3 / 18
*休日*
初めて『夏乃館』に行って、海に行った話。
『夏乃館』3
しおりを挟む
「…予想以上に…似合ってる」
ジンのもとに連れて行かれ、披露して、上から下までじっくりと眺められ、そう言われた。
…恥ずかしい。
ここに来てから時間が経っていて、応接室でお茶をしていたみたいだ。
椅子に座っていたジンは、立ち上がり近付いて来て、全体を見回す。
頼むから速く着替えさせて!
「いい出来上がりじゃないか」
「でしょう♪…でもね、さすがにホルダーだけは拒絶されたわ」
アサヒがそう言うと、ジンはスカートをめくる。
「ジン!」
慌てスカートを押さえ、真っ赤になる。
…恥ずかしい。
「歩くとき、気付けないと見えるわよ」
「…。」
「それはそれで…イイかも」
ジンは楽しそうに笑うと、リーンの手を掴み、
「ほら、行くぞ」
そう言って、外に出ていこうとする。
「待って!このまま出かけるの?」
家の中だけでなく、この格好で外?!
「なんで?せっかく可愛くしてもらったんだ。見せびらかさないでどうする」
「…無理だよ」
「…。恥ずかしかったら、俺の腕にしがみついてればいいから。そうすれば周りから見えないだろ?」
「…。」
リーンがジンの腕にしがみつくと、後ろで色めき立った悲鳴が上がった。
もう、どうにでもなれ!
それより海を見てみたい!
チラリとジンを見ると、楽しそうに口許が笑ってる。
『夏乃館』は、鬼門だ。
ジンのもとに連れて行かれ、披露して、上から下までじっくりと眺められ、そう言われた。
…恥ずかしい。
ここに来てから時間が経っていて、応接室でお茶をしていたみたいだ。
椅子に座っていたジンは、立ち上がり近付いて来て、全体を見回す。
頼むから速く着替えさせて!
「いい出来上がりじゃないか」
「でしょう♪…でもね、さすがにホルダーだけは拒絶されたわ」
アサヒがそう言うと、ジンはスカートをめくる。
「ジン!」
慌てスカートを押さえ、真っ赤になる。
…恥ずかしい。
「歩くとき、気付けないと見えるわよ」
「…。」
「それはそれで…イイかも」
ジンは楽しそうに笑うと、リーンの手を掴み、
「ほら、行くぞ」
そう言って、外に出ていこうとする。
「待って!このまま出かけるの?」
家の中だけでなく、この格好で外?!
「なんで?せっかく可愛くしてもらったんだ。見せびらかさないでどうする」
「…無理だよ」
「…。恥ずかしかったら、俺の腕にしがみついてればいいから。そうすれば周りから見えないだろ?」
「…。」
リーンがジンの腕にしがみつくと、後ろで色めき立った悲鳴が上がった。
もう、どうにでもなれ!
それより海を見てみたい!
チラリとジンを見ると、楽しそうに口許が笑ってる。
『夏乃館』は、鬼門だ。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
ふつつかものですが鬼上司に溺愛されてます
松本尚生
BL
「お早うございます!」
「何だ、その斬新な髪型は!」
翔太の席の向こうから鋭い声が飛んできた。係長の西川行人だ。
慌てん坊でうっかりミスの多い「俺」は、今日も時間ギリギリに職場に滑り込むと、寝グセが跳ねているのを鬼上司に厳しく叱責されてーー。新人営業をビシビシしごき倒す係長は、ひと足先に事務所を出ると、俺の部屋で飯を作って俺の帰りを待っている。鬼上司に甘々に溺愛される日々。「俺」は幸せになれるのか!?
俺―翔太と、鬼上司―ユキさんと、彼らを取り巻くクセの強い面々。斜陽企業の生き残りを賭けて駆け回る、「俺」たちの働きぶりにも注目してください。
見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる