眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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森の聖域クルーラ

光の魔道具

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 ダンリーさんの後に付いていって、最初に案内されたのは、僕の部屋になる部屋だった。
 扉を開けると、ベットと机、イス、本棚があった。
 宿屋の部屋より大きい…。
 倍くらいの広さだ。
 本棚の下にはカゴがいくつも置いてあって、ソコに衣服を片付けるのに使うらしい。
 部屋の明かりは机の上に置かれている光の魔道具。
 使い方をダンリーさんに教えてもらった。
 ランタンの蓋を開けて、中に光の魔石を嵌め込み、蓋を閉めて横に付いている捻りを動かせば、明かりが灯ると…。
 オルガは言われた通りに蓋を開け、魔石を嵌め込み、蓋をして、捻りを回すと明かりが灯った。
「うわぁっ…」
 思わず感動して声をあげてしまった。
 ダンリーさんには、宿屋では使わなかったのかと聞かれ、夕食を食べて直ぐに寝てしまったから、使わなかった。と、言ったら苦笑いされた。

 いったん光の魔道具の明かりを消して、カバンを机の上に置くと、共同で使う設備を説明するからと、部屋を出た。
 建物は中庭を囲むように四角くなっていて、玄関から一番遠い場所にお手洗いと風呂場が有り、僕の部屋から、中庭を挟んで反対側に食堂と談話室があった。
 食堂は、常に誰かが居るようになっているので、食事の時間はいつでも言いそうだ。
 

「そう言えば…昨日、夕食を食べて直ぐに寝てしまった…って、いっていたよな」
 ダンリーさんが思い出したように言い、僕はコクりと頷いた。
 だって、いろんな事をいっぺんに知って、気疲れしてしまったからだ。
「僕は気にならないけれど、ココに居る獣人達は匂いに敏感だから、彼女達が帰ってくる前にお風呂に入ろう。使い方も教えるから」
 ダンリーさんにそう言われたが…。
「…着替え、まだ無いけど…」
「ああ、そうだった。リリスが持ってきてくれるのか…」
 彼は少し考えこんだ。
 リリスさんには、早めに仕事を終えて帰るように、リーンさんがお願いしてくれる、と言っていた…。
 だから、夕方には僕の着替えは届く予定だけど…。
「とりあえず、僕のを貸してあげるから、風呂場に行こう」
 ダンリーさんは、自分の部屋に戻り、僕に貸してくれる分の服と、自分の着替えを取りに行った。


 風呂から上がると、ダンリーさんの服の袖を何回も折り曲げ、ズボンが下がらないようにベルトで腰を絞め、ズボンの丈も折り曲げて、ダボダボの状態で服を着替えた。
 服が大きさ過ぎて、動きにくいが仕方ない…。
 ズボンの尻尾の穴の部分は、僕の腰くらいの位置だったので、腰の位置でベルトを止めたから、布を寄せて隠し、上の余分を折り曲げたから、見えない…。
 しばらくこの状態だ…。
 洗濯物は、風呂場の脱衣場に有る箱に入れて、スイッチを押すと、自動で洗い乾かしてくれると言う…。
 これも魔道具だそうだ。
 便利…。
 ただ、泥が付いたり汚れが酷い服とかは、汚れを落としてからで無いと使用禁止だそうだ。
 風呂に入るときに、脱いだ服を入れてスイッチを押し、洗濯されて乾いた服を再び着る強者もいるらしい…。
 その人の真似はしなくて良いから、毎日とは言わないが、洗濯物は溜めないように言われた。
 
 一通り、『白の館』の魔道具の使い方を教えてもらったが、初めて使う魔道具の場合は、近くにいる誰かに使い方を確認して聞いて、使用するように言われた。
 実際に生活し初めてみないと、分からない事もあるよね…。
 
 それからオルガは、ダンリーさんと一緒に食堂に行き、おやつを食べた。
 僕はリンゴジュースとパンケーキ。
 ダンリーさんは紅茶とパンケーキ。
 シンプルなパンケーキだけど、美味しい…。
 僕が夢中になって食べていると、調理場から多分熊族の人がもう一皿、パンケーキを持ってきてくれた。
「たくさん食べて、大きくなれ」
「あっ、ありがとうございます」
 僕はお礼を言って、もう一皿分、パンケーキを食べた。
 夕食、食べれるかな…。

 
 僕は自分の部屋に戻り、ベットに横になった。
 食べすぎた…。
 ボーッと天井を見上げ、これからの事を考える。
 明日から、ヒナキさんの店に行って、いろいろな事を教えてもらいながら、魔法と言う不思議なモノを教えてもらう…。
 たぶん、なんとか、ココで生活していける…よね。
 そう自分に言い聞かせながら、オルガはお昼寝に突入していた。




 
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