来年あなたはここにいない

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冴子と真人はボイストレーニングのスクールや『第九を歌う会』で会うたび、話しをするようになり、しばらくすると、冴子は真人に
「つきあってほしい」
と言われた。
真人は年下だが、しっかりしているし、ポジティブ思考な人だからつきあってみることにした。

真人との関係はうまくいき、仕事も恋愛も充実してきたとき、冴子は真人にプロポーズされた。
冴子は真人にまず先にきいた。
「わたし、結婚しても専業主婦になる気はなくて、仕事を続けたいの。それでもいい？」
真人のこたえは
「いいよ」
だった。

冴子は翌年、真人と結婚して、今までいたマンションを出て、真人と見つけた新しいマンションへ引っ越しをした。
「来年、あなたはこのマンションにいないわ」と占い師の言ったとおりになったことに冴子は驚きを隠せなかった。


END