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森の聖域 2
ユーリの気持ち
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今日は久しぶりにリーンと会える。
三つ子のキースとミーナとニーナが王都の学校に通うことになったので、メジノの屋敷にお引っ越し。
メジノの屋敷にジーンは住んでいるが、私は騎士寮に住んでいるので、いつもすれ違いばかりだ。
今日は帰宅の申請を出してあるので、午後の訓練が終わったら、寮によってシャワーを浴びて、着替えと書きかけの課題を鞄に詰め、急いで屋敷に帰る!
ユーリは嬉しくて、訓練の魔法の魔力の加減を忘れてしまいそうになる。
ココで居残りになっては意味がない!
ユーリは深呼吸して、いつも通り落ち着いて訓練をこなした。
屋敷に帰ると、リーンと三つ子達はもう来ていて、三つ子達は新しい自分の部屋で、ニコニコとはしゃいでいた。
…その気持ち分かる…。
初めて自分だけの部屋をもらったのだから。
…だけどね…夜は寂しくて、きっとリーンのベッドに潜り込むと思うよ…。
ユーリは自分の経験を思い出して苦笑いした。
ジーンの部屋を覗くと、先に帰っていて、自分の部屋で今日の課題をやっていた。
そうだ、私も先に終わらせてしまわないと…。
ユーリも自分の部屋に入り机に向かった。
たまにしか帰ってきていない部屋だけど、綺麗に整えられていて、いつでも使えるようにしてくれてある。
…ありがたい…。
騎士寮では、すべて自分で掃除して洗濯をして…遠征した時のために、当たり前の事も学ぶ場だ。
身分など関係なく、王族、貴族、民間人から集められた集団だけど、多少は偏見があるのよね…。
…私はリーンの手伝いをしていたから、少しは出来たけど、全く出来なくて寮から出た子達もいる。
…それを経験することで、掃除や洗濯してくれる人達の有りがたさを感じる勉強だと思うけど…。
…そんな風に思うのは私くらいなのかな…。
それより課題を終わらせなくては!
夕食までに何とか課題を終わらせて、広間に行くとジーンも終わったみたいで、三つ子達と遊んでいた。
…負けた…。
夕食後、ミーナとニーナが髪の毛で遊びたいと、ユーリの長い黒髪で三つ編みをしたり、編み込みをしたりしてはしゃいでいた。
「いいな。ユーリ姉様、リーンみたいにサラサラで…」
ミーナがそう言うと、ニーナも頷いて手を止める。
「サラサラ…いろんな結び方出来て、良いな…」
ユーリは苦笑いした。
お互いに無い物ねだりだ。
「ミーナとニーナの髪はキラキラして良いな…」
ユーリがそう言うと、二人はキョトンと目を丸くする。
「だって、フワフワして可愛い」
ユーリがそう言って笑うと、ミーナもニーナも笑った。
「ユーリ姉様の髪の毛で遊べるのは、私たちだけだもんね」
「うん。ミーナとニーナだけ」
二人はせっせと髪の毛を結んでは、ほどいて、「こっちの方が可愛い」と、ニコニコしながら編んでいる。
私も、髪の毛で遊ばせるのはミーナとニーナだけ。
…二人ともお人形さんみたいに可愛い…。
明日は皆でお買い物。
朝食を食べて、市場を散策。
三つ子達に、美味しいお店を教えてあげなくては!
えっと…どこへ案内しようかな…。
さすがに七人で歩いていると目立つよね…。
…それよりも、さっきから視線を感じて仕方ない…。
見られることに慣れているけど、落ち着いて歩けない…。
キースとミーナとニーナは、はしゃいでいて、気が付いていないだろう。
チラリとお父様を見ると気にしていないようだ。
…一応…王族一家、なんだけどね…。
…お父様がこの国の三番目の王子様…。
私が時々お城にいる、第一王子様の姫、アイリーン王女様の話し相手と護衛に行くときがある。
…従妹なんだけどね…。
制服を着て行くときは、公私混同しないよう注意するように、お父様に言われている。
…そう…護衛…。
何人も見知った顔が、見え隠れしている…。
…やっぱり付いてきてるよね…。
ジュースを飲んで、ミーナがクレープを食べてみたいと言うので、リーンにお金をもらい、お店に向かうと、通行人の邪魔にならないように、まわりにさりげなく壁を作っている。
ミーナがイチゴのクレープを持って、リーンとお父様が座っている場所に向かって歩き出すと、転ばないように側を歩いてく人を見た。
…ありがたいけど…過保護すぎじゃない…。
ふと、ジーンと目が合い、ジーンも気が付いたみたいだ。
ユーリは首を横に振って、護衛を見なかったことに…。
…伝わったみたいで、苦笑いしていた。
夕食後、キースとミーナとニーナは直ぐに眠ってしまった。
疲れたのだろう…。
そしてリーンに呼ばれ、ジーンとユーリはリーンの引っ付き虫になった。
また、リーンが出掛けてしまう…。
それも今度はお父様も一緒に…。
しばらく合えない…。
三人をよろしくと、言われた。
…うん。
ジーンと一緒に…。
…私は寮にいるから、なるべく屋敷に帰るよ…。
寂しくて、五人で一緒に眠るかも知れないけれど…。
…でも、早く帰ってきてね…。
三つ子のキースとミーナとニーナが王都の学校に通うことになったので、メジノの屋敷にお引っ越し。
メジノの屋敷にジーンは住んでいるが、私は騎士寮に住んでいるので、いつもすれ違いばかりだ。
今日は帰宅の申請を出してあるので、午後の訓練が終わったら、寮によってシャワーを浴びて、着替えと書きかけの課題を鞄に詰め、急いで屋敷に帰る!
ユーリは嬉しくて、訓練の魔法の魔力の加減を忘れてしまいそうになる。
ココで居残りになっては意味がない!
ユーリは深呼吸して、いつも通り落ち着いて訓練をこなした。
屋敷に帰ると、リーンと三つ子達はもう来ていて、三つ子達は新しい自分の部屋で、ニコニコとはしゃいでいた。
…その気持ち分かる…。
初めて自分だけの部屋をもらったのだから。
…だけどね…夜は寂しくて、きっとリーンのベッドに潜り込むと思うよ…。
ユーリは自分の経験を思い出して苦笑いした。
ジーンの部屋を覗くと、先に帰っていて、自分の部屋で今日の課題をやっていた。
そうだ、私も先に終わらせてしまわないと…。
ユーリも自分の部屋に入り机に向かった。
たまにしか帰ってきていない部屋だけど、綺麗に整えられていて、いつでも使えるようにしてくれてある。
…ありがたい…。
騎士寮では、すべて自分で掃除して洗濯をして…遠征した時のために、当たり前の事も学ぶ場だ。
身分など関係なく、王族、貴族、民間人から集められた集団だけど、多少は偏見があるのよね…。
…私はリーンの手伝いをしていたから、少しは出来たけど、全く出来なくて寮から出た子達もいる。
…それを経験することで、掃除や洗濯してくれる人達の有りがたさを感じる勉強だと思うけど…。
…そんな風に思うのは私くらいなのかな…。
それより課題を終わらせなくては!
夕食までに何とか課題を終わらせて、広間に行くとジーンも終わったみたいで、三つ子達と遊んでいた。
…負けた…。
夕食後、ミーナとニーナが髪の毛で遊びたいと、ユーリの長い黒髪で三つ編みをしたり、編み込みをしたりしてはしゃいでいた。
「いいな。ユーリ姉様、リーンみたいにサラサラで…」
ミーナがそう言うと、ニーナも頷いて手を止める。
「サラサラ…いろんな結び方出来て、良いな…」
ユーリは苦笑いした。
お互いに無い物ねだりだ。
「ミーナとニーナの髪はキラキラして良いな…」
ユーリがそう言うと、二人はキョトンと目を丸くする。
「だって、フワフワして可愛い」
ユーリがそう言って笑うと、ミーナもニーナも笑った。
「ユーリ姉様の髪の毛で遊べるのは、私たちだけだもんね」
「うん。ミーナとニーナだけ」
二人はせっせと髪の毛を結んでは、ほどいて、「こっちの方が可愛い」と、ニコニコしながら編んでいる。
私も、髪の毛で遊ばせるのはミーナとニーナだけ。
…二人ともお人形さんみたいに可愛い…。
明日は皆でお買い物。
朝食を食べて、市場を散策。
三つ子達に、美味しいお店を教えてあげなくては!
えっと…どこへ案内しようかな…。
さすがに七人で歩いていると目立つよね…。
…それよりも、さっきから視線を感じて仕方ない…。
見られることに慣れているけど、落ち着いて歩けない…。
キースとミーナとニーナは、はしゃいでいて、気が付いていないだろう。
チラリとお父様を見ると気にしていないようだ。
…一応…王族一家、なんだけどね…。
…お父様がこの国の三番目の王子様…。
私が時々お城にいる、第一王子様の姫、アイリーン王女様の話し相手と護衛に行くときがある。
…従妹なんだけどね…。
制服を着て行くときは、公私混同しないよう注意するように、お父様に言われている。
…そう…護衛…。
何人も見知った顔が、見え隠れしている…。
…やっぱり付いてきてるよね…。
ジュースを飲んで、ミーナがクレープを食べてみたいと言うので、リーンにお金をもらい、お店に向かうと、通行人の邪魔にならないように、まわりにさりげなく壁を作っている。
ミーナがイチゴのクレープを持って、リーンとお父様が座っている場所に向かって歩き出すと、転ばないように側を歩いてく人を見た。
…ありがたいけど…過保護すぎじゃない…。
ふと、ジーンと目が合い、ジーンも気が付いたみたいだ。
ユーリは首を横に振って、護衛を見なかったことに…。
…伝わったみたいで、苦笑いしていた。
夕食後、キースとミーナとニーナは直ぐに眠ってしまった。
疲れたのだろう…。
そしてリーンに呼ばれ、ジーンとユーリはリーンの引っ付き虫になった。
また、リーンが出掛けてしまう…。
それも今度はお父様も一緒に…。
しばらく合えない…。
三人をよろしくと、言われた。
…うん。
ジーンと一緒に…。
…私は寮にいるから、なるべく屋敷に帰るよ…。
寂しくて、五人で一緒に眠るかも知れないけれど…。
…でも、早く帰ってきてね…。
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