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神の宿り木
執務室
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ルークを正気に戻らせることが出来る者…。
一番はリーンが目覚めること…。
その次は…。
ヒイロは思い付き、アオを見て提案した。
「ジーンとユーリをココに連れてこれないか?」
子供達だったら、ルークを正気に戻らせてくれるかもしれない。
アオは頷き、紙に書く。
『学校があるので直ぐには無理ですが、手続きをします』
「俺も、裏から手を回しておくよ。キリトに言えば、段取りを付けてくれるから…」
人族の学校の事はアオに任せて、ヒイロは自分の出来ることを始めた。
リオナスのルークの執務室の壁に、移動用の魔法陣を写し出し、通信魔法で、チイと連絡を取って、グオルクのリーンの部屋と繋げた。
そうすれば、カザナの小屋からグオルクのリーンの部屋へ移動してきて、さらにリーンの部屋からリオナスのコノ執務室に繋げれば、子供達が直ぐにココへ来れるからだ。
「ねえ。ジーンとユーリが来たら、私たちもルナと一緒にそっちに行っても良いかしら。キリトがいると言っても、始めての獣人も住む町に行くのは不安でしょうから…」
「ああ。来てくれると嬉しい。…俺も癒されたい…」
ヒイロが、ボソリと言うと、チイが通信魔法越しにクスクスと笑う。
「皆の分も、おやつをいっぱい準備するわね」
そう言って通信が切れた。
これで、チイがキリトに連絡をして、二、三日はリオナスに滞在する準備をしてくれるだろう。
ヒイロは執務室のソファーに座り、今度はグオルクのホムラと連絡を取り、馬車の中で読んでいた書類のやり取りを始めた。
その間にも、ガーディが子供達の学校の方に連絡を取り、アオが書類の製作にいそしんでいる。
ヒイロはチラリと寝室の方を見て、ため息をついた。
せめてお前だけでも、こっちに戻ってこい。
リーンも大切だが、お前を必要としている者はたくさんいるんだぞ…。
その後、一度帰って行った獣人が何人か戻ってきた。
リオナスの町外に家を建てるため、土地を平らにして、地下水を堀当てたら、お湯が涌き出てきてしまって困っている。とか、普通に住民登録の場所が分からないとか、商売するための登録が分からないとか…。
役所内に部所が分かれてあるのだが、グオルクの様に町での登録制度がある場合は、問題ないが、そう言った制度がない場所から来ているもの達も多いので、手続きが難航しているというのも現実だ。
…入居者用の簡単な講習でもするか…。
初期の入居者達はリオナスの始まりを知っているが、最近の入居者は知らない。
新しい町の噂を聞いて集ってきているから、知らないのは仕方ないが…。
手続きのやり方と、リオナスの始まりを知っていてもらいたい。
ヒイロはついつい、自分の仕事を増やしている事に気付きながらも、アオとガーディに提案する。
それで少しでも、ココでの手続きがスムーズに進むように…。
新しい町、リオナスの活性化の為に…。
一番はリーンが目覚めること…。
その次は…。
ヒイロは思い付き、アオを見て提案した。
「ジーンとユーリをココに連れてこれないか?」
子供達だったら、ルークを正気に戻らせてくれるかもしれない。
アオは頷き、紙に書く。
『学校があるので直ぐには無理ですが、手続きをします』
「俺も、裏から手を回しておくよ。キリトに言えば、段取りを付けてくれるから…」
人族の学校の事はアオに任せて、ヒイロは自分の出来ることを始めた。
リオナスのルークの執務室の壁に、移動用の魔法陣を写し出し、通信魔法で、チイと連絡を取って、グオルクのリーンの部屋と繋げた。
そうすれば、カザナの小屋からグオルクのリーンの部屋へ移動してきて、さらにリーンの部屋からリオナスのコノ執務室に繋げれば、子供達が直ぐにココへ来れるからだ。
「ねえ。ジーンとユーリが来たら、私たちもルナと一緒にそっちに行っても良いかしら。キリトがいると言っても、始めての獣人も住む町に行くのは不安でしょうから…」
「ああ。来てくれると嬉しい。…俺も癒されたい…」
ヒイロが、ボソリと言うと、チイが通信魔法越しにクスクスと笑う。
「皆の分も、おやつをいっぱい準備するわね」
そう言って通信が切れた。
これで、チイがキリトに連絡をして、二、三日はリオナスに滞在する準備をしてくれるだろう。
ヒイロは執務室のソファーに座り、今度はグオルクのホムラと連絡を取り、馬車の中で読んでいた書類のやり取りを始めた。
その間にも、ガーディが子供達の学校の方に連絡を取り、アオが書類の製作にいそしんでいる。
ヒイロはチラリと寝室の方を見て、ため息をついた。
せめてお前だけでも、こっちに戻ってこい。
リーンも大切だが、お前を必要としている者はたくさんいるんだぞ…。
その後、一度帰って行った獣人が何人か戻ってきた。
リオナスの町外に家を建てるため、土地を平らにして、地下水を堀当てたら、お湯が涌き出てきてしまって困っている。とか、普通に住民登録の場所が分からないとか、商売するための登録が分からないとか…。
役所内に部所が分かれてあるのだが、グオルクの様に町での登録制度がある場合は、問題ないが、そう言った制度がない場所から来ているもの達も多いので、手続きが難航しているというのも現実だ。
…入居者用の簡単な講習でもするか…。
初期の入居者達はリオナスの始まりを知っているが、最近の入居者は知らない。
新しい町の噂を聞いて集ってきているから、知らないのは仕方ないが…。
手続きのやり方と、リオナスの始まりを知っていてもらいたい。
ヒイロはついつい、自分の仕事を増やしている事に気付きながらも、アオとガーディに提案する。
それで少しでも、ココでの手続きがスムーズに進むように…。
新しい町、リオナスの活性化の為に…。
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