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拒絶
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俺は再びソフィアが愛を求めてきたことに喜びを噛みしめた。
本当は泣いてすがるなんてことはしたくなかった。
ソフィアは単純で優しい。
弱さを見せれば、きっと俺を見捨てないはずだ。
さらに、誘惑の魔法も使い、俺の身体を欲しくて堪らなくする。
攻める方が好きだが、ソフィアから求められるのも悪くない。
俺に同情し、優越感を与えれば気が変わるはずと思ったが、予想以上にうまく行った。
ダメ出しで、俺の生い立ちや幼少期のころから寂しい思いをしてきたことを話すと、ソフィアは、ますます俺に愛着を持ってくれた。
「レオンは私が居ないとダメなんだね」
「うん。ソフィアじゃないとダメなんだ」
お互い抱き合いキスをする。
「レオン、ずっとそばにいる」
「結婚式楽しみだね」
「ええ、レオンの奥さんになるなんて夢みたい」
よく見ると、ソフィアの目が虚ろで声に抑揚がなかった。
クソッ!
誘惑魔法が強過ぎた、俺は魔力を調整し、ソフィアらしさを残す。
あまり強くかけ過ぎると操り人形のようになる。
かと言って、弱過ぎると抵抗され、誘惑が解けてしまう。
ソフィア自身が俺を選んでくれないと困る。
人の心はそう簡単に操れない。
「レオン、今まで辛かったわよね」
「そうだな。ソフィアが居てくれたら、寂しさが埋まる」
「………そう」
「ソフィア?」
「孤児院の子ども達も、両親に見捨てられてレオンと同じように寂しがっていたわ。そのときにね……神父様が…子ども達の……ウウッ、ヒック」
ソフィアが急に泣きだした。
俺は神父という言葉に嫌な予感がした。
神父といえばミカエルだ。
ミカエルを思い出し泣いているのか?
まだ、彼女の心にはアイツがいるのかよっ!
「神父様?」
「ごめんなさい。何でもないわ。レオンと結婚するのに……」
明らかに、ソフィアはミカエルのことをまだ想っている。
俺に対する罪悪感があるから泣いたのか、ミカエルを想って泣いているのかわからない。
ソフィアの頭には俺しか考えられなくしてやりたい。
「結婚前でマリッジブルーになっているかもな」
「そ、そうね。レオンと結婚するのに泣いてちゃダメよね」
「泣いてもいいよ」
「…………」
ソフィアの顔がみるみる青ざめていく。
し、しまった!!
泣き顔を見たいと思われた。
「ソフィア、誤解しないでくれ。泣き顔をみたいとかじゃなくて」
「嫌っ!! 触らないでっ!」
ソフィアが俺から離れていく。
「ねぇ? 私に何したの? あなた、魔法で私をどうこうしてない? さっきから、私、おかしい」
ソフィアは身体を震わせ、顔を強張らせた。
「何ってなんだよ! ソフィアっ! 出ていくなっ」
ソフィアは俺の話を聞かずに自室へ行った。
隣の部屋がソフィアの部屋だ。
俺の部屋とはドア一枚で繋がっている。
どうせ、ソフィアは俺か自分の部屋にしか行けない。
しばらく、時間を置いてまた様子を見に行こう。
俺はため息をついた。
さっきまではいい雰囲気だったのに。
けど、気になるのは、一週間前くらいからソフィアの様子がおかしかった。
ボンヤリすることが多く、俺の話を聞いてないときもあった。
夜の営みを拒まれたのは、昨日が初めてだったが。
一週間前、ソフィアに何かあったのか?
俺はスケジュール帳を見たが、特にこれといってない。
ソフィアは公爵邸から出ることはない。
心当たりがあるのは、ミカエルしかない。
ミカエルが一週間前に何かしたのか?
だが、ミカエルの情報は緘口令が引いているから、ソフィアは知らないはずだ。
ふと、隣の部屋から人の気配が消えていることが気になった。
妙な胸騒ぎがする。
俺はドアを開けようとした。
ドアにはロックがかかっており、魔法でドアを開けると、部屋にソフィアは見当たらなかった。
「ソフィア?」
声に出しても、ソフィアが現れない。
いつもなら、「なぁに?」と俺に可愛いらしい顔を向けてくるのに。
バルコニーや浴室やトイレを探すが居なかった。
そ、そんな。
落ちつけっ!
俺は追跡魔法を使い、ソフィアの痕跡を探した。
ほんの一時間前だ。
時間魔法で一時間前に戻すと、ソフィアが俺の部屋から出てきた。
ソフィアが何かを覚悟した顔をしているのが気になり、食い入るように映像を見た。
本当は泣いてすがるなんてことはしたくなかった。
ソフィアは単純で優しい。
弱さを見せれば、きっと俺を見捨てないはずだ。
さらに、誘惑の魔法も使い、俺の身体を欲しくて堪らなくする。
攻める方が好きだが、ソフィアから求められるのも悪くない。
俺に同情し、優越感を与えれば気が変わるはずと思ったが、予想以上にうまく行った。
ダメ出しで、俺の生い立ちや幼少期のころから寂しい思いをしてきたことを話すと、ソフィアは、ますます俺に愛着を持ってくれた。
「レオンは私が居ないとダメなんだね」
「うん。ソフィアじゃないとダメなんだ」
お互い抱き合いキスをする。
「レオン、ずっとそばにいる」
「結婚式楽しみだね」
「ええ、レオンの奥さんになるなんて夢みたい」
よく見ると、ソフィアの目が虚ろで声に抑揚がなかった。
クソッ!
誘惑魔法が強過ぎた、俺は魔力を調整し、ソフィアらしさを残す。
あまり強くかけ過ぎると操り人形のようになる。
かと言って、弱過ぎると抵抗され、誘惑が解けてしまう。
ソフィア自身が俺を選んでくれないと困る。
人の心はそう簡単に操れない。
「レオン、今まで辛かったわよね」
「そうだな。ソフィアが居てくれたら、寂しさが埋まる」
「………そう」
「ソフィア?」
「孤児院の子ども達も、両親に見捨てられてレオンと同じように寂しがっていたわ。そのときにね……神父様が…子ども達の……ウウッ、ヒック」
ソフィアが急に泣きだした。
俺は神父という言葉に嫌な予感がした。
神父といえばミカエルだ。
ミカエルを思い出し泣いているのか?
まだ、彼女の心にはアイツがいるのかよっ!
「神父様?」
「ごめんなさい。何でもないわ。レオンと結婚するのに……」
明らかに、ソフィアはミカエルのことをまだ想っている。
俺に対する罪悪感があるから泣いたのか、ミカエルを想って泣いているのかわからない。
ソフィアの頭には俺しか考えられなくしてやりたい。
「結婚前でマリッジブルーになっているかもな」
「そ、そうね。レオンと結婚するのに泣いてちゃダメよね」
「泣いてもいいよ」
「…………」
ソフィアの顔がみるみる青ざめていく。
し、しまった!!
泣き顔を見たいと思われた。
「ソフィア、誤解しないでくれ。泣き顔をみたいとかじゃなくて」
「嫌っ!! 触らないでっ!」
ソフィアが俺から離れていく。
「ねぇ? 私に何したの? あなた、魔法で私をどうこうしてない? さっきから、私、おかしい」
ソフィアは身体を震わせ、顔を強張らせた。
「何ってなんだよ! ソフィアっ! 出ていくなっ」
ソフィアは俺の話を聞かずに自室へ行った。
隣の部屋がソフィアの部屋だ。
俺の部屋とはドア一枚で繋がっている。
どうせ、ソフィアは俺か自分の部屋にしか行けない。
しばらく、時間を置いてまた様子を見に行こう。
俺はため息をついた。
さっきまではいい雰囲気だったのに。
けど、気になるのは、一週間前くらいからソフィアの様子がおかしかった。
ボンヤリすることが多く、俺の話を聞いてないときもあった。
夜の営みを拒まれたのは、昨日が初めてだったが。
一週間前、ソフィアに何かあったのか?
俺はスケジュール帳を見たが、特にこれといってない。
ソフィアは公爵邸から出ることはない。
心当たりがあるのは、ミカエルしかない。
ミカエルが一週間前に何かしたのか?
だが、ミカエルの情報は緘口令が引いているから、ソフィアは知らないはずだ。
ふと、隣の部屋から人の気配が消えていることが気になった。
妙な胸騒ぎがする。
俺はドアを開けようとした。
ドアにはロックがかかっており、魔法でドアを開けると、部屋にソフィアは見当たらなかった。
「ソフィア?」
声に出しても、ソフィアが現れない。
いつもなら、「なぁに?」と俺に可愛いらしい顔を向けてくるのに。
バルコニーや浴室やトイレを探すが居なかった。
そ、そんな。
落ちつけっ!
俺は追跡魔法を使い、ソフィアの痕跡を探した。
ほんの一時間前だ。
時間魔法で一時間前に戻すと、ソフィアが俺の部屋から出てきた。
ソフィアが何かを覚悟した顔をしているのが気になり、食い入るように映像を見た。
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