34 / 182
森の聖域クルーラ
『コバコ』
しおりを挟む
小屋の窓辺に並べられた、魔力紙で作った『コバコ』は、今、土魔法の検証中だ。
『コバコ』は、土魔法で茶色くなり、実験的に中に種を入れて窓辺に置いている。
もしコレで発芽すれば、育てるのが難しいと言われる貴重な薬草も、育てることが出来るかもしれないからだ。
その隣に、大きさ違いの『コバコ』を使った実験もしている。
『コバコ』の大きさで、成育が違うかも知れないので、順番に並べて検証中…。
さらにその隣には、土魔法で茶色くなった『コバコ』に種を入れて、木魔法で緑色になった、一つ大きい『コバコ』を蓋にして、重ねたモノ。
二つの魔法の影響があった方が、種が早く発芽するのではないかと言う意見からだ。
さらにその隣には、土魔法が掛かった『コバコ』に種を入れ、水魔法の『コップ』で作った水をかけたもの。
水の掛け加減が分からなくて、最初はベトベトになってしまって、紙が破れてしまったが…。
掛けすぎはダメだと言うこと…。
破れない程度だと、ほんの少し掛けるだけ…。
だけど今は、ほんの少し、種に数滴垂らす程度で良いことがわかった。
数滴でも種から小さな根っこが出てきたんだよね。
コレを見たときは思わず叫んでしまった…。
なので、二つの属性魔力を帯びていた方が、成長が早いのかも…。
と、言う事で、『コバコ』二つ重ねの実験も始めたのだ。
コレにさらに『コップ』の水を少し掛けるモノも追加で…。
さらには『コバコ』に土魔法で作った土を入れて、種を植えたり…。
思い付くまま並べていたら、窓辺は『コバコ』だらけになってしまった。
僕一人ではとても管理できなくなってしまったので、午前中は、薬草を育てている植物園の人達が、交代で見に来てくれている。
今後の『コバコ』の能力に期待しているそうだ。
季節を問わず育てて採取出来れば、薬草の値段も下げる事が出来、多く普及されることを願っているそうだ。
価格的な事は分からないが、薬草で作った薬を必要としている人が、手に入れやすくなるなら、期待するよね。
窓辺の棚の下には、それぞれに経過を書く用紙も準備してあり、何か変化が有れば、その事をすぐに書き込めるようにもしてある。
とは言え、まだ、文字を書くのに慣れないので、植物園の人と、ヒナキさんに教えてもらいなが記入しているが…。
魔力紙はたくさん有るので、思い付くまま、作ってみて、属性魔法を掛けてもらって、試している。
どれだけ使っても、アレクさんが箱で追加で持ってきてくれるので、減りそうもない…。
いつの間にか、棚に予備の木箱が増えているくらい…。
いったい、どれくらい、使っていなかった魔力紙が有るんだろう…。
そんなことを思いながらも、オルガは魔力紙を折ることと、観察を楽しんだ。
検証する実験って楽しいな…。
オルガは『コバコ』に入れた種の芽が出るのを楽しみに眺めた。
ちなみに『フウセン』は封印した。
ヒナキさんとリーンさん、共に話し合った上での結論だった。
『フウセン』は火属性を纏い、落とした衝撃で、小さな爆発を起こした。
怪我は無かったが、危険だと判断したのだ。
魔力を多く送り込めば、もっと大きな爆発を起こすかもしれない。
下手をすれば、鉱山の採掘に使えるくらいの、衝撃を起こしそうだからだ。
作り方の説明書と使用注意をしっかりと書き込み、作った『フウセン』も一緒に、木箱の中にしまって、奥の部屋の片隅に押しやった。
今は危険だと思うけど、いずれ何かの役に立つことが有るかもしれないので、封印と言う形にしたのだ。
取り扱い説明書を書き込むことは、今後の為にも、しっかりと記録を残していかないと、いけないのだと。
重要な役目だと、オルガは改めて思った。
『コバコ』は、土魔法で茶色くなり、実験的に中に種を入れて窓辺に置いている。
もしコレで発芽すれば、育てるのが難しいと言われる貴重な薬草も、育てることが出来るかもしれないからだ。
その隣に、大きさ違いの『コバコ』を使った実験もしている。
『コバコ』の大きさで、成育が違うかも知れないので、順番に並べて検証中…。
さらにその隣には、土魔法で茶色くなった『コバコ』に種を入れて、木魔法で緑色になった、一つ大きい『コバコ』を蓋にして、重ねたモノ。
二つの魔法の影響があった方が、種が早く発芽するのではないかと言う意見からだ。
さらにその隣には、土魔法が掛かった『コバコ』に種を入れ、水魔法の『コップ』で作った水をかけたもの。
水の掛け加減が分からなくて、最初はベトベトになってしまって、紙が破れてしまったが…。
掛けすぎはダメだと言うこと…。
破れない程度だと、ほんの少し掛けるだけ…。
だけど今は、ほんの少し、種に数滴垂らす程度で良いことがわかった。
数滴でも種から小さな根っこが出てきたんだよね。
コレを見たときは思わず叫んでしまった…。
なので、二つの属性魔力を帯びていた方が、成長が早いのかも…。
と、言う事で、『コバコ』二つ重ねの実験も始めたのだ。
コレにさらに『コップ』の水を少し掛けるモノも追加で…。
さらには『コバコ』に土魔法で作った土を入れて、種を植えたり…。
思い付くまま並べていたら、窓辺は『コバコ』だらけになってしまった。
僕一人ではとても管理できなくなってしまったので、午前中は、薬草を育てている植物園の人達が、交代で見に来てくれている。
今後の『コバコ』の能力に期待しているそうだ。
季節を問わず育てて採取出来れば、薬草の値段も下げる事が出来、多く普及されることを願っているそうだ。
価格的な事は分からないが、薬草で作った薬を必要としている人が、手に入れやすくなるなら、期待するよね。
窓辺の棚の下には、それぞれに経過を書く用紙も準備してあり、何か変化が有れば、その事をすぐに書き込めるようにもしてある。
とは言え、まだ、文字を書くのに慣れないので、植物園の人と、ヒナキさんに教えてもらいなが記入しているが…。
魔力紙はたくさん有るので、思い付くまま、作ってみて、属性魔法を掛けてもらって、試している。
どれだけ使っても、アレクさんが箱で追加で持ってきてくれるので、減りそうもない…。
いつの間にか、棚に予備の木箱が増えているくらい…。
いったい、どれくらい、使っていなかった魔力紙が有るんだろう…。
そんなことを思いながらも、オルガは魔力紙を折ることと、観察を楽しんだ。
検証する実験って楽しいな…。
オルガは『コバコ』に入れた種の芽が出るのを楽しみに眺めた。
ちなみに『フウセン』は封印した。
ヒナキさんとリーンさん、共に話し合った上での結論だった。
『フウセン』は火属性を纏い、落とした衝撃で、小さな爆発を起こした。
怪我は無かったが、危険だと判断したのだ。
魔力を多く送り込めば、もっと大きな爆発を起こすかもしれない。
下手をすれば、鉱山の採掘に使えるくらいの、衝撃を起こしそうだからだ。
作り方の説明書と使用注意をしっかりと書き込み、作った『フウセン』も一緒に、木箱の中にしまって、奥の部屋の片隅に押しやった。
今は危険だと思うけど、いずれ何かの役に立つことが有るかもしれないので、封印と言う形にしたのだ。
取り扱い説明書を書き込むことは、今後の為にも、しっかりと記録を残していかないと、いけないのだと。
重要な役目だと、オルガは改めて思った。
15
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる