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人魚の泉~水上集落~
『水球』のシャワー 4
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翌日。水人族の者達に、『水球』のシャワーの説明をして、陸地の一角にシャワールームを作った。
周りを囲む木は、土砂崩れで流されてきた木を回収行った、獣人族の男達が抱えてきて、あっという間に、骨組みを作ってしまった。
着替えたりする脱衣場もあり、昼過ぎには、壁も作られて、シャワールームが完成した。
すごい…。
アオと魚人達は『水球』から、少しずつ水を出す練習に明け暮れ、誰でも簡単に使えるようにと、思考を凝らしていた。
ルークとガーディは、土砂崩れの被害状況を見に、流された北の貯水槽の方を、獣人族の案内を連れて確めに出掛けて行った。
この集落は、水人族も、獣人族も、人族も、一緒になって、生活をしている。
それぞれが、自分達の得意分野を生かし、共同でこの集落を形作っている…。
ここへ来るまで色々有ったかもしれないけど、彼らは全てを受け入れて、共に生きている…。
…昔、えがいた理想の暮らし方。
…このバランスを崩さない為には、あまり多くの人々を入れたくはない…。
…けれど、ある程度、道を整備して、貯水槽の強化をする話をしなくてはいけない…。
昨日の夜、四人で話した結果、ルークの兄、カザンナ王国の第一王子が、整備などを担当しているらしく、状況把握の報告書と共に、連絡すれば対策をたててくれるかもしれない。と、言うことだった。
ただ問題は、この集落の管轄が、水中都市のエリア内と言うことで、カザンナ王国としては、直ぐに手出し出来ず、許可が必要になってくる。と、言うことだった。
…ここまで来ると、国の問題になってしまうので、私は手出しできない…。
ルーク達の管轄だ。
だけど、アイツはなかなか地上に来ることはない。
…話が進まないのは目に見えている。
けれど、このまま見過ごせない…。
…会いたくないが…。
また、この間のような雨が降れば、南の貯水槽までもが、流されてしまいかねない…。
「……。」
アオと魚人達の『水球』の練習に付き合いながら、そんなことを考えていると、この集落のリーダー、魚人族のダレスが声を掛けてきた。
「…少し、お話をしたいのですが、来て頂けますか?」
…やっぱり、来たか…。
いつかは、気付かれるとは、思っていた。
リーンは苦笑いして、水人族達と『水球』を作るアオの方を向いて、微笑んだ。
「…アオ。ちょっと、集落の方に行ってくる」
「わかった!」
アオは、湖の水から『水球』を作ることに夢中になっているから、気付いていないだろう…。
いや、気付いているか…。
私の迷いに…。
リーンは魚人族のダレスと共に、木の橋を渡り、水上集落の方へ向かった。
湖の水は透明度が高く、魚が泳いでいるのも見える。
こんな時でなければ、ゆっくりと水中探索を楽しめるのに…。
水中集落には、竜人族のフールシアが、守護神として祭られている、木造の小さな神殿がある。
この神殿は、かつてフールシアが地上で暮らした時に、住んでいた家だ。
そして、ここには、水中都市とつながる通信魔法が備わっている。
神殿の中に入ると早速、ダレスが真剣な眼差しで質問してきた。
「貴方はリーン様ですね。フールシア様との契約者…」
周りを囲む木は、土砂崩れで流されてきた木を回収行った、獣人族の男達が抱えてきて、あっという間に、骨組みを作ってしまった。
着替えたりする脱衣場もあり、昼過ぎには、壁も作られて、シャワールームが完成した。
すごい…。
アオと魚人達は『水球』から、少しずつ水を出す練習に明け暮れ、誰でも簡単に使えるようにと、思考を凝らしていた。
ルークとガーディは、土砂崩れの被害状況を見に、流された北の貯水槽の方を、獣人族の案内を連れて確めに出掛けて行った。
この集落は、水人族も、獣人族も、人族も、一緒になって、生活をしている。
それぞれが、自分達の得意分野を生かし、共同でこの集落を形作っている…。
ここへ来るまで色々有ったかもしれないけど、彼らは全てを受け入れて、共に生きている…。
…昔、えがいた理想の暮らし方。
…このバランスを崩さない為には、あまり多くの人々を入れたくはない…。
…けれど、ある程度、道を整備して、貯水槽の強化をする話をしなくてはいけない…。
昨日の夜、四人で話した結果、ルークの兄、カザンナ王国の第一王子が、整備などを担当しているらしく、状況把握の報告書と共に、連絡すれば対策をたててくれるかもしれない。と、言うことだった。
ただ問題は、この集落の管轄が、水中都市のエリア内と言うことで、カザンナ王国としては、直ぐに手出し出来ず、許可が必要になってくる。と、言うことだった。
…ここまで来ると、国の問題になってしまうので、私は手出しできない…。
ルーク達の管轄だ。
だけど、アイツはなかなか地上に来ることはない。
…話が進まないのは目に見えている。
けれど、このまま見過ごせない…。
…会いたくないが…。
また、この間のような雨が降れば、南の貯水槽までもが、流されてしまいかねない…。
「……。」
アオと魚人達の『水球』の練習に付き合いながら、そんなことを考えていると、この集落のリーダー、魚人族のダレスが声を掛けてきた。
「…少し、お話をしたいのですが、来て頂けますか?」
…やっぱり、来たか…。
いつかは、気付かれるとは、思っていた。
リーンは苦笑いして、水人族達と『水球』を作るアオの方を向いて、微笑んだ。
「…アオ。ちょっと、集落の方に行ってくる」
「わかった!」
アオは、湖の水から『水球』を作ることに夢中になっているから、気付いていないだろう…。
いや、気付いているか…。
私の迷いに…。
リーンは魚人族のダレスと共に、木の橋を渡り、水上集落の方へ向かった。
湖の水は透明度が高く、魚が泳いでいるのも見える。
こんな時でなければ、ゆっくりと水中探索を楽しめるのに…。
水中集落には、竜人族のフールシアが、守護神として祭られている、木造の小さな神殿がある。
この神殿は、かつてフールシアが地上で暮らした時に、住んでいた家だ。
そして、ここには、水中都市とつながる通信魔法が備わっている。
神殿の中に入ると早速、ダレスが真剣な眼差しで質問してきた。
「貴方はリーン様ですね。フールシア様との契約者…」
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