけど…」
 焼きそばには、少しだけ、キャベツとニンジンが入っている。
 後は…串焼き、唐揚げは肉だ。
 じゃがいもバター乗せ…じゃがいもも野菜だよね…?
 ミンチ肉の包み揚げは、肉か…。
「育ち盛りなんだ。肉類だけでなく野菜も食べないと…」
 そう言って、ネオさんが席を立って、何処かに行ってしまった。
 言われて見れば、野菜は少ない…無いに等しいかも…。
「冷めない内に食べようぜ」
 待ちきれないアレイがそう言って、三人は念願の焼きたて串焼きを食べ始めた。
 
 串焼きは、冷めても美味しかったが、やはり焼きたては格別に美味しい!
 美味うまい!
 チラリと見れば、二人は僕が一本食べる間に、二本目を食べている…。
 さすが…。

 するとネオさんが戻ってきて、千切り野菜を薄皮で包んだ野菜ロールを六個、机の上に置いた。
「せめてコレだけでも食べなさい」
 わざわざ買ってきてくれたんだ!
「「「ありがとうございます!」」」
 そう言うと、ネオさんがニコリと微笑んだ。

 続いてミンチ肉の包み揚げに、かぶりつくと、肉汁が口の中に広がって、コレはコレで美味しい!
 脂っこくなく、思ったより食べやすい!
 口休めに野菜巻きを食べて、焼きそば!
 ちょっと麺が焦げてるのが、パリパリして美味しい!
 唐揚げを食べて、じゃがいもバター乗せを食べて、野菜巻きを食べて、唐揚げを食べて…。
 いつもより量を食べてしまってお腹がいっぱいだ…。

 だが、フェイとアレイは足りなかったらしく、交代で屋台に向かって買いに行き、お腹が満たされるまで食べていた。
 そして僕は、美味しそうに食べる二人を、ドリンクを飲みながら眺めた。
 こんな風に、のんびりするのも、休日って感じかして、良いよね…。


「おっ、ココにいたのか…」
 二人の食事が終わりかけた頃、そう言ってテイルさんがやって来た。
「「「こんにちわ!」」」
「こんにちわ。お前ら、甘いもの食べるか?」
 そう言って、テイルさんが持っていた紙袋から、四角く畳んだクレープを取り出して見せてくれた。
「「「食べます!」」」
 三人はニコニコと返事した。
 甘いものは別腹だよね。
 お腹が一杯だったけれど、甘いクレープをもらって、さらにお腹がいっぱいになりました。
 ちょっと苦しい…。
 テイルさんは『リマ商会』のテントの方に、差し入れでクレープを持ってきたようだ。
 僕達も、もらって良かったのかな…。


 二人のお腹も満腹になり、次は何を見に行くかと相談していたら、テイルさんが、飲食エリアの向こう側に、いろんな娯楽ゲームが有るので行ってみたらと言われたので、行くことにした。
 やっぱお祭りだから、ゲームなどの娯楽も用意されているようだ。
 どんなゲームがあるのだろう…。
 
 
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