眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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森の聖域クルーラ

闇属性の『ヤッコ』

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 植物園で、折り魔紙マシの光属性、風属性、水属性の『クロス』が活用できるか試しているのを、ヒナキさんと見学してから数日が過ぎていた。


 現段階での状況報告会が、ヒナキさんの店の横の折り魔紙マシを保管している小屋で行われた。
 今日は、ヒナキさんとアレクさん、シュウベルさんと僕の四人だけだ。
 みんな、本業の方が忙しいらしい…。
 
 以前に言っていた、闇属性『ヤッコ』については、外回りの時に、警備隊の何人かに持たせていると…。
 一応、訓練所の方で、試しに『ヤッコ』に魔力を入れ、起動させた状態で、簡単な風魔法の攻撃を当てようとしたら、『ヤッコ』が魔法を『吸収』して無効になったそうだ。
 ソレと同時に、『ヤッコ』の色が一部、水色に変わったのだと、変化した『ヤッコ』を見せてくれた。
 闇属性の模様は黒色のままだが、その隙間の、もともと白かった部分が水色に変わっていた。
 全部が変わったわけではなく、足元?下の方が水色になっていて、身体?上の方は白いまま…。
 コレは『吸収』出来る、魔力量を現しているのではないかと言うのが『青の館』での見立てだ。
 うん。
 そうかもしれない…。
 と、言うことは、全部の色が変わったら、『ヤッコ』はどうなるのだろう…。
 そう思って聞いてみると、シュウベルさんが、もう一つ『ヤッコ』を取り出して見せてくれた。
 ソレは最初に闇属性の魔力を入れたときと、同じように黒色の『ヤッコ』だが、頭?上の方だけが、少し水色で、黒い模様がほんの少しだけ、残っていた。
 コレって、さらに魔力の攻撃を『吸収』したから…。
 シュウベルさんは「そうだ」と教えてくれた。
 最終的には、真っ黒になって、魔力も受け付けなくなったそうだ。
 と、言うことは、魔力紙マリョクシから、普通の紙になってしまったと、言う事だろうか。
 黒く染まって魔力を受け付けなくなった闇属性『ヤッコ』は、魔力紙を製作しているアレクさんが預かり、確かめてみるそうだ。
 あと、実際に闇属性『ヤッコ』を持ち歩いて、どれどけ魔法の攻撃に対処できるかを試すため、試した結果を出すのには、時間はかかるのだとか。
 人が持っている状態で、どれだけ闇属性『ヤッコ』が魔法を『吸収』出来るのか、魔法の攻撃を受けないといけないので、大怪我をしてしまうといけないから、むやみに試すわけにはいかないからだ。
 まあ、あれらは『クルーラ』から外には出さない予定なので、じっくりと試してもらいたい。


 あと、以前にも話した、光属性の『ツル』と闇属性の魔石の組み合わせでも、少し弱くなるが効果は有り、持ち運びには闇属性の魔石の方が良いのではないかと、言うことから、闇属性の魔石を採用することにした。
 『青の館』でのお試しの結果、闇属性の魔石の大きさで、効力の時間が変わることから、だいたい五、六時間くらい効果がある大きさを選んだ。
 野宿する時の、休息時間がソレくらいだと教えてもらったからだ。
 ただ、どうやって持ち運ぶか…。
 袋から魔石を出して使用するとなると、効果が切れたとき、魔石と石との区別が付かない可能性もある…。
 そこで思い出したのが、ヒナキさんと村で、買い物をしたとき、雑貨屋で、綺麗なガラス玉を細い紐で編み込んだ中に入れてブレスレットにしてあったのを思い出す。
 あんな風に紐で編み込んで、鞄に付けたり外したりが簡単に出来ないかと、聞いてみた。
「ソレなら、ちょっと行ってみるか?」
 と、言うことで、急遽、雑貨屋『ベル』の小物やアクセサリーを作っている製作所に行く事になった。


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