眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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森の聖域

風を司るもの 3

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 何度か『回廊』で風の珠の練習をして、オルガは『風霊ふうれい』の鳥達のおかげで、だいぶん風の珠を安定して維持できるようになった。
 なので次の段階、風魔法を使って、折り魔紙マシの『シュリケン』を操る練習になった。

 『シュリケン』を投げるために、青の館の訓練場で、ボール投げの練習はしていたが、なかなか距離は伸ばせていない…。
 『回廊』では、投げるのではなく、風魔法を使って『シュリケン』を浮かせて、飛ばす練習だ。
 うん。
 これなら、なんとか飛ばせそうだ。
 
 『シュリケン』を手のひらに置き、ゆっくりと風魔法を使う…。
 ふわふわと揺れながら浮いて、後は風魔法を使って動かす。
 『シュリケン』は『回廊』の中をくるくると回った。
 意外と風魔法を使って飛ばすのは大丈夫そうだ。
 『シュリケン』は思った以上に自由に動かせ、『回廊』の中をくるくると回りながら飛ばすのは、意外と楽しい。
 ある程度自由に飛ばしていると、ヒナキさんが声をかけてきた。
「次は手のひらに戻して」
 ヒナキさんに言われ、ゆっくりとスピードを落とし、手のひらに戻ってこさせる。
 よし!
 そのまま、ゆっくりと戻ってこい!
 『シュリケン』は無事にオルガの手のひらに下りてきて、留まった。
 オルガは、ホッと息を付く。
 だいぶん制御が出きるようになった。
「今度は投げながら風魔法で操ってみて」
 投げながら…。
 これが問題だ。
 オルガは投げるのが苦手だった。
 練習しても、ボールを手から離すタイミングを未だに掴めないでいた…。
 とりあえず、オルガは『シュリケン』を投げる時に風魔法を使ってみたが、タイミングが悪く、足下に落ちてしまう。
 風魔法が『シュリケン』に乗せれていない…。
 ただ、投げたのと変わらない…。
「…。」
 オルガは『シュリケン』を拾って再び投げてみるが、目の前に落ちて、風魔法で飛ばせないでいた。
 う~ん。
 どうやったら飛ばせるのだろう…。
 ヒナキさんはアドバイスや、練習をみてくれるが、教えてはくれない。
 と、言うよりも、自分の感覚で覚えるしかないからだ。
 基本的な事は教えてくれるが、人それぞれ、魔法の感じかたが違うから、自分で模索して、考えるしかないからだ。
 
 風魔法で『シュリケン』を浮かせておいて、投げる?
 やってみたが、浮いて居るだけなので、投げてみても距離は変わらなかった…。
 やっぱり投げた瞬間、風魔法を発動して飛ばすのが一番のようだ…。
 イメージは有るが、実際に飛ばすとなると、難しい…。
 まだ、出来ないけれど…。
 これも練習有るのみ…。

 それにしても、『シュリケン』の練習をし始めたら、いつもの『風霊ふうれい』の鳥達は姿を現さなかった。
 『シュリケン』は危険なモノだからだろうか…。


 ヒナキさんが、僕の投げップリを見て、『シュリケン』を投げて風魔法で飛ばすのは、青の館の訓練場で練習するように言われた。
 や、やっぱり…。
 投げ方が、なんか変な気がするからだ。
 どう変なのか、よく分からないが、遠くに飛んでくれない…。
 はい…。
 青の館で、練習します…。

 『シュリケン』の飛ばし方は、青の館で練習することになったので、『回廊』では次の段階、身体を風魔法で浮かせて、高く飛び上がる練習をすることになった。


 
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