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熊族の町ベイエル
魔法の授業 1
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翌日、オルガとアレイはニコニコと学校に向かった。
昨日、フウさんと約束した、魔法の練習をするからだ。
学校の入り口の、掲示板の今日の授業の内容は、風魔法を使って浮く為の練習と、水魔法を使って水の上を歩く為の練習。
どっちも興味が有るが、昨日、フウさんと約束した風魔法の練習だ。
あとは、魔法剣を使うための練習と、定番の計算と文字の練習。
アレイとリキヤは魔法剣の練習に行くそうで、リシトは僕と一緒の魔法の授業のようだ。
今日の授業は、前半から、半分くらいの人が外の授業だ。
やっぱり興味が有るよね。
風魔法で浮いたり、水の上を歩いたり、魔法剣とか…。
僕達、魔法の練習組は、フウさんとスイさんの後をついて、ゾロゾロと二十人ぐらいが建物の裏側に向かって歩いた。
建物の裏側には、四角い浅い、ため池が二つ並んでいた。
水かさは二十センチくらい…。
普段は水を入れず置いてあるが、お祭りの時に、水を入れて魚の掴み取りや、暑い時期に水遊びや、魔法の練習にも使っている場所だ。
まずはフウさんからの説明があった。
水の上を歩くにしろ、空を浮遊して飛ぶにしろ、体感を鍛えなくてはいけないと言うこと。
スイさんが頷いて、水を張った、ため池の上を、地面の上を歩くように進んでいく…。
そして僕達の方を向いて言う。
「水の上を歩く時、水魔法を使って水で足場を作って、その上を歩く。風が無い時は作りやすいが、水の表面は常に変化している。それを頭に置いて、自分の足を置く場所を見極める事が大事だ」
「「「うん!」」」
僕達はスイさんの話を真剣に聞く。
次はフウさんが、ふわりと身体を浮かし、僕達の方を向く。
「コレは風を身体にまとって浮遊しているが、浮いているだけだ。移動となるとさらに風魔法を使って、推進力をつける」
そう言ってフウさんが、空中を移動する。
「「「お~っ!」」」
僕達はフウさんを見上げた。
「最終目的はココだが、まず、体感をきたえるところからだ。浮遊するのにも、バランスが悪ければ空中で立っていられなくなって、頭から落ちてしまうぞ」
「水の上を歩くにしても、水は固定されていないからね。どれだけ不安定な場所に、足場を作るのか体感した方が分かると思うよ」
そう言って水の上を歩いていたスイさんが、風魔法を使って建物に立て掛けて有る木の板を引き寄せ、ため池の水の上に浮かべ板の上に乗った。
「まずは、こうやって板の上に乗って、固定されていない足場を体感してみよう」
僕達は建物に立て掛けてあった、自分の身長くらいの板を手に取り、水の上に浮かべる。
「靴を脱いで、ズボンを膝くらいまで捲り上げておいた良いよ。濡れるから」
そう言われて、オルガはリシトと共に靴を脱いで、ズボンを膝くらいまで捲り上げた。
オルガはため池の中に入り、そろ~っと水の上に浮いた板の上に足を乗せる。
板の上に力を入れると板が少し沈み、足首まで水に浸かった。
凄く不安定だ…。
もう片方の足を板の上に乗せて、板の上に立つと、ふらふらと身体が揺れ、倒れそうになって、慌てて片方の足をため池に戻した。
すると隣で水飛沫が上がり、振り向くと、ため池に腰まで浸かって呆然としている、同年代くらいの熊族の男の子がいた。
「板の上でバランスが取れないと、水の上を歩けないぞ」
そう言ってスイさんが、ため池から男の子を引き上げ、風魔法で服を乾かしていた。
「本来は板は無いぞ。魔法で板のような足場を作るんだからな」
魔法で板のような足場…。
揺れ動く水面に慣れるための練習…。
オルガは再び板の上に両足を乗せた。
乗る場所を考えよう…。
板の真ん中へんでバランスをとって、ひっくり返らないように…。
足と腰に少し力を入れて、水の動きに逆らわないように身体の重心を動かして…。
おっ!乗れそうだ!
ぐらぐらと板の上で、身体が揺れているが、板の上に乗れている!
オルガは数秒だけ板の上に乗れたが、板から滑り落ちそうになって、ため池に足を戻した。
フゥ…。
結構、難しい…。
オルガは、板に乗っては降りてを何度か挑戦して、少しづつバランスがとれるようになってきた。
もうちょっとなんだけどな…。
オルガはちょっと一息ついて回りを見ると、所々で水飛沫が上がり、フウさんとスイさんが苦笑いしながら服を乾かしていた。
「十秒、板に乗れ者は、一度休憩だ」
スイさんに言われてオルガは再度挑戦する。
今度こそ!
「1.2.3.…」
板に乗りながら数を数える。
ユラユラ揺れるが、なんとかバランスをとって…。
もう少し…。
「…9.10!やった!」
オルガはそう叫んで板から降りた。
ため池から板をもって上がると、オルガ以外にも、乗ることが出来た子達が、ため池から上がっていた。
一緒に練習していた、リシトもため池から上がっている。
板を壁に立て掛けると、足に力を入れすぎたのが、膝がプルプルと震えた。
今のうちにマッサージをしておこう…。
オルガは膝回りを揉みだした。
そして、フウさんが休憩している僕達に言った。
「お前達は少し休憩したら、次の課題だ」
意外とスパルタだ…。
昨日、フウさんと約束した、魔法の練習をするからだ。
学校の入り口の、掲示板の今日の授業の内容は、風魔法を使って浮く為の練習と、水魔法を使って水の上を歩く為の練習。
どっちも興味が有るが、昨日、フウさんと約束した風魔法の練習だ。
あとは、魔法剣を使うための練習と、定番の計算と文字の練習。
アレイとリキヤは魔法剣の練習に行くそうで、リシトは僕と一緒の魔法の授業のようだ。
今日の授業は、前半から、半分くらいの人が外の授業だ。
やっぱり興味が有るよね。
風魔法で浮いたり、水の上を歩いたり、魔法剣とか…。
僕達、魔法の練習組は、フウさんとスイさんの後をついて、ゾロゾロと二十人ぐらいが建物の裏側に向かって歩いた。
建物の裏側には、四角い浅い、ため池が二つ並んでいた。
水かさは二十センチくらい…。
普段は水を入れず置いてあるが、お祭りの時に、水を入れて魚の掴み取りや、暑い時期に水遊びや、魔法の練習にも使っている場所だ。
まずはフウさんからの説明があった。
水の上を歩くにしろ、空を浮遊して飛ぶにしろ、体感を鍛えなくてはいけないと言うこと。
スイさんが頷いて、水を張った、ため池の上を、地面の上を歩くように進んでいく…。
そして僕達の方を向いて言う。
「水の上を歩く時、水魔法を使って水で足場を作って、その上を歩く。風が無い時は作りやすいが、水の表面は常に変化している。それを頭に置いて、自分の足を置く場所を見極める事が大事だ」
「「「うん!」」」
僕達はスイさんの話を真剣に聞く。
次はフウさんが、ふわりと身体を浮かし、僕達の方を向く。
「コレは風を身体にまとって浮遊しているが、浮いているだけだ。移動となるとさらに風魔法を使って、推進力をつける」
そう言ってフウさんが、空中を移動する。
「「「お~っ!」」」
僕達はフウさんを見上げた。
「最終目的はココだが、まず、体感をきたえるところからだ。浮遊するのにも、バランスが悪ければ空中で立っていられなくなって、頭から落ちてしまうぞ」
「水の上を歩くにしても、水は固定されていないからね。どれだけ不安定な場所に、足場を作るのか体感した方が分かると思うよ」
そう言って水の上を歩いていたスイさんが、風魔法を使って建物に立て掛けて有る木の板を引き寄せ、ため池の水の上に浮かべ板の上に乗った。
「まずは、こうやって板の上に乗って、固定されていない足場を体感してみよう」
僕達は建物に立て掛けてあった、自分の身長くらいの板を手に取り、水の上に浮かべる。
「靴を脱いで、ズボンを膝くらいまで捲り上げておいた良いよ。濡れるから」
そう言われて、オルガはリシトと共に靴を脱いで、ズボンを膝くらいまで捲り上げた。
オルガはため池の中に入り、そろ~っと水の上に浮いた板の上に足を乗せる。
板の上に力を入れると板が少し沈み、足首まで水に浸かった。
凄く不安定だ…。
もう片方の足を板の上に乗せて、板の上に立つと、ふらふらと身体が揺れ、倒れそうになって、慌てて片方の足をため池に戻した。
すると隣で水飛沫が上がり、振り向くと、ため池に腰まで浸かって呆然としている、同年代くらいの熊族の男の子がいた。
「板の上でバランスが取れないと、水の上を歩けないぞ」
そう言ってスイさんが、ため池から男の子を引き上げ、風魔法で服を乾かしていた。
「本来は板は無いぞ。魔法で板のような足場を作るんだからな」
魔法で板のような足場…。
揺れ動く水面に慣れるための練習…。
オルガは再び板の上に両足を乗せた。
乗る場所を考えよう…。
板の真ん中へんでバランスをとって、ひっくり返らないように…。
足と腰に少し力を入れて、水の動きに逆らわないように身体の重心を動かして…。
おっ!乗れそうだ!
ぐらぐらと板の上で、身体が揺れているが、板の上に乗れている!
オルガは数秒だけ板の上に乗れたが、板から滑り落ちそうになって、ため池に足を戻した。
フゥ…。
結構、難しい…。
オルガは、板に乗っては降りてを何度か挑戦して、少しづつバランスがとれるようになってきた。
もうちょっとなんだけどな…。
オルガはちょっと一息ついて回りを見ると、所々で水飛沫が上がり、フウさんとスイさんが苦笑いしながら服を乾かしていた。
「十秒、板に乗れ者は、一度休憩だ」
スイさんに言われてオルガは再度挑戦する。
今度こそ!
「1.2.3.…」
板に乗りながら数を数える。
ユラユラ揺れるが、なんとかバランスをとって…。
もう少し…。
「…9.10!やった!」
オルガはそう叫んで板から降りた。
ため池から板をもって上がると、オルガ以外にも、乗ることが出来た子達が、ため池から上がっていた。
一緒に練習していた、リシトもため池から上がっている。
板を壁に立て掛けると、足に力を入れすぎたのが、膝がプルプルと震えた。
今のうちにマッサージをしておこう…。
オルガは膝回りを揉みだした。
そして、フウさんが休憩している僕達に言った。
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