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神の宿り木
新たなメンバー
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山小屋『オメガ』を転移して、二日が過ぎていた。
ベッドから出てこれるようになったスーサーに地下水の様子を見てもらった。
「…あきらかに、今までの場所と違う。水量が増えていない」
「…やはり、そうなんだね…」
山には雨が降り、その雨水が地中を通って浄化されながら、地下に集まっていく。
それが、一ヶ所に集まったとき、地下水となる。
なので、山に雨が降っているのに、地下水が増加していないのはおかしいのだ。
それもココはリムナード山の水脈の一つ。
…やはり、あの山肌が関係している…。
「スーサーは、ココに残る?」
「…そうします。…風を纏えない…」
山小屋なら安全だ。
それに、スーサーには、地下水の変動を監視してもらう役目がある。
急激に変化しないかが、心配だからだ。
ダグラスはまだ、動けない。
どうも纏う風を止めると、呼吸困難になってしまうみたいで、魔方陣での移動が可能になったら、ココから離れた山小屋に移動してもらうことになった。
ずっと纏っていると、それだけ魔力を消費するし、体力も奪われていく。
ダグラスはココでリタイアだ。
リムナード山に向かう新たなメンバーは、ヒイロとリーン、セス、アレクは行けるところまで、付いていく。と、言うのでアレクと、本部からやって来た、ルークの側近アオと、ジェスだった。
「本当はルーク様が、行くと言って、聞かなかったのですが、あの方を今、リオナスの町から連れてくる訳にいかず、我々が来ることになりました」
ルークの側近のジェスは風を扱う。
でも、アオは確か水…。
「俺がいるのが不思議なんでしょう」
アオはニッコリと笑ってリーンに言う。
「水を纏えるようになりました。…と、言っても、空気中に有る水分を周囲に張り巡らせて防御する。水泡の応用です。どこまで通用するか分かりませんが、付いていきます」
…水泡の応用。
水泡はもともと、水中内を移動するために使う空気の玉。
ソレを身に纏う為に…天水球の空気中の水分を集めて水の玉を作る、その応用とを組み合わせたのか?!
「…良く考えたな…」
リーンが感心すると、セスが興味を持って聞いてくる。
「ソレって、水が扱えないと出来ないのか?」
「…出来ないことはないが、まずは水球作りから、…だったよね」
そう言ってアオがリーンを見てくる。
「そうだね」
リーンは、アオやジェス達に水球の作り方を教えていた頃を思い出し、クスッと笑う。
「て、事は、僕も出来るようになる?」
そう言って、アレクも話しに参戦してくる。
「水を纏うより、まずは水球から」
リーンがそう言うと、ヒイロがため息を付いて言う。
「それは帰ってきてから、訓練だ!」
「そうだね」
リーンが微笑むと、アレクとセスは首をすくめた。
「今日は準備を整えて、明日、出発するぞ」
「「はい!」」
明日、再び、リムナード山に向かう…。
ベッドから出てこれるようになったスーサーに地下水の様子を見てもらった。
「…あきらかに、今までの場所と違う。水量が増えていない」
「…やはり、そうなんだね…」
山には雨が降り、その雨水が地中を通って浄化されながら、地下に集まっていく。
それが、一ヶ所に集まったとき、地下水となる。
なので、山に雨が降っているのに、地下水が増加していないのはおかしいのだ。
それもココはリムナード山の水脈の一つ。
…やはり、あの山肌が関係している…。
「スーサーは、ココに残る?」
「…そうします。…風を纏えない…」
山小屋なら安全だ。
それに、スーサーには、地下水の変動を監視してもらう役目がある。
急激に変化しないかが、心配だからだ。
ダグラスはまだ、動けない。
どうも纏う風を止めると、呼吸困難になってしまうみたいで、魔方陣での移動が可能になったら、ココから離れた山小屋に移動してもらうことになった。
ずっと纏っていると、それだけ魔力を消費するし、体力も奪われていく。
ダグラスはココでリタイアだ。
リムナード山に向かう新たなメンバーは、ヒイロとリーン、セス、アレクは行けるところまで、付いていく。と、言うのでアレクと、本部からやって来た、ルークの側近アオと、ジェスだった。
「本当はルーク様が、行くと言って、聞かなかったのですが、あの方を今、リオナスの町から連れてくる訳にいかず、我々が来ることになりました」
ルークの側近のジェスは風を扱う。
でも、アオは確か水…。
「俺がいるのが不思議なんでしょう」
アオはニッコリと笑ってリーンに言う。
「水を纏えるようになりました。…と、言っても、空気中に有る水分を周囲に張り巡らせて防御する。水泡の応用です。どこまで通用するか分かりませんが、付いていきます」
…水泡の応用。
水泡はもともと、水中内を移動するために使う空気の玉。
ソレを身に纏う為に…天水球の空気中の水分を集めて水の玉を作る、その応用とを組み合わせたのか?!
「…良く考えたな…」
リーンが感心すると、セスが興味を持って聞いてくる。
「ソレって、水が扱えないと出来ないのか?」
「…出来ないことはないが、まずは水球作りから、…だったよね」
そう言ってアオがリーンを見てくる。
「そうだね」
リーンは、アオやジェス達に水球の作り方を教えていた頃を思い出し、クスッと笑う。
「て、事は、僕も出来るようになる?」
そう言って、アレクも話しに参戦してくる。
「水を纏うより、まずは水球から」
リーンがそう言うと、ヒイロがため息を付いて言う。
「それは帰ってきてから、訓練だ!」
「そうだね」
リーンが微笑むと、アレクとセスは首をすくめた。
「今日は準備を整えて、明日、出発するぞ」
「「はい!」」
明日、再び、リムナード山に向かう…。
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