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森の聖域 2
観察日記 2
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観察十日目。
『森の聖域』の、いろんな者達が姿を見せてくれるようになった。
部屋を掃除してくれていたのは、木霊と風霊達。
食事を持って来てくれたのは、木霊と土霊達。
魚を取りにおいでと呼ぶのは土霊、魚を陸に上げてくれるのは水霊。
身振り手振りて教えてくれる。
…リーンはこの子達と暮らしていたんだな…。
ルークはそんな事を思いながら、甲斐甲斐しく世話をしてくれる子達と一緒にリーンを待っていた。
観察十一日目
ルークが世界樹の側で本を読んでいると、手のひらサイズの木霊や土霊がルークの身体によじ登ってきて、どうも遊んで欲しいみたいだ。
我が家の子供達も遊んで欲しい時、膝の上に乗ってきたり、寄りかかったりして、じゃれ付いていたのを思い出す。
ルークは本を閉じ、家のテーブルの上に置くと、木霊に誘われるまま森の中に付いていった。
『森の聖域』の森の中は、手のひらサイズの木霊がたくさん居て、木の実が落ちているのとか、見たことの無い果実がなっている場所を案内してくれ、何も持ってこなかったルークは上着を脱いで広げ、その中に木の実や果実を入れていった。
途中、折れた木の枝の撤去や、葉が茂りすぎた場所の枝を木霊が落とすのを広い集めたりして、あっという間に時間が過ぎていった。
観察十二日目
今日はクルーラに行った。
食堂で、久しぶりに肉がたっぷりの食事を食べ、日持ちしそうな食事になる食べ物を、お弁当みたいに包んでもらえないか頼み、後で取りに来るからとお願いした。
ヒナキの家に行き、木を加工する道具や丈夫な紐がどこに売っているかを聞いて、買い物をして、それらを持って一旦『森の聖域』に戻った。
再びクルーラに戻ってくると、ヒナキ以外の住人に手招きされた。
ルークが彼らの方に向かうと、家の中から端切れや紐などが入った箱を渡された。
ルークが驚いていると、ヒナキから聞いて、使わず家に寝ているモノを集めたから使ってくれとの事だった。
ルークはお礼を言って、『森の聖域』に置きに戻った。
再びクルーラに戻ってくると、食堂で軽く食事をして、たっぷり準備されたお弁当と、調理しなくてはいけないが、干し肉や干し魚を用意してくれてた。
ルークはそれらを持って『森の聖域』に戻ると、以前に川を塞いでいた流木を取りに行った。
リーンの家の、世界樹側とは反対の横には、昨日、森に行った時に集めた、折れた木や枝が置いてあり、流木も側に集めて見回した。
「何とかなるだろう」
ルークは独り言を言って作業を開始した。
流木を割って板にして、穴を開けて、紐で縛って。
ルークが作業していると、木霊や土霊、風霊達がワラワラと覗きに来て服を引っ張る。
「手伝ってくれるのか?」
ルークがそう言うと、木霊がピョコンとルークの肩に乗り、ニコニコと笑う。
ものは試しだと、ルークは魔法を使って流木の回りを削るイメージをすると、流木は緑色に輝き、削られていく。
これは便利だ。
ルークは木霊に手伝ってもらって、イメージするモノに形を整えていった。
と、言うことは、土霊にお願いすれば、木を固定するように土に埋めてくれると言うことか…。
ルークは木の加工が終わると木霊にお礼言って、木を紐で結び、土霊にお願いする。
「この木の足を、動かないように固定したいのだが」
すると土霊がその場に置くように手振りで言ったので、ルークは四本の足を地面に置くと、ズブズブと沈んでいって、地面の中に固定された。
「ありがとう」
ルークはそう言って、二本づつ二組で支える足の上に結んである棒に、板に穴を開けて紐を結んだを結びつけた。
いわゆるブランコだ。
大きさは膝丈くらいしかない、小さなブランコ。
手伝ってくれた木霊に、板に座って紐に捕まるように言って、紐を揺らした。
初めは驚いていたが、風霊がブランコを揺らし、ニコニコと楽しそうに揺れ始めた。
それを見ていた土霊も乗りたそうだったので、
「順番に遊ぶんだぞ」
ルークはそう言って微笑んだ。
ココには遊具が無く、実体化しているコノ子達がそれで遊んでくれるか心配だったが、楽しそうで良かった。
ルークはまだ残っている材料で、再びブランコを作り始めた。
板の大きさは不揃い出し、立てる木の高さもバラバラなので、大小、三つのブランコが並んだ。
作り終える頃には日が傾き、皆、楽しそうに遊んでくれて良かったと思った。
明日も何か作るかな…。
そんな事を思いながら、家に戻った。
『森の聖域』の、いろんな者達が姿を見せてくれるようになった。
部屋を掃除してくれていたのは、木霊と風霊達。
食事を持って来てくれたのは、木霊と土霊達。
魚を取りにおいでと呼ぶのは土霊、魚を陸に上げてくれるのは水霊。
身振り手振りて教えてくれる。
…リーンはこの子達と暮らしていたんだな…。
ルークはそんな事を思いながら、甲斐甲斐しく世話をしてくれる子達と一緒にリーンを待っていた。
観察十一日目
ルークが世界樹の側で本を読んでいると、手のひらサイズの木霊や土霊がルークの身体によじ登ってきて、どうも遊んで欲しいみたいだ。
我が家の子供達も遊んで欲しい時、膝の上に乗ってきたり、寄りかかったりして、じゃれ付いていたのを思い出す。
ルークは本を閉じ、家のテーブルの上に置くと、木霊に誘われるまま森の中に付いていった。
『森の聖域』の森の中は、手のひらサイズの木霊がたくさん居て、木の実が落ちているのとか、見たことの無い果実がなっている場所を案内してくれ、何も持ってこなかったルークは上着を脱いで広げ、その中に木の実や果実を入れていった。
途中、折れた木の枝の撤去や、葉が茂りすぎた場所の枝を木霊が落とすのを広い集めたりして、あっという間に時間が過ぎていった。
観察十二日目
今日はクルーラに行った。
食堂で、久しぶりに肉がたっぷりの食事を食べ、日持ちしそうな食事になる食べ物を、お弁当みたいに包んでもらえないか頼み、後で取りに来るからとお願いした。
ヒナキの家に行き、木を加工する道具や丈夫な紐がどこに売っているかを聞いて、買い物をして、それらを持って一旦『森の聖域』に戻った。
再びクルーラに戻ってくると、ヒナキ以外の住人に手招きされた。
ルークが彼らの方に向かうと、家の中から端切れや紐などが入った箱を渡された。
ルークが驚いていると、ヒナキから聞いて、使わず家に寝ているモノを集めたから使ってくれとの事だった。
ルークはお礼を言って、『森の聖域』に置きに戻った。
再びクルーラに戻ってくると、食堂で軽く食事をして、たっぷり準備されたお弁当と、調理しなくてはいけないが、干し肉や干し魚を用意してくれてた。
ルークはそれらを持って『森の聖域』に戻ると、以前に川を塞いでいた流木を取りに行った。
リーンの家の、世界樹側とは反対の横には、昨日、森に行った時に集めた、折れた木や枝が置いてあり、流木も側に集めて見回した。
「何とかなるだろう」
ルークは独り言を言って作業を開始した。
流木を割って板にして、穴を開けて、紐で縛って。
ルークが作業していると、木霊や土霊、風霊達がワラワラと覗きに来て服を引っ張る。
「手伝ってくれるのか?」
ルークがそう言うと、木霊がピョコンとルークの肩に乗り、ニコニコと笑う。
ものは試しだと、ルークは魔法を使って流木の回りを削るイメージをすると、流木は緑色に輝き、削られていく。
これは便利だ。
ルークは木霊に手伝ってもらって、イメージするモノに形を整えていった。
と、言うことは、土霊にお願いすれば、木を固定するように土に埋めてくれると言うことか…。
ルークは木の加工が終わると木霊にお礼言って、木を紐で結び、土霊にお願いする。
「この木の足を、動かないように固定したいのだが」
すると土霊がその場に置くように手振りで言ったので、ルークは四本の足を地面に置くと、ズブズブと沈んでいって、地面の中に固定された。
「ありがとう」
ルークはそう言って、二本づつ二組で支える足の上に結んである棒に、板に穴を開けて紐を結んだを結びつけた。
いわゆるブランコだ。
大きさは膝丈くらいしかない、小さなブランコ。
手伝ってくれた木霊に、板に座って紐に捕まるように言って、紐を揺らした。
初めは驚いていたが、風霊がブランコを揺らし、ニコニコと楽しそうに揺れ始めた。
それを見ていた土霊も乗りたそうだったので、
「順番に遊ぶんだぞ」
ルークはそう言って微笑んだ。
ココには遊具が無く、実体化しているコノ子達がそれで遊んでくれるか心配だったが、楽しそうで良かった。
ルークはまだ残っている材料で、再びブランコを作り始めた。
板の大きさは不揃い出し、立てる木の高さもバラバラなので、大小、三つのブランコが並んだ。
作り終える頃には日が傾き、皆、楽しそうに遊んでくれて良かったと思った。
明日も何か作るかな…。
そんな事を思いながら、家に戻った。
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