神の宿り木~旅の途中~ルーク~ …旅の終わりの始まり…⦅完結⦆

ゆう

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森の聖域 2

リーンの家 2 ***

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 リーンは頬を染め、ルークを引き寄せる。
「私にルークの魔力を注いで…」
 当分会えないのだ、これくらい甘えさせてもらっても、良いだろう…。
 リーンがルークと口付けを交わすと、二人は顔を見合せ、クスクスと笑いながらついばむように口付け合う。
 ルークとなら、こんな風にじゃれあう事も楽しいのだ。
「おっと、そうだった」
 ルークは何か思い出してリーンから離れ、一旦部屋を出ると、ヒナキにもらった耳飾りの入った箱を持ってきた。
 そしてベッドの上に座るリーンの正面に座ると、箱から耳飾りを取り出し、リーンの左耳に、その耳飾りを着けた。
「うん。ちょうど良い」
 ルークはそう言って、リーンの右耳にも耳飾りを着ける。
「黒髪に金色の耳飾りが映えて良い」
 ルークは嬉しそうに微笑む。
 リーンはそっと付けられた耳飾りに触れる。
「まだ、魔力は込めてないが、少しでも付けていた方が、リーンに馴染むだろう」
「…ありがとう…」
 リーンは頬を染めた。
 今から何をするのか分かっていて、耳飾りを着けた状態を馴染ませるって…。
 そう考えたら、身体の奥がムズムズし始めた。
 …うっ…どうしよう…。
 早く…ルークが…欲しい…。
 リーンは我慢できず、頬を染めながら手を伸ばし、ルークの服を脱がしにかかった。
 ルークもリーンに口付けすると、リーンの服を脱がしにかかった。
 二人はクスリと笑い、服の中から身体を取り出し、愛しい人の身体に触れた。


「…んっ…ああっ…」
 リーンはルークの身体を跨ぎ、ルークの肩に掴まって、腰を上下に動かし、身体の中でルークの熱さを味わっていた。
 ルークはリーンの腰を支え、胸の突起を指で弾き、リーンが震えて反応するのを楽しんでいる。
「はぁ…はぁ…んんっ…ココ…」
 …とろけたリーンが、気持ちよくてポロリと言葉にする。
「ソコが良いのか…」
 ルークはリーンの腰を掴み、ビクビクと反応するのリーン良い場所に擦り付け始める。
「ああっ…ひあんっ!…あっあっあっ…んっ…ああああっ…」
 身体が勝手にビクビク動いて、気持ち良すぎておかしくなりそう…。
 ルークは逃げようとするリーンの腰をしっかりと掴み、時折下から突き上げてくる。
「はああんっ…!」
 リーンがキュッと中を締め付けると、ルークが顔を歪めて言う。
「もう少し、力を抜け…」
「…もう…無理…んっ…イッちゃう…」
 リーンは力を抜くと言うより、力を入れてしまってルークをさらに締め付ける。
「…クッ…」
 ルークは呻き声を上げ、リーンの両足を抱え上げ、ベッドに押し倒した。
 リーンの中のルークの位置が代わり、リーンは身もだえ、良いところを探して腰を動かす。
「…あっ…ああっ…ヤダ…イかせて…」
「ああ、イかせてやる…」
 ルークはリーンに叩きつけるように、何度も挿入を繰り返した。


 リーンが気が付くと、ルークの腕の中に包まれていた。
 身体はべたりとしているが、気持ちは落ち着いていた。
 記憶を失くすのは怖いが、また、上書きすれば良いとルークは言ってくれた。
 …それに私が眠っている間、ココに居て、必要以上に後退しないように見ていると言っていた。
 何かあれば、ヒナキは直ぐ近くに居るので呼びに行けるし、皆、今の私を必要としてくれるのが嬉しかった。
 リーンはルークの寝顔を見上げて微笑む。
「…大好き…」
 リーンはそう呟いて、ルークの腕の中に潜り込み、再び眠りについた。


 リーンはある事を忘れていた。
 ココは『森の聖域』。
 風霊や水霊、木霊などが、視覚化できて『森の聖域』を満たしていることを…。
 何処にでも出入りできて、リーンの寝室にも居たことを…。
 ルークとリーンが交わって、熱を放って居るのを見ていたことも…。
 …世界樹が、リーンを見ている事も…。



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