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実を結ぶ
集落モフ
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『人魚の湖』周辺の、集落巡りの一ヶ所目。
集落フールシアに一番近い、集落モフにたどり着いた。
ここは元々、カザンナ王国の商人と、魚の干しもので、外交をしていて、すんなりと、カザンナ王国を受け入れてくれた。
事前に、水中都市のフールシアから伝令は行っているから、と、言うのも強みだ。
集落モフの人数は、大人子供入れて31人。10世帯。
調査と確認をしながら、住民登録をしてもらった。
カザンナ王国では、生まれたときに、住民登録をする事が当たり前だが、集落ではされていないため、現状を把握するためにも登録をしてもらった。
基本的には今までの生活とは変わらず、漁業を続けていけるのなら、かまわないと言うことだった。
後ろ楯にカザンナ王国が付くことで、災害があったときの、直ぐの対応が出きると言うことで、喜ばれた。
集落モフは、『人魚の湖』の少し奥まったところにあって、湖の風と山からの吹き下ろしの風、両方が同時に起こると、竜巻が起こり、家が吹き飛ばされてしまう事もあるらしい。
だが、その風のお陰で、干しものが美味しいのだから、良いと悪いは付いて回る。
各集落によって、様々な事が起こっているのだと、改めて思う旅になりそうだ。
滞在日数は2日間。
友好的な集落モフを離れ、次の集落アズサに向かった。
ここは水人族ばかりで、獣人族や人族の中で暮らしていたらしく、水中都市に帰りたくない者達が暮らしているそうだ。
獣人族や人族の町に出掛けていて、普段の住民は少なく、帰ってくる場所として、ここに家があるだけで、居ないことが多いらしい。
実際に住んでいる人数や、出掛けていっている先など、後々の調査にもなりそうだ。
そうやって一つ一つ、『人魚の湖』周辺の集落を巡り、粗方、把握していった。
報告書を書き、後続の兄の部隊へと送り、書類作成や手続きなどを行っていくだろう。
そして、『人魚の湖』周辺の集落巡りが、終盤を迎える、最後の集落イオに、たどり着いたとき、いや、その少し前から異変は起きていた。
リーンが、ダルそうに眠る時間が増えたのだ。
最初は人前に、あまりでないと、言っていたから、緊張と疲れが出てきたのかと思っていた。
いつもより少し体温が高く、微熱状態が続き、集落で挨拶や事訳の話をしているときは、気を張っているみたいだが、終わってルーク達に任せられると、馬車に戻り身体を横たえていた。
明らかに様子がおかしく、本人は体調を崩しただけで、眠っていれば治る。と、言うだけだ。
ルークは早く、医者に見てもらいたかった。
だが、リーンは首を横に振るだけ。
リーンが眠った後、ルーク、アオ、カズキ、ガーディの四人で話し合った。
集落イオでの説明は終わった。
あとは、明日から住民調査をする事になっているが、先にリーンを連れてカザナの屋敷へ戻ろうと、言う話しになっていた。
リーンとは、まだ数日間の付き合いだが、明らかに様子が変だ。
森に戻っていないから、調子が悪いだけかも知れない。
カザナの屋敷に戻れば、宿り木のミーネがいる。
何か分かるかも知れない。
明日の朝、朝食を食べたら、カズヤが御者になり、ルークがリーンを抱えて、戻ることにした。
アオとガーディは予定通り、住民登録などをしてもらって、折り返しカズヤが戻ってくるのを待つことになった。
それでも分からなければ、リーンの家族。
獣人の町ゲオルクだったか…に、連絡して、見てもらった方が良いのかも知れない。
ルーク達は不安を抱えながら、一夜を過ごした。
翌朝。
リーンを連れて、急いでカザナの屋敷へ戻っていった。
横たわるリーンは青い顔をしていて、体調を崩したとか、そう言う事ではないように思えた。
頼むから、どんな状態か、もう少し俺達を信用して話してくれ。
ルークは不安で、何もして上げれない、もどかしさに、どうしようもなくなっていた。
集落フールシアに一番近い、集落モフにたどり着いた。
ここは元々、カザンナ王国の商人と、魚の干しもので、外交をしていて、すんなりと、カザンナ王国を受け入れてくれた。
事前に、水中都市のフールシアから伝令は行っているから、と、言うのも強みだ。
集落モフの人数は、大人子供入れて31人。10世帯。
調査と確認をしながら、住民登録をしてもらった。
カザンナ王国では、生まれたときに、住民登録をする事が当たり前だが、集落ではされていないため、現状を把握するためにも登録をしてもらった。
基本的には今までの生活とは変わらず、漁業を続けていけるのなら、かまわないと言うことだった。
後ろ楯にカザンナ王国が付くことで、災害があったときの、直ぐの対応が出きると言うことで、喜ばれた。
集落モフは、『人魚の湖』の少し奥まったところにあって、湖の風と山からの吹き下ろしの風、両方が同時に起こると、竜巻が起こり、家が吹き飛ばされてしまう事もあるらしい。
だが、その風のお陰で、干しものが美味しいのだから、良いと悪いは付いて回る。
各集落によって、様々な事が起こっているのだと、改めて思う旅になりそうだ。
滞在日数は2日間。
友好的な集落モフを離れ、次の集落アズサに向かった。
ここは水人族ばかりで、獣人族や人族の中で暮らしていたらしく、水中都市に帰りたくない者達が暮らしているそうだ。
獣人族や人族の町に出掛けていて、普段の住民は少なく、帰ってくる場所として、ここに家があるだけで、居ないことが多いらしい。
実際に住んでいる人数や、出掛けていっている先など、後々の調査にもなりそうだ。
そうやって一つ一つ、『人魚の湖』周辺の集落を巡り、粗方、把握していった。
報告書を書き、後続の兄の部隊へと送り、書類作成や手続きなどを行っていくだろう。
そして、『人魚の湖』周辺の集落巡りが、終盤を迎える、最後の集落イオに、たどり着いたとき、いや、その少し前から異変は起きていた。
リーンが、ダルそうに眠る時間が増えたのだ。
最初は人前に、あまりでないと、言っていたから、緊張と疲れが出てきたのかと思っていた。
いつもより少し体温が高く、微熱状態が続き、集落で挨拶や事訳の話をしているときは、気を張っているみたいだが、終わってルーク達に任せられると、馬車に戻り身体を横たえていた。
明らかに様子がおかしく、本人は体調を崩しただけで、眠っていれば治る。と、言うだけだ。
ルークは早く、医者に見てもらいたかった。
だが、リーンは首を横に振るだけ。
リーンが眠った後、ルーク、アオ、カズキ、ガーディの四人で話し合った。
集落イオでの説明は終わった。
あとは、明日から住民調査をする事になっているが、先にリーンを連れてカザナの屋敷へ戻ろうと、言う話しになっていた。
リーンとは、まだ数日間の付き合いだが、明らかに様子が変だ。
森に戻っていないから、調子が悪いだけかも知れない。
カザナの屋敷に戻れば、宿り木のミーネがいる。
何か分かるかも知れない。
明日の朝、朝食を食べたら、カズヤが御者になり、ルークがリーンを抱えて、戻ることにした。
アオとガーディは予定通り、住民登録などをしてもらって、折り返しカズヤが戻ってくるのを待つことになった。
それでも分からなければ、リーンの家族。
獣人の町ゲオルクだったか…に、連絡して、見てもらった方が良いのかも知れない。
ルーク達は不安を抱えながら、一夜を過ごした。
翌朝。
リーンを連れて、急いでカザナの屋敷へ戻っていった。
横たわるリーンは青い顔をしていて、体調を崩したとか、そう言う事ではないように思えた。
頼むから、どんな状態か、もう少し俺達を信用して話してくれ。
ルークは不安で、何もして上げれない、もどかしさに、どうしようもなくなっていた。
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