377 / 462
名前を呼んで…。(番外編) その後のヒナキとユグの話
口付け *
しおりを挟む
ヒナキが、お腹が空いて目が覚めると、ヒナキの太ももに膝枕をしたまま眠るユグを見て、思わず微笑んだ。
身体が成長しても変わらない…。
長い年月が経っても変わらなかった僕たちが、少し変わっているのかも知れない…。
ヒナキはヒイロからもらった袋を開き、中から果物の実を取り出して口にする。
甘酸っぱい香りと味が、食欲を誘う。
ヒナキはお腹が満たされるまで、果実と焼き菓子類を食べた。
お昼と言うより、おやつだが、食欲の無いヒナキにはこれで十分だった。
のんびりと食べていると、木霊が小さな両手いっぱいに木の実を持って顔を出し、ヒナキに差し出してきた。
「ありがとう」
ヒナキが受け取ると、ニコニコ笑って姿を消す。
ヒナキはもらった木の実の皮をむき、中の果実を食べる。
サクサクとした香ばしい味だ。
焼くか炒めると、もっと香ばしくなるだろう…。
そんなことを思いながら、もう一つ皮を剥くと、ユグが身動ぎして身体を起こした。
「…食べる?」
ヒナキかユグに木の実を差し出すと、口を開けたのでユグの口の中に入れてあげる。
ユグはモグモグと食しながらヒナキをじっと見てくる。
そして気が付く。
ユグの身長が伸びている…。
気のせい?…でもないようだ…。
顔が少し大人びて、緑色の髪の毛も伸びている。
…なんだろう…少し大人びたユグを見て、ドキドキしてくる。
「…ユグ…だよな…」
ユグはコクリと頷き、ヒナキの太ももの上に乗っかってくる。
正面に向き合い、少し大人になったユグを見て、ヒナキは何故か照れ臭くて横を向くと、ユグが両手でヒナキの頬をつかみユグの方を向かされる。
視線が合い、じっとヒナキを見てくる。
…なんだろう…これ…。
ヒナキはわからない感情にザワザワした。
「…ユグ…」
「…僕の…魔力…受け入れて…」
ユグは真剣な眼差しでヒナキを見てくる。
昼寝をする前に言っていた、ユグの提案…。
もう…どうにでもなれ…。
少しそんな思いも入っていた、ヒナキの決断…。
「…ああ、受け入れるよ…」
ヒナキがそう言うと、ユグは微笑んで言った。
「…口を開けて…舌を出して…」
ヒナキは言われるままに口を開け、舌を出すと、ユグの顔が近付いてきて、ユグがヒナキの舌を咥えた。
「?!」
ヒナキが驚いている間もなく、ユグの舌がヒナキの口の中に侵入してきて、中で絡み合う…。
…はぁっ…息が…苦しい…。
そう思っていると、ユグの口の中から何か、ヒナキの方に流れ込んできた。
「…んんっっ…」
ヒナキの喉元にソレが流れ込んで、ゴクリと飲み込んでしまう。
ソレがヒナキの身体の中に入り、ほのかに暖くなる。
…何…?!
そう思っている内に、また口の中に流れ込んできた。
「…んっっ…はぁ…」
息継ぎをする間もなく、ヒナキの口の中に流れ込んでくる固まりに翻弄され、身体の力が抜け、息が苦しくて、涙を流しながら、ユグの魔力を受け入れていた。
ヒナキの口の中を翻弄して絡まるユグの舌が、どんどんと気持ち良くなってしまって、身体が熱くなっていく…。
「…んっっ…くちゅ…んっっ…」
ユグの魔力を三回受け入れたときには、ヒナキはトロンとした顔をユグに向け、なんとなく身体の変化に気が付いた…。
…ヤバい…気持ち良すぎて…勃って来た…。
…それも、ユグの座っている太ももの目の前…。
ズボンの下から押し上げて、テントを作っている…。
恥ずかしすぎる…。
ヒナキは頬を染め、ユグが気が付きませんように。と、祈りながら、ユグの四回目の魔力を受け入れていた。
身体が成長しても変わらない…。
長い年月が経っても変わらなかった僕たちが、少し変わっているのかも知れない…。
ヒナキはヒイロからもらった袋を開き、中から果物の実を取り出して口にする。
甘酸っぱい香りと味が、食欲を誘う。
ヒナキはお腹が満たされるまで、果実と焼き菓子類を食べた。
お昼と言うより、おやつだが、食欲の無いヒナキにはこれで十分だった。
のんびりと食べていると、木霊が小さな両手いっぱいに木の実を持って顔を出し、ヒナキに差し出してきた。
「ありがとう」
ヒナキが受け取ると、ニコニコ笑って姿を消す。
ヒナキはもらった木の実の皮をむき、中の果実を食べる。
サクサクとした香ばしい味だ。
焼くか炒めると、もっと香ばしくなるだろう…。
そんなことを思いながら、もう一つ皮を剥くと、ユグが身動ぎして身体を起こした。
「…食べる?」
ヒナキかユグに木の実を差し出すと、口を開けたのでユグの口の中に入れてあげる。
ユグはモグモグと食しながらヒナキをじっと見てくる。
そして気が付く。
ユグの身長が伸びている…。
気のせい?…でもないようだ…。
顔が少し大人びて、緑色の髪の毛も伸びている。
…なんだろう…少し大人びたユグを見て、ドキドキしてくる。
「…ユグ…だよな…」
ユグはコクリと頷き、ヒナキの太ももの上に乗っかってくる。
正面に向き合い、少し大人になったユグを見て、ヒナキは何故か照れ臭くて横を向くと、ユグが両手でヒナキの頬をつかみユグの方を向かされる。
視線が合い、じっとヒナキを見てくる。
…なんだろう…これ…。
ヒナキはわからない感情にザワザワした。
「…ユグ…」
「…僕の…魔力…受け入れて…」
ユグは真剣な眼差しでヒナキを見てくる。
昼寝をする前に言っていた、ユグの提案…。
もう…どうにでもなれ…。
少しそんな思いも入っていた、ヒナキの決断…。
「…ああ、受け入れるよ…」
ヒナキがそう言うと、ユグは微笑んで言った。
「…口を開けて…舌を出して…」
ヒナキは言われるままに口を開け、舌を出すと、ユグの顔が近付いてきて、ユグがヒナキの舌を咥えた。
「?!」
ヒナキが驚いている間もなく、ユグの舌がヒナキの口の中に侵入してきて、中で絡み合う…。
…はぁっ…息が…苦しい…。
そう思っていると、ユグの口の中から何か、ヒナキの方に流れ込んできた。
「…んんっっ…」
ヒナキの喉元にソレが流れ込んで、ゴクリと飲み込んでしまう。
ソレがヒナキの身体の中に入り、ほのかに暖くなる。
…何…?!
そう思っている内に、また口の中に流れ込んできた。
「…んっっ…はぁ…」
息継ぎをする間もなく、ヒナキの口の中に流れ込んでくる固まりに翻弄され、身体の力が抜け、息が苦しくて、涙を流しながら、ユグの魔力を受け入れていた。
ヒナキの口の中を翻弄して絡まるユグの舌が、どんどんと気持ち良くなってしまって、身体が熱くなっていく…。
「…んっっ…くちゅ…んっっ…」
ユグの魔力を三回受け入れたときには、ヒナキはトロンとした顔をユグに向け、なんとなく身体の変化に気が付いた…。
…ヤバい…気持ち良すぎて…勃って来た…。
…それも、ユグの座っている太ももの目の前…。
ズボンの下から押し上げて、テントを作っている…。
恥ずかしすぎる…。
ヒナキは頬を染め、ユグが気が付きませんように。と、祈りながら、ユグの四回目の魔力を受け入れていた。
0
お気に入りに追加
111
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
皇帝に追放された騎士団長の試される忠義
大田ネクロマンサー
BL
若干24歳の若き皇帝が統治するベリニア帝国。『金獅子の双腕』の称号で騎士団長兼、宰相を務める皇帝の側近、レシオン・ド・ミゼル(レジー/ミゼル卿)が突如として国外追放を言い渡される。
帝国中に慕われていた金獅子の双腕に下された理不尽な断罪に、国民は様々な憶測を立てる。ーー金獅子の双腕の叔父に婚約破棄された皇紀リベリオが虎視眈々と復讐の機会を狙っていたのではないか?
国民の憶測に無言で帝国を去るレシオン・ド・ミゼル。船で知り合った少年ミオに懐かれ、なんとか不毛の大地で生きていくレジーだったが……彼には誰にも知られたくない秘密があった。

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる