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第46話:侵入
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「久しぶりじゃな、セイジュ」
「いやぁセイジュ、六年も待ったんだ。そろそろいいだろう?」
セイジュの顎はがくがくと震えるばかりで声が出なかった。
それはルーニーとフラムの外見の違いだけではなく、彼らの醸し出すオーラ、そしてその瞳に、明らかな『邪』が見られたからだ。
「ルーニー長老、えと、フラム、さん? 助けに来てくれたん、ですか?」
顔面蒼白のまま、セイジュがようやくそれだけ言うと、ルーニー爺とフラムは顔を見合わせてニヤニヤと笑った。
「ある意味では、な」
「あの、長老! お、俺大丈夫です! 村には戻れないけど、クロイゼンは優しいし、たまに顔見せに帰るんで、お、俺はここで——」
瞬間、フラムがベッドの上に飛び乗ってセイジュの口を冷たい手で覆った。
「そういう話じゃねーんだよ」
温度の冷え切った声で、フラムが言う。それはあのいつもの幼女のフラムではなく、成人男性のそれであった。
「おいフラム、ワシが先に味わうべきじゃろう」
「じゃああんたもこっち来いよ、同時ってのも悪くねぇ」
そう言うなり二人はベッドヘッドまで後退していたセイジュの方へと迫ってきていた。
セイジュは喫驚した。二人とも、局部に手を当て、フラムが下着を下ろしたからだ。
——な、何が、起こってる、の?
「やはりおまえはめんこいのぅ、セイジュ」
「同意。やっぱあん時食わないでいて正解だったぜ」
背の高いフラムの腕がセイジュの足に触れようとした瞬間、二人の首が一瞬で飛んだ。
「セイジュ、無事か?」
そう言って遺体を魔法で消し、涙目になって震えているセイジュに声を掛けたのは、堕天使ヴィネだった。
「いやぁセイジュ、六年も待ったんだ。そろそろいいだろう?」
セイジュの顎はがくがくと震えるばかりで声が出なかった。
それはルーニーとフラムの外見の違いだけではなく、彼らの醸し出すオーラ、そしてその瞳に、明らかな『邪』が見られたからだ。
「ルーニー長老、えと、フラム、さん? 助けに来てくれたん、ですか?」
顔面蒼白のまま、セイジュがようやくそれだけ言うと、ルーニー爺とフラムは顔を見合わせてニヤニヤと笑った。
「ある意味では、な」
「あの、長老! お、俺大丈夫です! 村には戻れないけど、クロイゼンは優しいし、たまに顔見せに帰るんで、お、俺はここで——」
瞬間、フラムがベッドの上に飛び乗ってセイジュの口を冷たい手で覆った。
「そういう話じゃねーんだよ」
温度の冷え切った声で、フラムが言う。それはあのいつもの幼女のフラムではなく、成人男性のそれであった。
「おいフラム、ワシが先に味わうべきじゃろう」
「じゃああんたもこっち来いよ、同時ってのも悪くねぇ」
そう言うなり二人はベッドヘッドまで後退していたセイジュの方へと迫ってきていた。
セイジュは喫驚した。二人とも、局部に手を当て、フラムが下着を下ろしたからだ。
——な、何が、起こってる、の?
「やはりおまえはめんこいのぅ、セイジュ」
「同意。やっぱあん時食わないでいて正解だったぜ」
背の高いフラムの腕がセイジュの足に触れようとした瞬間、二人の首が一瞬で飛んだ。
「セイジュ、無事か?」
そう言って遺体を魔法で消し、涙目になって震えているセイジュに声を掛けたのは、堕天使ヴィネだった。
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