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*休日*
初めて『夏乃館』に行って、海に行った話。
『夏乃館』2
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奥の部屋には他にも女性達がいて、こちらに気付くと目をキラキラと輝かせ、近付いてきた。
何?怖いんだけど…。
「『春乃館』の裏方の子よ。今日はジンとデートなんだって。港に行くみたいだから着替えさせようと思って…」
「裏方なんて勿体ない!」
そう言って、身体や髪に触れてくる。
「この漆黒の髪。サラサラ…。触り心地、抜群じゃない!」
「色白の肌に黒髪が、映えるよね…」
「ソレにこの瞳。深いグリーンに吸い込まれそう…」
助けて!
ぐいぐい来る感じが獣人の女性達と一緒で、苦手だ!
「誰かこの子に、似合いそうなブルー系の服、持ってないかしら」
「イイの有るわ♪」
「私も持ってきます!」
そう言って、彼女達は部屋を出ていく。
「先に、こっちに座って」
アサヒに促され、大きな鏡の化粧台の席に座ると、髪を櫛で梳かし始める。
「この耳飾り、変わってるわね」
そう言って金色の耳飾りに触る。
「御守りです」
「魔法というよりは、思いが込められてるわね」
「…。」
これは、昔もらった贈り物。
捧げ物用に作ったのをお礼にと、くれたものだ。
「ちょっと目を閉じて」
目を閉じると、柔らかい何かで顔を触っている。
「よし、こんな感じね♪」
どんな感じか分からないが…。
「もう良いわよ。服持ってきてくれたから着てね」
目を開け立ち上がり、アサヒに促され振り向く。
「はい?!」
目の前に有ったのは…。
「これ、ワンピースですよね…」
「そうよ♪」
彼女達は楽しそうに近付いて来る。
「…。」
「動きやすいでしょ♪」
う、動きやすいかも知れないけれど…。
「…なぜ…これを…」
「ジンに色目使ってくる者を軽減するためよ!」
「…。」
「さあ、脱いで」
と言うか、帯がほどかれてるんですけど!
「まっ、待ってください」
こんな、何人も人のいるところで服を脱ぐなんて!!
着ていた着物を押さえながら抵抗する。
「恥ずかしい?私達、見慣れてるから気にしないわよ」
そう言う問題じゃなくって!
「ジンが待ってるんだから速く着替えなさい」
彼女達、皆が手を出してきて着物を脱がされる。
おもいっきり、恥ずかしい下着のジョックストラップを眺められてるんですけど!
前も、後ろも隠したいです!
手で隠そうとするも「手はこっちね」と、上に上げさせられ、隠せません。
「可愛い♪」
もういいです…。好きにしてください…。
三着も着せ替えられ、どっと疲れが出てくる。
最終的に明るい青色の、肩を剥き出しにして、胸元を隠す布を首後ろで結ばれ、背が腰まで開らかれているワンピースの、腰から真ん中辺まで少し隠すように紐で交互に結ばれ、スリットの深く入った膝上丈の身体にぴったりのワンピースを着せられた。
再び髪をいじられ、化粧までされて、鏡で見たときには自分じゃなくて驚いた。
幼さの残る色っぽい女の人だ。
「これ靴ね」
すこし、ヒールの高さのある紺色のサンダル。
彼女達は、はしゃいでいた。
「ジンが驚く顔が楽しみ♪」
全然楽しみでわありません…。
何?怖いんだけど…。
「『春乃館』の裏方の子よ。今日はジンとデートなんだって。港に行くみたいだから着替えさせようと思って…」
「裏方なんて勿体ない!」
そう言って、身体や髪に触れてくる。
「この漆黒の髪。サラサラ…。触り心地、抜群じゃない!」
「色白の肌に黒髪が、映えるよね…」
「ソレにこの瞳。深いグリーンに吸い込まれそう…」
助けて!
ぐいぐい来る感じが獣人の女性達と一緒で、苦手だ!
「誰かこの子に、似合いそうなブルー系の服、持ってないかしら」
「イイの有るわ♪」
「私も持ってきます!」
そう言って、彼女達は部屋を出ていく。
「先に、こっちに座って」
アサヒに促され、大きな鏡の化粧台の席に座ると、髪を櫛で梳かし始める。
「この耳飾り、変わってるわね」
そう言って金色の耳飾りに触る。
「御守りです」
「魔法というよりは、思いが込められてるわね」
「…。」
これは、昔もらった贈り物。
捧げ物用に作ったのをお礼にと、くれたものだ。
「ちょっと目を閉じて」
目を閉じると、柔らかい何かで顔を触っている。
「よし、こんな感じね♪」
どんな感じか分からないが…。
「もう良いわよ。服持ってきてくれたから着てね」
目を開け立ち上がり、アサヒに促され振り向く。
「はい?!」
目の前に有ったのは…。
「これ、ワンピースですよね…」
「そうよ♪」
彼女達は楽しそうに近付いて来る。
「…。」
「動きやすいでしょ♪」
う、動きやすいかも知れないけれど…。
「…なぜ…これを…」
「ジンに色目使ってくる者を軽減するためよ!」
「…。」
「さあ、脱いで」
と言うか、帯がほどかれてるんですけど!
「まっ、待ってください」
こんな、何人も人のいるところで服を脱ぐなんて!!
着ていた着物を押さえながら抵抗する。
「恥ずかしい?私達、見慣れてるから気にしないわよ」
そう言う問題じゃなくって!
「ジンが待ってるんだから速く着替えなさい」
彼女達、皆が手を出してきて着物を脱がされる。
おもいっきり、恥ずかしい下着のジョックストラップを眺められてるんですけど!
前も、後ろも隠したいです!
手で隠そうとするも「手はこっちね」と、上に上げさせられ、隠せません。
「可愛い♪」
もういいです…。好きにしてください…。
三着も着せ替えられ、どっと疲れが出てくる。
最終的に明るい青色の、肩を剥き出しにして、胸元を隠す布を首後ろで結ばれ、背が腰まで開らかれているワンピースの、腰から真ん中辺まで少し隠すように紐で交互に結ばれ、スリットの深く入った膝上丈の身体にぴったりのワンピースを着せられた。
再び髪をいじられ、化粧までされて、鏡で見たときには自分じゃなくて驚いた。
幼さの残る色っぽい女の人だ。
「これ靴ね」
すこし、ヒールの高さのある紺色のサンダル。
彼女達は、はしゃいでいた。
「ジンが驚く顔が楽しみ♪」
全然楽しみでわありません…。
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