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第十五話 ぐうたらは、気持ちが通じ合って嬉しい
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僕が真っ赤になってうつむいていたら、ライナードが下からずいっと僕の顔を覗き込んだ。
「……で?」
「へ?」
「へ? じゃねーだろ。それでお前は俺のことどう思ってるんだよ」
「どうって……」
僕はモジモジ身体を揺らした。
もちろん、ライナードのことは大好きだよ? でも、それは友達として大好きなのだ。いきなり恋人として好きかと問われると戸惑ってしまう。
「ぼ、僕よく分かんないよ……」
「分かんねーのか? じゃあ俺が他の奴と付き合っても平気なのか?」
「それはやだ! ライナードは僕のライナードなの!」
「じゃあ、風呂についてはどう思ってるんだ? 俺がお前の身体に触れるのは気持ち悪いか?」
「気持ち悪いわけないじゃん」
「俺が他人と付き合うのは嫌。それに身体に触れても嫌じゃない。そういう気持ちをなんて言うか、お前は知っているのか?」
「……」
知っている……。
そういう気持ちを『好き』って言うんだ。
友達としての好きじゃない。恋愛感情がある好きっていうんだ。
よく考えたら、友達同士で性器を扱いてもらうのはおかしいよね。そんなことやめてよ! って怒るのが普通だよね。恥ずかしいとか言いつつされるがままだった僕は、心の中ではライナードを受け入れていたんだ。
自分の気持ちを自覚すると、妙に恥ずかしくなってきた。ライナードの顔がまともに見れず、必死にうつむいてしまう。
そんな僕を、ライナードはそっと抱き締めた。
「あーやっと言えたわ。お前も性器扱いてる時点でおかしいって気づけよ。普通に受け入れてるからビビったわ」
「ご、ごめん……」
「で、お前の気持ちはどうなんだよ。焦らしてねーで聞かせてくれよ」
「僕……僕……」
僕は気持ちが洪水のように溢れてきて、ヒシッとライナードにしがみ付いた。
「ライナードのこと大好き。心の友じゃない。恋人として大好きだよ!」
「よぉーし。よく言えた」
ライナードがわしゃわしゃ頭を撫でてくれたので、嬉しくなってきた僕は、更にギュッとライナードにしがみ付いたのだった。
※※※※
しばらくギュウギュウ抱き合っていたら、ライナードがポツリとつぶやいた。
「じゃあ、風呂入るか……」
「お風呂……? 僕、お腹空いたんだけど……」
「空腹ぐらい我慢しろ! 今はそれよりやることがあるだろ!」
やること……? 晩ご飯より大事なことってなんだろう? 言いたいことが分からず首を傾げていたら、ライナードがニッと男臭く笑った。
「セックスだよ。セックス。本当はすぐにでもセックスになだれ込みてーけど、俺の身体が汗くせーからな。一緒に風呂入ってからしようぜ」
「えぇ!?」
両想いになった余韻をもっと味わっていたいのに、もう次のステップに進んじゃうの? さすがライナードだなぁ。ノロノロな僕と違い、行動力が半端ない。
で、でも、いきなりエッチなんて恥ずかしいよぉ。
キスだけでもいっぱいいっぱいなのに、エッチなんてしたら緊張のあまり失神しそう……。
どうしよう、断ろうかな? などと考えていたら、行動力の塊であるライナードに横抱きにされた。
「!?」
「ほら、風呂行くぞ。お前、俺と裸の付き合いがしたかったんだろ? 今日はたっぷり俺の裸を見せてやるよ」
「まっ、まってライナー……」
ライナードと言おうと思ったのだけど、キスで黙らされてそれ以上言えなかった。
ライナードは僕を横抱きにしながらノシノシとお風呂場に向かって歩き始めた。
キスもそのままなので、僕はライナードの舌から逃げ回るのに必死だった。
お風呂場に着くと、もの凄い速さで服を脱がされた。僕はあっという間に裸になり、恥ずかしいので股間を隠した。
ライナードは僕を脱がし終えるとゆったりした動作で自分の服を脱いでいる。
ライナードの鍛え抜かれた胸筋を見て、僕は思わず感嘆の息を漏らした。
「ライナードの裸、カッコいい……」
「そうか? 下半身はグロテスクだからビビるなよ?」
そう言ってズルッとスラックスと下着を脱いだ。
「……!!」
ライナードの股間を見て、僕は息を止める。
な、なんだこれ……!? こんな大きな性器がこの世に存在するの!?
僕の性器がミニウインナーだとしたら、ライナードはフランクフルトじゃないか!
えー!? こんなのが僕の中に入るの? 嘘ぉ?
そこで僕はハッとした。
そう言えば今更だけど、僕は抱かれる側でいいんだよね? まさかライナード、僕に抱かれたいのかなぁ? 一応確認しよう。
「ライナードってもしかして僕に抱かれたいの? こんなミニソーセージでも許してくれる?」
ライナードは僕の言葉に、あはは! と笑った。
「残念だけど、俺がお前を抱くんだよ! 俺、結構デカいから丁寧に解すけど、痛かったらごめんな!」
い、痛いの!?
痛いのやだ! 僕は真っ青になり、その場から逃げようとした。だが、ライナードに簡単に拘束されてしまい、そのままお風呂に直行したのだった。
「……で?」
「へ?」
「へ? じゃねーだろ。それでお前は俺のことどう思ってるんだよ」
「どうって……」
僕はモジモジ身体を揺らした。
もちろん、ライナードのことは大好きだよ? でも、それは友達として大好きなのだ。いきなり恋人として好きかと問われると戸惑ってしまう。
「ぼ、僕よく分かんないよ……」
「分かんねーのか? じゃあ俺が他の奴と付き合っても平気なのか?」
「それはやだ! ライナードは僕のライナードなの!」
「じゃあ、風呂についてはどう思ってるんだ? 俺がお前の身体に触れるのは気持ち悪いか?」
「気持ち悪いわけないじゃん」
「俺が他人と付き合うのは嫌。それに身体に触れても嫌じゃない。そういう気持ちをなんて言うか、お前は知っているのか?」
「……」
知っている……。
そういう気持ちを『好き』って言うんだ。
友達としての好きじゃない。恋愛感情がある好きっていうんだ。
よく考えたら、友達同士で性器を扱いてもらうのはおかしいよね。そんなことやめてよ! って怒るのが普通だよね。恥ずかしいとか言いつつされるがままだった僕は、心の中ではライナードを受け入れていたんだ。
自分の気持ちを自覚すると、妙に恥ずかしくなってきた。ライナードの顔がまともに見れず、必死にうつむいてしまう。
そんな僕を、ライナードはそっと抱き締めた。
「あーやっと言えたわ。お前も性器扱いてる時点でおかしいって気づけよ。普通に受け入れてるからビビったわ」
「ご、ごめん……」
「で、お前の気持ちはどうなんだよ。焦らしてねーで聞かせてくれよ」
「僕……僕……」
僕は気持ちが洪水のように溢れてきて、ヒシッとライナードにしがみ付いた。
「ライナードのこと大好き。心の友じゃない。恋人として大好きだよ!」
「よぉーし。よく言えた」
ライナードがわしゃわしゃ頭を撫でてくれたので、嬉しくなってきた僕は、更にギュッとライナードにしがみ付いたのだった。
※※※※
しばらくギュウギュウ抱き合っていたら、ライナードがポツリとつぶやいた。
「じゃあ、風呂入るか……」
「お風呂……? 僕、お腹空いたんだけど……」
「空腹ぐらい我慢しろ! 今はそれよりやることがあるだろ!」
やること……? 晩ご飯より大事なことってなんだろう? 言いたいことが分からず首を傾げていたら、ライナードがニッと男臭く笑った。
「セックスだよ。セックス。本当はすぐにでもセックスになだれ込みてーけど、俺の身体が汗くせーからな。一緒に風呂入ってからしようぜ」
「えぇ!?」
両想いになった余韻をもっと味わっていたいのに、もう次のステップに進んじゃうの? さすがライナードだなぁ。ノロノロな僕と違い、行動力が半端ない。
で、でも、いきなりエッチなんて恥ずかしいよぉ。
キスだけでもいっぱいいっぱいなのに、エッチなんてしたら緊張のあまり失神しそう……。
どうしよう、断ろうかな? などと考えていたら、行動力の塊であるライナードに横抱きにされた。
「!?」
「ほら、風呂行くぞ。お前、俺と裸の付き合いがしたかったんだろ? 今日はたっぷり俺の裸を見せてやるよ」
「まっ、まってライナー……」
ライナードと言おうと思ったのだけど、キスで黙らされてそれ以上言えなかった。
ライナードは僕を横抱きにしながらノシノシとお風呂場に向かって歩き始めた。
キスもそのままなので、僕はライナードの舌から逃げ回るのに必死だった。
お風呂場に着くと、もの凄い速さで服を脱がされた。僕はあっという間に裸になり、恥ずかしいので股間を隠した。
ライナードは僕を脱がし終えるとゆったりした動作で自分の服を脱いでいる。
ライナードの鍛え抜かれた胸筋を見て、僕は思わず感嘆の息を漏らした。
「ライナードの裸、カッコいい……」
「そうか? 下半身はグロテスクだからビビるなよ?」
そう言ってズルッとスラックスと下着を脱いだ。
「……!!」
ライナードの股間を見て、僕は息を止める。
な、なんだこれ……!? こんな大きな性器がこの世に存在するの!?
僕の性器がミニウインナーだとしたら、ライナードはフランクフルトじゃないか!
えー!? こんなのが僕の中に入るの? 嘘ぉ?
そこで僕はハッとした。
そう言えば今更だけど、僕は抱かれる側でいいんだよね? まさかライナード、僕に抱かれたいのかなぁ? 一応確認しよう。
「ライナードってもしかして僕に抱かれたいの? こんなミニソーセージでも許してくれる?」
ライナードは僕の言葉に、あはは! と笑った。
「残念だけど、俺がお前を抱くんだよ! 俺、結構デカいから丁寧に解すけど、痛かったらごめんな!」
い、痛いの!?
痛いのやだ! 僕は真っ青になり、その場から逃げようとした。だが、ライナードに簡単に拘束されてしまい、そのままお風呂に直行したのだった。
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