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旅の始まり
白獣
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柔らかな風を時折ほほに感じながら、町から町への乗り合い馬車に揺られていた。
普段は深い山に居るので、数日かけ、山を越えて町へと出る。
だが今回は、目的地の隣町への移動の為、知り合いのリマ商会に、乗り合い馬車のチケットを取ってもらっての移動となった。
『風霊』が呼んでいる。
慌てる様子はないから、まだ物事は起こっていない。
多分、これから何かが起ころうとしているから、私を呼ぶのだろう。
風霊が呼ぶのは自然災害が起こる前兆。
大雨、土壌崩れ、洪水、干上がり、倒木、噴火など。
彼等が行き来する途中で、気付くと教えに来てくれる。と、言っても私に出来ることの限界はあるから、少し遅らせたり、被害が大きくならないように補佐するだけ。
それで、少しでも森に住む者達の棲みかを守れるなら…。
日はだいぶ傾き、馬車の影が長く伸びてきている。
暗くなる前には町にたどり着き、宿を探す予定だ。
馬車で約3時間はかかる道程を、半分位までは来ているはずだから、そろそろ休憩時間だ。
ずっと同じ体勢で座っているのも、お尻が痛くなってくる。
荷物がはいった木箱の上に布を掛けて、それを椅子として座っているのだから、余計に痛い。
馬車内は親子連れ、旅行者など。
早く休憩場に着かないかと時折外を覗いてる。
程なくして馬車のスピードが落ち、ゆっくりと停車した。
しばらくの休息だ。
出入口に近い人達から順に降りていき、馬車から降りると背を伸ばした。
小高い丘の少し手前で木々があり、小川か流れている。
木陰ができ、水の流れる音を聞くだけで、疲れを癒してくれるので、ちょうど良い休息所だ。
少し離れた左手奥の方には、木々が覆い繁る森がある。
そのまま山に繋がっていて、時折そこから猛獣達が出没するので、馬車の前には御者と一緒に護衛の体格の良い男が座っていた。
その護衛の男も馬車から降りてきて、身体を動かしている。
もうしばらくしたら、馬車での移動が始まる。
不意に、ふわりと風霊が頬を撫でて、深く被っていたフードが落ちた。
「!?」
フードの下から、サラリとした漆黒の短い髪が揺れ、左耳の金色の耳飾りがキラリと光る。
それと同時に、左手の森から土煙が上がるのが見えた。
誰かがこっちに向かってくる。
護衛の男も気付いて、そちらを見て右手を掲げた。
「『空の壁』『防御!』」
透明な壁が半円を描くように馬車と乗客を包む。
近づいてきたのは2人の男と白い猫型獣だ。
馬車の馬は嘶きを上げて、今来た方向に向きを変え走り出す。
慌てて御者が制御しようとしても、瞬く間に走り出した。
「助けてくれ!」
駆け込んで来た男二人を透明の壁の中に入れると、ガン!と、ものすごい音が響き、白い猫型獣が壁にぶつかってきた。
2メートルは有りそうな大型獣だ。
唸りを上げ、鋭い爪で壁を切り裂こうとしている。
「ひーっ!!」
残された乗客は、我に返り怯えて身を寄せあって震えていた。
駆け込んで来た男たちは地面に寝転がり、ヒイヒイと息を調えてる。
その中に小さな声が聞こえた。
男達に近付くと大きな麻袋がモゾモゾと動く。
…まさか。そう思い麻袋の口を開く。
「かってに…開けるんじゃ…」
中を見て男達を睨み付けた。
「密猟者!!」
右手を男達に掲げた。
「『大地の拘束』二人を拘束せよ」
すると、地面から蔦がしゅるしゅると伸びて来て二人の腕と身体を拘束した。
「何しやがる!」
「それはこっちの台詞です!」
そう言って、麻袋の中から白い猫型獣の子供を取り出す。
産まれてまだ一ヶ月も経っていないくらいの小さな子獣だ。
そっと腕の中へ抱えると、弱々しく小さな声でミャーと鳴いた。
「なんて事しやがる!」
護衛の男は、その様子見て密猟の男達を睨み付けた。
それより、このままでは白獣の怒りも治まらず、『空の壁』も持たない。
「誰か移動魔法を使える者はいないか!」
「わ、私が…。しかし離れた場所に『移動』は一度に二人しか…それも二回が限界です」
そう言って歩み出たのは、細身の旅行者らしき男だった。
ざっと見回して乗客が8人。密猟者が2人。護衛の男と。
少なくとも六回はかかる。
馬車には御者が乗っていたので、馬が落ち着けばどこかで停車しているはず。
親子連れの二人は震えて、子供が泣き顔で親にしがみついている。
「私が魔力の供給をします。まず、馬車の方へ男の方、二人を転移してください!移動先の安全確保が先です!」
「わかりました」
細身の男は、2人組で来ていた男たちの前に移動し右手をかざす。
「馬車の中へ。『移動!』」
2人の姿が消え、しばらく間を置いて反応が無いのを確認し、親子連れの前に右手をかざして『移動』させた。
その間に腰に着けたポーチから木の実を1つ取り出し、子獣の口に近付けた。
「つっ!」
牙で指を噛まれ血が滲む。
けれどそのまま口の中へ押し込んで指を抜いた。
「いいから食べて。少し回復するから」
子獣がカリカリと噛み砕く音を聞き顔を上げた。
細身の男がこちらを向く。
子獣を抱いたまま男に近付き、背中に右手を触れさせる。
「『フィールド転開』」
2人を包む様に光の魔方陣が浮き出てくる。
「1回分づつ送ります。他の者達を!」
「はい。」
細身の男が頷く。
「誰か密猟者の縄を持って下さい」
2人の男が1人づつの縄を掴み、前へと引っ張って来る。
そして、二人づつ移動させた。
「早くしてくれ!もう、もたない!」
その場に残るのは護衛の男と、細身の男。
「あなたは自分を『移動』できますか?」
「短い距離なら。しかし、皆と同じ所までは無理です」
そう言って肩を落とす。
「では、先に護衛の方を『移動』させて下さい。それと同時に私があなたを『追跡移動』させます。『移動』は1人しか出来ないので…」
「しかし…」
細身の男は不安そうにこちらを向く。
「私も短い距離なら『移動』が出来ますから」
怒りに我を忘れた白獣を見上げ、『もう、大丈夫だから』そう心の中で思い、子獣を地面に下ろす。
「タイミングを間違えないで下さい。『空の壁』を押し出した瞬間です」
護衛の男も細身の男も、頷く。
そして護衛の男が白獣を見上げ、力一杯押し出した。
次の瞬間、男は姿を消し、また1人、1人とその場から姿を消した。
残ったのは、怒りに血眼になった白獣とミャーミャーとなく子獣。
白獣は、ぐるぐると子獣の周りを歩き回り、危険が無いのを察すると足を止め、子獣の首根っこを甘噛みし、ぶらんと吊り上げ、もと来た森の方へと帰って行った。
『移動』した大きな木の下から、遠くにいる白獣の姿が肉眼で見える。
そして光の反射で時折、左耳がキラキラと光った。
「あれは…やっぱり…シロなのか?」
一瞬だったが左耳に付いていた耳飾りに見覚えがあった。
昔、一時、森で一緒に暮らしていたシロ?
別れ際に、お守りにと、着けたこれと対の耳飾りなのか?
そう思いながら、自分左耳に付いている金色の耳飾りに触れる。
不意に目眩が襲ってきて、大木に手を付き寄りかかった。
きっと、魔力の使いすぎだ。
腰に着けたポーチから、大きめの木の実を取り出して地面に置く。
「『守護の実』」
そのまま座り込み、気だるげにフードを被り、木に寄りかかる。
「さすがに…疲れた…」
目を閉じると一気に身体に重みがかかってくる。
あの者達は無事にたどり着けただろうか。
合流さえ出来れば一旦町に戻ることは出来るはず。
さすがに、一気に力を使いすぎた…。
そして、そのまま意識を失い眠りにつく。
すると木がざわめき、急に枝がスルスルと伸びて来て、葉が繁り木陰を作る。
大地の草が伸びて来て、柔らかいクッションになる。
魔力回復のためリーンは身体を休めた。
普段は深い山に居るので、数日かけ、山を越えて町へと出る。
だが今回は、目的地の隣町への移動の為、知り合いのリマ商会に、乗り合い馬車のチケットを取ってもらっての移動となった。
『風霊』が呼んでいる。
慌てる様子はないから、まだ物事は起こっていない。
多分、これから何かが起ころうとしているから、私を呼ぶのだろう。
風霊が呼ぶのは自然災害が起こる前兆。
大雨、土壌崩れ、洪水、干上がり、倒木、噴火など。
彼等が行き来する途中で、気付くと教えに来てくれる。と、言っても私に出来ることの限界はあるから、少し遅らせたり、被害が大きくならないように補佐するだけ。
それで、少しでも森に住む者達の棲みかを守れるなら…。
日はだいぶ傾き、馬車の影が長く伸びてきている。
暗くなる前には町にたどり着き、宿を探す予定だ。
馬車で約3時間はかかる道程を、半分位までは来ているはずだから、そろそろ休憩時間だ。
ずっと同じ体勢で座っているのも、お尻が痛くなってくる。
荷物がはいった木箱の上に布を掛けて、それを椅子として座っているのだから、余計に痛い。
馬車内は親子連れ、旅行者など。
早く休憩場に着かないかと時折外を覗いてる。
程なくして馬車のスピードが落ち、ゆっくりと停車した。
しばらくの休息だ。
出入口に近い人達から順に降りていき、馬車から降りると背を伸ばした。
小高い丘の少し手前で木々があり、小川か流れている。
木陰ができ、水の流れる音を聞くだけで、疲れを癒してくれるので、ちょうど良い休息所だ。
少し離れた左手奥の方には、木々が覆い繁る森がある。
そのまま山に繋がっていて、時折そこから猛獣達が出没するので、馬車の前には御者と一緒に護衛の体格の良い男が座っていた。
その護衛の男も馬車から降りてきて、身体を動かしている。
もうしばらくしたら、馬車での移動が始まる。
不意に、ふわりと風霊が頬を撫でて、深く被っていたフードが落ちた。
「!?」
フードの下から、サラリとした漆黒の短い髪が揺れ、左耳の金色の耳飾りがキラリと光る。
それと同時に、左手の森から土煙が上がるのが見えた。
誰かがこっちに向かってくる。
護衛の男も気付いて、そちらを見て右手を掲げた。
「『空の壁』『防御!』」
透明な壁が半円を描くように馬車と乗客を包む。
近づいてきたのは2人の男と白い猫型獣だ。
馬車の馬は嘶きを上げて、今来た方向に向きを変え走り出す。
慌てて御者が制御しようとしても、瞬く間に走り出した。
「助けてくれ!」
駆け込んで来た男二人を透明の壁の中に入れると、ガン!と、ものすごい音が響き、白い猫型獣が壁にぶつかってきた。
2メートルは有りそうな大型獣だ。
唸りを上げ、鋭い爪で壁を切り裂こうとしている。
「ひーっ!!」
残された乗客は、我に返り怯えて身を寄せあって震えていた。
駆け込んで来た男たちは地面に寝転がり、ヒイヒイと息を調えてる。
その中に小さな声が聞こえた。
男達に近付くと大きな麻袋がモゾモゾと動く。
…まさか。そう思い麻袋の口を開く。
「かってに…開けるんじゃ…」
中を見て男達を睨み付けた。
「密猟者!!」
右手を男達に掲げた。
「『大地の拘束』二人を拘束せよ」
すると、地面から蔦がしゅるしゅると伸びて来て二人の腕と身体を拘束した。
「何しやがる!」
「それはこっちの台詞です!」
そう言って、麻袋の中から白い猫型獣の子供を取り出す。
産まれてまだ一ヶ月も経っていないくらいの小さな子獣だ。
そっと腕の中へ抱えると、弱々しく小さな声でミャーと鳴いた。
「なんて事しやがる!」
護衛の男は、その様子見て密猟の男達を睨み付けた。
それより、このままでは白獣の怒りも治まらず、『空の壁』も持たない。
「誰か移動魔法を使える者はいないか!」
「わ、私が…。しかし離れた場所に『移動』は一度に二人しか…それも二回が限界です」
そう言って歩み出たのは、細身の旅行者らしき男だった。
ざっと見回して乗客が8人。密猟者が2人。護衛の男と。
少なくとも六回はかかる。
馬車には御者が乗っていたので、馬が落ち着けばどこかで停車しているはず。
親子連れの二人は震えて、子供が泣き顔で親にしがみついている。
「私が魔力の供給をします。まず、馬車の方へ男の方、二人を転移してください!移動先の安全確保が先です!」
「わかりました」
細身の男は、2人組で来ていた男たちの前に移動し右手をかざす。
「馬車の中へ。『移動!』」
2人の姿が消え、しばらく間を置いて反応が無いのを確認し、親子連れの前に右手をかざして『移動』させた。
その間に腰に着けたポーチから木の実を1つ取り出し、子獣の口に近付けた。
「つっ!」
牙で指を噛まれ血が滲む。
けれどそのまま口の中へ押し込んで指を抜いた。
「いいから食べて。少し回復するから」
子獣がカリカリと噛み砕く音を聞き顔を上げた。
細身の男がこちらを向く。
子獣を抱いたまま男に近付き、背中に右手を触れさせる。
「『フィールド転開』」
2人を包む様に光の魔方陣が浮き出てくる。
「1回分づつ送ります。他の者達を!」
「はい。」
細身の男が頷く。
「誰か密猟者の縄を持って下さい」
2人の男が1人づつの縄を掴み、前へと引っ張って来る。
そして、二人づつ移動させた。
「早くしてくれ!もう、もたない!」
その場に残るのは護衛の男と、細身の男。
「あなたは自分を『移動』できますか?」
「短い距離なら。しかし、皆と同じ所までは無理です」
そう言って肩を落とす。
「では、先に護衛の方を『移動』させて下さい。それと同時に私があなたを『追跡移動』させます。『移動』は1人しか出来ないので…」
「しかし…」
細身の男は不安そうにこちらを向く。
「私も短い距離なら『移動』が出来ますから」
怒りに我を忘れた白獣を見上げ、『もう、大丈夫だから』そう心の中で思い、子獣を地面に下ろす。
「タイミングを間違えないで下さい。『空の壁』を押し出した瞬間です」
護衛の男も細身の男も、頷く。
そして護衛の男が白獣を見上げ、力一杯押し出した。
次の瞬間、男は姿を消し、また1人、1人とその場から姿を消した。
残ったのは、怒りに血眼になった白獣とミャーミャーとなく子獣。
白獣は、ぐるぐると子獣の周りを歩き回り、危険が無いのを察すると足を止め、子獣の首根っこを甘噛みし、ぶらんと吊り上げ、もと来た森の方へと帰って行った。
『移動』した大きな木の下から、遠くにいる白獣の姿が肉眼で見える。
そして光の反射で時折、左耳がキラキラと光った。
「あれは…やっぱり…シロなのか?」
一瞬だったが左耳に付いていた耳飾りに見覚えがあった。
昔、一時、森で一緒に暮らしていたシロ?
別れ際に、お守りにと、着けたこれと対の耳飾りなのか?
そう思いながら、自分左耳に付いている金色の耳飾りに触れる。
不意に目眩が襲ってきて、大木に手を付き寄りかかった。
きっと、魔力の使いすぎだ。
腰に着けたポーチから、大きめの木の実を取り出して地面に置く。
「『守護の実』」
そのまま座り込み、気だるげにフードを被り、木に寄りかかる。
「さすがに…疲れた…」
目を閉じると一気に身体に重みがかかってくる。
あの者達は無事にたどり着けただろうか。
合流さえ出来れば一旦町に戻ることは出来るはず。
さすがに、一気に力を使いすぎた…。
そして、そのまま意識を失い眠りにつく。
すると木がざわめき、急に枝がスルスルと伸びて来て、葉が繁り木陰を作る。
大地の草が伸びて来て、柔らかいクッションになる。
魔力回復のためリーンは身体を休めた。
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