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神の宿り木~再生~
アリミネ火山 2
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アリミネ火山に近づくにつれ気温が上がり、周囲の草木の種類も変わっていった。
カザンナ王国やギザ王国で見た、柔らかな植物とは違い、少し固めの葉っぱが増え、ゴツゴツとした岩場が増え始めた。
アリミネ火山は、カザンナ王国とは反対側の海辺に程近い場所にあり、火山を中心に、いくつもの自治区が集まった国ではない地域だった。
そのため、カザンナ王国と交流のある、ワイトデ自治区に連絡を入れ、ソコからアリミネ火山に向かうことになっていた。
ワイトデ自治区にはアリミネ火山に程近く、地中からお湯が涌き出ていて温泉があり、カザンナ王国からの観光客や療養所として多く訪れていた。
リーン達一行は、そんなワイトデ自治区を治めている領主の元に向かった。
ワイトデ自治区の領主の館は、カザナのルークのお屋敷並みの広さがあり、多くの使用人がいた。
ルークがカザンナ王国の王子と言うこともあり、屋敷内の客室で、豪華な部屋を使わせてもらうことになった。
側近のカズキやキリトは、隣の続き部屋を使わせてもらうことになり、ソコもかなり豪華な仕様になっていた。
普通の宿でも良かったのたが、そう言うわけにもいかないのだろう。
ワイトデ自治区の領主夫婦は、気さくなのんびりとした方だった。
夕食前に『遠い所、疲れたでしょう』と、御茶と甘いお菓子がふるまわれ、ここへ来るまでの道中の話を聞いてきた。
差し障りの無い風景と、道中に立ち寄った村の話をして、カザンナ王国とは違う植物や果物が有ることに興味を示し、『また後で』と、夕食までの休憩時間になった。
社交辞令はルークとカズキに任せて、リーンとキリトは黙ったまま、頷いたりしていた。
…堅苦しいのは苦手だ。
…ルーク達が、例外なのかもしれないが…。
その後、領主一家と一緒に、豪華な夕食が振る舞われて、ルークは領主の話し相手に呼ばれ、カズキも一緒に付いていった。
部屋にリーンとキリトが残されたが、キリトはフードを深くかぶり、情報収集にいってくると言って、スルリと部屋を出ていった。
…見つからずに屋敷を出ていって、また戻ってくるのだろう。
初めての場所ではどこに何が有るかもわからないので、探索に、場所を把握するために、炎の竜の情報を得るために出掛けている。
一人残されたリーンはベランダの扉を開けた。
ソコからはアリミネ火山の山頂が赤く輝いているのが見える。
アリミネ火山は活火山だ。
噴火することは無いが、常に微弱ながらマグマが活動している。
…炎の竜が見張って、噴火しないようにしているからだ。
…キースに頼まれて…。
夜だから余計に赤く輝いて見えるのかもしれない。
リーンはアリミネ火山が見えるその場に座って、扉に寄りかかった。
生暖かい風がリーンの髪を揺らす。
明日、昔の『私』キースが炎の竜と出会った場所へ…。
そして、『炎の魔法石』をもらわないと…。
そんな事を思いながらリーンは、ウトウトと眠りに付いていた。
リーンは眠ると思い出す。
その地域にいた記憶が溢れてくる。
また、昔の『私』の記憶…キースの記憶が流れてくる。
カザンナ王国やギザ王国で見た、柔らかな植物とは違い、少し固めの葉っぱが増え、ゴツゴツとした岩場が増え始めた。
アリミネ火山は、カザンナ王国とは反対側の海辺に程近い場所にあり、火山を中心に、いくつもの自治区が集まった国ではない地域だった。
そのため、カザンナ王国と交流のある、ワイトデ自治区に連絡を入れ、ソコからアリミネ火山に向かうことになっていた。
ワイトデ自治区にはアリミネ火山に程近く、地中からお湯が涌き出ていて温泉があり、カザンナ王国からの観光客や療養所として多く訪れていた。
リーン達一行は、そんなワイトデ自治区を治めている領主の元に向かった。
ワイトデ自治区の領主の館は、カザナのルークのお屋敷並みの広さがあり、多くの使用人がいた。
ルークがカザンナ王国の王子と言うこともあり、屋敷内の客室で、豪華な部屋を使わせてもらうことになった。
側近のカズキやキリトは、隣の続き部屋を使わせてもらうことになり、ソコもかなり豪華な仕様になっていた。
普通の宿でも良かったのたが、そう言うわけにもいかないのだろう。
ワイトデ自治区の領主夫婦は、気さくなのんびりとした方だった。
夕食前に『遠い所、疲れたでしょう』と、御茶と甘いお菓子がふるまわれ、ここへ来るまでの道中の話を聞いてきた。
差し障りの無い風景と、道中に立ち寄った村の話をして、カザンナ王国とは違う植物や果物が有ることに興味を示し、『また後で』と、夕食までの休憩時間になった。
社交辞令はルークとカズキに任せて、リーンとキリトは黙ったまま、頷いたりしていた。
…堅苦しいのは苦手だ。
…ルーク達が、例外なのかもしれないが…。
その後、領主一家と一緒に、豪華な夕食が振る舞われて、ルークは領主の話し相手に呼ばれ、カズキも一緒に付いていった。
部屋にリーンとキリトが残されたが、キリトはフードを深くかぶり、情報収集にいってくると言って、スルリと部屋を出ていった。
…見つからずに屋敷を出ていって、また戻ってくるのだろう。
初めての場所ではどこに何が有るかもわからないので、探索に、場所を把握するために、炎の竜の情報を得るために出掛けている。
一人残されたリーンはベランダの扉を開けた。
ソコからはアリミネ火山の山頂が赤く輝いているのが見える。
アリミネ火山は活火山だ。
噴火することは無いが、常に微弱ながらマグマが活動している。
…炎の竜が見張って、噴火しないようにしているからだ。
…キースに頼まれて…。
夜だから余計に赤く輝いて見えるのかもしれない。
リーンはアリミネ火山が見えるその場に座って、扉に寄りかかった。
生暖かい風がリーンの髪を揺らす。
明日、昔の『私』キースが炎の竜と出会った場所へ…。
そして、『炎の魔法石』をもらわないと…。
そんな事を思いながらリーンは、ウトウトと眠りに付いていた。
リーンは眠ると思い出す。
その地域にいた記憶が溢れてくる。
また、昔の『私』の記憶…キースの記憶が流れてくる。
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