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新たなる命
来訪者
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リーンが眠りについて、キリトが小屋で生活をするようになって、一年が過ぎようとしていた。
以前と同じ様に、リーンの周りだけが時間が止まったみたいに、眠ったまま…。
ルーク王子が魔力を与えても、リーンの生命線を繋ぐだけで、目覚める気配はない…。
その間に、『新しい宿り木』の側には山小屋が建てられ、周囲の調査が始められ、土壌にも水質にも問題はなく、いずれ移住民達の候補地のひとつとして、登録されることになったと聞いた。
山小屋の名前と、この地域は『ムジナ』。
リーンが『宿り木』に与えた名前が、そのまま、この集落跡の名前になったそうだ。
リーンの眠るルーク王子の屋敷に、いろんな来訪者が来た。
最も驚いたのが、炎の竜キラが、竜体で有翼族の二人と一緒に飛んで来たのには、さすがに驚いた。
馬車では三日間はかかる道のりを、上空を飛んで一日で来たらしい。
今までアリミネ火山周辺しかし行動しなかったキラを、一人でカザンナ王国へ行かせるのは、不安で仕方なかったらしく、有翼族の二人はその道案内に付いてきたそうだ。
キリトは、カザナの上空を竜が旋回し出した時には、さすがに驚き、お屋敷の広い訓練所にキラを下ろした。
有翼族の者が先に屋敷に来なければ、キリトも気がつかなかっただろう…。
お土産と、キラは竜体の背中に『炎の結晶』や果物を積んで持ってきた。
…いつかおいでとは言ったが、竜体で来るとは思わなかった。
キラは人の姿になると、有翼族の者から服を渡され、着替えると、出迎えたキリトに飛び付いて、一緒に来た二人に睨まれた。
…なぜ俺が睨まれなくてはいけない…。
キラをリーンの元に案内して、リビングで状況を確認し有った。
やはり、ルーク王子の憶測通り、『魔法石』に魔力を送っていたらしく、同行の二人が空間を開いて手伝ってくれたと言う。
そして、『風の魔法石』に魔力を送っていたのは有翼族のシバ様なのだと分かった。
…後でルーク王子に報告だな…。
キリトはそんなことを思いながら、キラからココへ来るまでの道中の事や、完成した温泉の話を楽しそうに話すのを聞いていた。
キラ達は一晩、屋敷に部屋を借りて泊まり、翌日、せがまれるまま、カザナの町の散策に連れ出された。
キリトがルーク王子にキラが来たことの連絡を入れ、リーンの元に来たのはカズキだった。
カズキと顔見知りだから、良かれと思っていたのだろうが、カズキは留守番でキリトが町を案内することになってしまったのだ。
それも目的の一つだろうが…。
有翼族の二人は翼を終い、キラの保護者のようについて回っていた。
ワイトデ自治区には無い、食べ物や果物が並んでいて、俺たちが向こうに行ったときのように、キラはキョロキョロしながら匂いに誘われてふらふら店を渡り歩き、楽しそうに食べ歩きをしていた。
翌日はカズキを連れて、再び町を散策し、町を堪能していた。
キラは、キースの時、目の前で連れていかれて、なにもでになかったけど、今回、リーンは近くにいるし、時間がかかっても、魔力が戻ってきたら目が覚めるって聞いているから、少し安心している。と、言っていた。
…炎の竜キラにとっては、些細な時間なのだろう…。
だが、人族にとっては、短い時間なのだ…。
…ジーンとユーリが成長していくのを、楽しみに見ていたリーンが目覚めたとき、あまり年を取っていないことを、キリトは祈った。
以前と同じ様に、リーンの周りだけが時間が止まったみたいに、眠ったまま…。
ルーク王子が魔力を与えても、リーンの生命線を繋ぐだけで、目覚める気配はない…。
その間に、『新しい宿り木』の側には山小屋が建てられ、周囲の調査が始められ、土壌にも水質にも問題はなく、いずれ移住民達の候補地のひとつとして、登録されることになったと聞いた。
山小屋の名前と、この地域は『ムジナ』。
リーンが『宿り木』に与えた名前が、そのまま、この集落跡の名前になったそうだ。
リーンの眠るルーク王子の屋敷に、いろんな来訪者が来た。
最も驚いたのが、炎の竜キラが、竜体で有翼族の二人と一緒に飛んで来たのには、さすがに驚いた。
馬車では三日間はかかる道のりを、上空を飛んで一日で来たらしい。
今までアリミネ火山周辺しかし行動しなかったキラを、一人でカザンナ王国へ行かせるのは、不安で仕方なかったらしく、有翼族の二人はその道案内に付いてきたそうだ。
キリトは、カザナの上空を竜が旋回し出した時には、さすがに驚き、お屋敷の広い訓練所にキラを下ろした。
有翼族の者が先に屋敷に来なければ、キリトも気がつかなかっただろう…。
お土産と、キラは竜体の背中に『炎の結晶』や果物を積んで持ってきた。
…いつかおいでとは言ったが、竜体で来るとは思わなかった。
キラは人の姿になると、有翼族の者から服を渡され、着替えると、出迎えたキリトに飛び付いて、一緒に来た二人に睨まれた。
…なぜ俺が睨まれなくてはいけない…。
キラをリーンの元に案内して、リビングで状況を確認し有った。
やはり、ルーク王子の憶測通り、『魔法石』に魔力を送っていたらしく、同行の二人が空間を開いて手伝ってくれたと言う。
そして、『風の魔法石』に魔力を送っていたのは有翼族のシバ様なのだと分かった。
…後でルーク王子に報告だな…。
キリトはそんなことを思いながら、キラからココへ来るまでの道中の事や、完成した温泉の話を楽しそうに話すのを聞いていた。
キラ達は一晩、屋敷に部屋を借りて泊まり、翌日、せがまれるまま、カザナの町の散策に連れ出された。
キリトがルーク王子にキラが来たことの連絡を入れ、リーンの元に来たのはカズキだった。
カズキと顔見知りだから、良かれと思っていたのだろうが、カズキは留守番でキリトが町を案内することになってしまったのだ。
それも目的の一つだろうが…。
有翼族の二人は翼を終い、キラの保護者のようについて回っていた。
ワイトデ自治区には無い、食べ物や果物が並んでいて、俺たちが向こうに行ったときのように、キラはキョロキョロしながら匂いに誘われてふらふら店を渡り歩き、楽しそうに食べ歩きをしていた。
翌日はカズキを連れて、再び町を散策し、町を堪能していた。
キラは、キースの時、目の前で連れていかれて、なにもでになかったけど、今回、リーンは近くにいるし、時間がかかっても、魔力が戻ってきたら目が覚めるって聞いているから、少し安心している。と、言っていた。
…炎の竜キラにとっては、些細な時間なのだろう…。
だが、人族にとっては、短い時間なのだ…。
…ジーンとユーリが成長していくのを、楽しみに見ていたリーンが目覚めたとき、あまり年を取っていないことを、キリトは祈った。
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