103 / 462
魔女の宴 ~独占欲~
魔女の宴
しおりを挟む
ソフィアに背中を押され、バランスを崩し、魔女達に捕まったリーンとルークは意識を失っていた。
リーンが気が付くと、ソファーのうえに寝かされて、身体が動かないように蔦で縛られて、固定されていた。
ほどこうとしても、魔法が使えない。
…声も出ない。
途中で中断されないように、『魔法の封印』が全て施されているみたいだ。
諦めて、辺りを見回すと、広場のような広い場所の壁際に居て、中央には巨大なベッド…五人くらいは一緒に寝れるくらいの大きさがあり、この上に、ルークが意識を失い横たわっていた。
そこへ、露出度の高い薄布の服を着た魔女が五人、入って来て、ベッドの上に乗り、ルークの身体にちょっかいを出して、服を脱がし始めた。
『魔女の宴』が、始まった。
動けないリーンは、それを見ているしかなかった。
魔女達は楽しそうにクスクス笑いながら、ルークの身体に触れ、身体を起こさせ、服を剥ぎ取りながら、堪能している。
「…久しぶりに、良い男よね…」
「腕や胸の筋肉の盛り上がり…好みなのよ…」
「この筋肉の締まりぐわい…たまらない…」
「肌もスベスベ…触り心地が良いわ…」
「魔力も強いし、上物よね…」
そんな魔女達の声が聞こえてくる。
…触るな…。
ルークに触るな…!
リーンは出ない声で、そう叫んでいた。
魔女達がルークに触って、服を脱がせていくのを止めさせたかった。
触れてほしくなかった。
独り善がりの、自分勝手な感情…。
こんな感情…知らない…。
リーンは混乱していた。
今にも暴れだして、ルークから魔女達を引き離したい、怒りに満ちた、強い激情。
その間にも、ルークの服は脱がされ、ズボンのベルトが外された時、ルークが身じろぎして意識を取り戻した。
ルークはまだ、ぼんやりと、何が起こっているのか分からず、虚ろな目をしている。
その間に、魔女の期待に満ちた視線の中、ズボンが引きずり下ろされた。
止めろ!ルークに触るな!
『魔女の宴』なのだから、目の前で、魔女達によって何をされるのかを分かっていて、見せられるのは嫌だった。
嫌だっ!嫌だっ!嫌だっ!
リーンの頬を涙が伝い、視界をボヤけさせた。
…私のルークに触るな!!
そう叫んだ自分に驚き、呆然として、理解する。
…自分のモノに触れてほしくないのだ。
どう言えば良いのか分からないが、自分が心を許せる者…。
…触れて良いのは…私だけ…。
そんな独占欲が、リーンの中で初めて芽生え始めた。
自分の意思で欲したのも、誰にも渡したくないと思ったのも、側に居たいと思ったのも、初めてだった。
まだ、私だって触れていないのに…。
触れるのが怖くて、ドキドキして、いろんなものが渦巻いて、リーンの知らない感情を生み出したのはルークだけ…。
私のルークに触るな!!
リーンは魔女達を睨み付け、初めて芽生えた独占欲で埋めく身体を何とかして解放しようと、もがいていた。
ルークがぼんやりと目覚めると、甘ったるい香りと、女達のクスクスと笑う笑い声が聞こえた。
何が起こっておるのか、頭を回転させ、現状を把握しようと、目を開けた。
「…なっ…何を…」
ルークはベッドの上で、服を脱がされ、妖艶な姿の魔女達に囲まれていて、狼狽えた。
何が?!どうなっている?!
身体が少し痺れているのか、上手く動かせない。
魔女が身体をなぞるように触れ、腕や胸、足に舌を這わしながら、ルークの起立をじっと見ている視線を感じる。
ムズムズとして、寒気が背筋を走る。
「くっ…」
ルークの起立がピクリと反応し、魔女がクスクスと笑う。
これが『魔女の宴』なのか…?
「気に入った子が居れば、名前を読んで」
「迷うなら五人で遊びましょう」
そう言って、ルークの引き締まった身体を触り舐め回す。
リーンが言っていてことを思い出す。
『魔女達が子供を授かるための、魔力の強い男探しだ。数年後に、『あなたの子供よ』って、魔女が訪ねてきても良いのなら、好きにするといい。あれを逃げきる男は中々いない』
…どういう意味か、今ごろになって理解する。
この状態から逃げ切るのは無理だ。
力の入らない身体で、魔女達を引き離そうと、もがいていると、視界にソファーに縛られて、横たわるリーンが見えた。
ルークは思わず凝視する。
少し離れていて、リーンの様子はわからない。
あの時、一緒に魔女の元に落ちたことまでは、覚えている。
リーン、一人だったら逃げられた筈なのに…。
足手まといになってしまった事を悔いる。
「…リーン…」
ルークが無意識に名前を呼ぶと、『魔女の宴』の魔方陣が光を放った。
リーンが気が付くと、ソファーのうえに寝かされて、身体が動かないように蔦で縛られて、固定されていた。
ほどこうとしても、魔法が使えない。
…声も出ない。
途中で中断されないように、『魔法の封印』が全て施されているみたいだ。
諦めて、辺りを見回すと、広場のような広い場所の壁際に居て、中央には巨大なベッド…五人くらいは一緒に寝れるくらいの大きさがあり、この上に、ルークが意識を失い横たわっていた。
そこへ、露出度の高い薄布の服を着た魔女が五人、入って来て、ベッドの上に乗り、ルークの身体にちょっかいを出して、服を脱がし始めた。
『魔女の宴』が、始まった。
動けないリーンは、それを見ているしかなかった。
魔女達は楽しそうにクスクス笑いながら、ルークの身体に触れ、身体を起こさせ、服を剥ぎ取りながら、堪能している。
「…久しぶりに、良い男よね…」
「腕や胸の筋肉の盛り上がり…好みなのよ…」
「この筋肉の締まりぐわい…たまらない…」
「肌もスベスベ…触り心地が良いわ…」
「魔力も強いし、上物よね…」
そんな魔女達の声が聞こえてくる。
…触るな…。
ルークに触るな…!
リーンは出ない声で、そう叫んでいた。
魔女達がルークに触って、服を脱がせていくのを止めさせたかった。
触れてほしくなかった。
独り善がりの、自分勝手な感情…。
こんな感情…知らない…。
リーンは混乱していた。
今にも暴れだして、ルークから魔女達を引き離したい、怒りに満ちた、強い激情。
その間にも、ルークの服は脱がされ、ズボンのベルトが外された時、ルークが身じろぎして意識を取り戻した。
ルークはまだ、ぼんやりと、何が起こっているのか分からず、虚ろな目をしている。
その間に、魔女の期待に満ちた視線の中、ズボンが引きずり下ろされた。
止めろ!ルークに触るな!
『魔女の宴』なのだから、目の前で、魔女達によって何をされるのかを分かっていて、見せられるのは嫌だった。
嫌だっ!嫌だっ!嫌だっ!
リーンの頬を涙が伝い、視界をボヤけさせた。
…私のルークに触るな!!
そう叫んだ自分に驚き、呆然として、理解する。
…自分のモノに触れてほしくないのだ。
どう言えば良いのか分からないが、自分が心を許せる者…。
…触れて良いのは…私だけ…。
そんな独占欲が、リーンの中で初めて芽生え始めた。
自分の意思で欲したのも、誰にも渡したくないと思ったのも、側に居たいと思ったのも、初めてだった。
まだ、私だって触れていないのに…。
触れるのが怖くて、ドキドキして、いろんなものが渦巻いて、リーンの知らない感情を生み出したのはルークだけ…。
私のルークに触るな!!
リーンは魔女達を睨み付け、初めて芽生えた独占欲で埋めく身体を何とかして解放しようと、もがいていた。
ルークがぼんやりと目覚めると、甘ったるい香りと、女達のクスクスと笑う笑い声が聞こえた。
何が起こっておるのか、頭を回転させ、現状を把握しようと、目を開けた。
「…なっ…何を…」
ルークはベッドの上で、服を脱がされ、妖艶な姿の魔女達に囲まれていて、狼狽えた。
何が?!どうなっている?!
身体が少し痺れているのか、上手く動かせない。
魔女が身体をなぞるように触れ、腕や胸、足に舌を這わしながら、ルークの起立をじっと見ている視線を感じる。
ムズムズとして、寒気が背筋を走る。
「くっ…」
ルークの起立がピクリと反応し、魔女がクスクスと笑う。
これが『魔女の宴』なのか…?
「気に入った子が居れば、名前を読んで」
「迷うなら五人で遊びましょう」
そう言って、ルークの引き締まった身体を触り舐め回す。
リーンが言っていてことを思い出す。
『魔女達が子供を授かるための、魔力の強い男探しだ。数年後に、『あなたの子供よ』って、魔女が訪ねてきても良いのなら、好きにするといい。あれを逃げきる男は中々いない』
…どういう意味か、今ごろになって理解する。
この状態から逃げ切るのは無理だ。
力の入らない身体で、魔女達を引き離そうと、もがいていると、視界にソファーに縛られて、横たわるリーンが見えた。
ルークは思わず凝視する。
少し離れていて、リーンの様子はわからない。
あの時、一緒に魔女の元に落ちたことまでは、覚えている。
リーン、一人だったら逃げられた筈なのに…。
足手まといになってしまった事を悔いる。
「…リーン…」
ルークが無意識に名前を呼ぶと、『魔女の宴』の魔方陣が光を放った。
0
お気に入りに追加
111
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
皇帝に追放された騎士団長の試される忠義
大田ネクロマンサー
BL
若干24歳の若き皇帝が統治するベリニア帝国。『金獅子の双腕』の称号で騎士団長兼、宰相を務める皇帝の側近、レシオン・ド・ミゼル(レジー/ミゼル卿)が突如として国外追放を言い渡される。
帝国中に慕われていた金獅子の双腕に下された理不尽な断罪に、国民は様々な憶測を立てる。ーー金獅子の双腕の叔父に婚約破棄された皇紀リベリオが虎視眈々と復讐の機会を狙っていたのではないか?
国民の憶測に無言で帝国を去るレシオン・ド・ミゼル。船で知り合った少年ミオに懐かれ、なんとか不毛の大地で生きていくレジーだったが……彼には誰にも知られたくない秘密があった。

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる