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流れ行く時間の中で…。
見守るリーン 5 転移魔道具
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シロエが眠る、今はジーンとロキが暮らす家がある『世界樹』のもとから、来た道をたどり、タミネキ村へ戻ってきたリーンは、乗り合い馬車に乗ってヤマツカ町へと向かった。
今度の乗り合い馬車は、普通一般のお客さんが乗っているので、荷物の木箱や、荷物置き用の箱の上に座っての移動になるため、少しお尻が痛かった。
裕福層の馬車に慣れすぎて、ルークと出会う前までは、当たり前だったのに…とも思った。
…慣れ過ぎかも…。
タミネキ村からヤマツカ町へ戻る道中、馬車内に乗っている人達は、『世界樹』と神殿にいたジーンの話をしていた。
神殿内から見える『世界樹』は神秘的だ。とか、王族の神官様は綺麗だったとか、神々しかったとか、『世界樹』の羽の生えた木霊様に会えなかったのが残念。とか…。
リーンは、自分の息子の事を言われているのを聞いていて、少し照れ臭かった。
それでも楽しそうな人々の様子を見て、平和だな…と、思いながら、遠退いていくタミネキ村を見ていた。
リーンはヤマツカ町へたどり着くと、ルークの屋敷…今は名義がジーンの屋敷になった、マーク達がいる屋敷にたどり着くと、『また来るよ』と、言って、王都への魔法陣をくぐった。
キースとニーナは、まだ学校から帰ってきていない。
リーンは、王都の屋敷のルークの部屋に入り、箱形の転移魔道具を手に取ると、執事に二人の事をお願いして、カザナへの魔法陣をくぐった。
カザナの屋敷では相変わらずジェスとカズキが書類と奮闘していた。
二人はリーンに気が付くと『お帰りなさい』と出迎えてくれ、リーンは手に持っていた転移魔道具の話をした。
試作品で作られた転移魔道具は、大きめの宝石箱の形をしていて、中に手紙や蓋が閉まるまでの大きさの物を入れ、蓋を閉めてから魔力を流し込むと、対になっているもう一つの転移魔道具へと送られる。と言う物だと説明した。
ジェスとカズキは目を見開き驚いていた。
これをカザナの森の小屋に置いておき、対になっている転移魔道具を、『森の聖域』の隣の村クルーラに置いておくと説明した。
直ぐには見れないが、私の所に手紙を届けることは出来ると…。
きっと子供達が手紙を送って欲しいと言ってくるかも知れない、と…。
リーンは苦笑いして言った。
リーンは転移魔道具を森の小屋の、グオルクのリーンの部屋に繋がる魔法陣が置いてある部屋のテーブルの上に置くと、使用者をルーク限定ではなく、誰でも使えるように魔法をかけ直した。
これで子供達が、手紙を私の所に送ることが出来る。
側にいることは出来ないが、ほんの少し、繋がりは消えていないと思えるだろう。
そしてもう一ヶ所、あまり行きたくはないが、リーンの大切な子供がいる、『魔女の森』へと向かった。
長い時間を生きる事になるミーナには、ルークの事を伝えなくてはいけない。
ルークが眠りに付いたことも知らないだろう…。
そして、魔女王ソフィアと私とルークの関係性を、伝えるべきか、ソフィアに相談しようとも思っていた。
今度の乗り合い馬車は、普通一般のお客さんが乗っているので、荷物の木箱や、荷物置き用の箱の上に座っての移動になるため、少しお尻が痛かった。
裕福層の馬車に慣れすぎて、ルークと出会う前までは、当たり前だったのに…とも思った。
…慣れ過ぎかも…。
タミネキ村からヤマツカ町へ戻る道中、馬車内に乗っている人達は、『世界樹』と神殿にいたジーンの話をしていた。
神殿内から見える『世界樹』は神秘的だ。とか、王族の神官様は綺麗だったとか、神々しかったとか、『世界樹』の羽の生えた木霊様に会えなかったのが残念。とか…。
リーンは、自分の息子の事を言われているのを聞いていて、少し照れ臭かった。
それでも楽しそうな人々の様子を見て、平和だな…と、思いながら、遠退いていくタミネキ村を見ていた。
リーンはヤマツカ町へたどり着くと、ルークの屋敷…今は名義がジーンの屋敷になった、マーク達がいる屋敷にたどり着くと、『また来るよ』と、言って、王都への魔法陣をくぐった。
キースとニーナは、まだ学校から帰ってきていない。
リーンは、王都の屋敷のルークの部屋に入り、箱形の転移魔道具を手に取ると、執事に二人の事をお願いして、カザナへの魔法陣をくぐった。
カザナの屋敷では相変わらずジェスとカズキが書類と奮闘していた。
二人はリーンに気が付くと『お帰りなさい』と出迎えてくれ、リーンは手に持っていた転移魔道具の話をした。
試作品で作られた転移魔道具は、大きめの宝石箱の形をしていて、中に手紙や蓋が閉まるまでの大きさの物を入れ、蓋を閉めてから魔力を流し込むと、対になっているもう一つの転移魔道具へと送られる。と言う物だと説明した。
ジェスとカズキは目を見開き驚いていた。
これをカザナの森の小屋に置いておき、対になっている転移魔道具を、『森の聖域』の隣の村クルーラに置いておくと説明した。
直ぐには見れないが、私の所に手紙を届けることは出来ると…。
きっと子供達が手紙を送って欲しいと言ってくるかも知れない、と…。
リーンは苦笑いして言った。
リーンは転移魔道具を森の小屋の、グオルクのリーンの部屋に繋がる魔法陣が置いてある部屋のテーブルの上に置くと、使用者をルーク限定ではなく、誰でも使えるように魔法をかけ直した。
これで子供達が、手紙を私の所に送ることが出来る。
側にいることは出来ないが、ほんの少し、繋がりは消えていないと思えるだろう。
そしてもう一ヶ所、あまり行きたくはないが、リーンの大切な子供がいる、『魔女の森』へと向かった。
長い時間を生きる事になるミーナには、ルークの事を伝えなくてはいけない。
ルークが眠りに付いたことも知らないだろう…。
そして、魔女王ソフィアと私とルークの関係性を、伝えるべきか、ソフィアに相談しようとも思っていた。
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