神の宿り木~旅の途中~ジン~

ゆう

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2 タミネキ村

*平凡な日々

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 療養所に来てから、ジンと、リーンは畑の草取りから始めた。
 ずっと使ってなかったため、地面はカチカチで、スコップで土を起こし、草を取った。
 お昼からは少し昼寝をして、草を取り耕す。
 裏山から落ち葉を集めて来て、粉々にし畑に混ぜて耕す。
 あっというまに一日が過ぎた。
 次の日、土壌再生の魔法で土をふかふかにして、種を植え始める。
 誰でも分かるようにエリア分けをして、木の看板を付け、何が植えてあるのか一目で分かるようにしていった。
 庭の一角が間違えるように畑に変貌する。

 翌日、朝から大きな地震が起きた。
「今日のは大きいな…」
 スバルがそう呟く。
「最近、よく起こるんだ」
 そう言って倒れた本や落ちたコップを拾い上げる。
 気付かなかったが、小さい地震は、よくあるらしい。
 二人が何時いつものように畑作業していると、ジンが倒れた。
 スバルと一緒にベッドへ連れていき、寝かせる。
 魔力が切れるのが早い。
 五日しか持たないなんて…。
 リーンは夕食を食べ、ジンの眠るベッドの横の椅子に座り、うたた寝をしていた。
 ジンが目覚め、頭を撫でる気配に気が付き、身体を起こす。
「フィールド転開てんかい
 二人を中心に、複雑に書かれた魔方陣が淡く光る。
 リーンは靴とズボンを脱ぐと、シャツのボタンを外し、ベッドの上掛けをめくり、ジンの上に股がった。
「私の魔力を受け入れて…」
 そう言って口付けた。

「…あぁ…もう…ジン…ジ…ン…」
 リーンはジンを受け入れ、首にしがみつき、震えていた。
 ジンはリーンのあふれでる蜜で竿を擦り、胸の突起を摘まんでは捏ね回す。
「つっ…ああぁ…」
「お前ら…」
 スバルが戸を開けるのと同時に淡い光が放たれ『魔力の交合』が終わる。
「…。」
 スバルは呆然と、立ち尽くしていた。
 こちらに背を向け、リーンは、ぐったりとジンの胸に寄りかかっている。
 それをジンが腕で抱えている。
「悪いな…」
「…お前、昼間は青い顔してたのに…」
「リーンに魔力を分けてもらった。『魔力の交合』ぐらいは知っているだろ。…特効薬だ」
 ジンがリーンの漆黒の髪を撫でる。
「この子は魔力の塊。だから『魔力の交合』は、リーンにとって治療なんだよ。他人に魔力を与え、最大限に戻す方法として」
 スバルは複雑な顔をする。
「…。」
「出会った頃は嫌がってたけど、気持ちいいって教えちゃったからね。今は抵抗なく脱ぐようになったけど」
 ジンが苦笑いしていると、リーンご身体を揺すり始めた。
「でも時々恥ずかしそうにスルのが可愛くてね」
 そう言って口付ける。
「手離せないんだ」
「…ジン…動いて…」
 火照った身体を擦り寄せて、甘い吐息を吹き掛けてくる。
「見てく?リーンは嫌がるけど俺は慣れてるから」
「いえ。失礼しました」
 そう言って戸を閉めていった。
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