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ミルク
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愛華は会社の同僚の男性のひとりが好きだった。
あるバレンタインデーの日、その男性にチョコレートを渡し、「今度食事でもしませんか」と手紙を書いた。
しかし、男性は「ありがとう」と受け取ったものの、返事はなく、ホワイトデーのお返しもなかった。
そのあと、その男性は別の女性と結婚した。
愛華はショックとストレスから暴飲暴食をしてしまい、太ってしまった。
洋服のサイズも変わり、あわててダイエットに励んだ。
毎朝、早起きして、ウォーキングをすることにした。
けれど、ウォーキングしていても、男性のことを考えてしまう。
まだ男性のことが愛華は好きだったのだ。
胸がしめつけられる想いだった。
ある朝、いつものようにウォーキングをしていると、前から白い犬をつれた男性が歩いてきた。
男性は愛華の近所で暮らす壮介だ。
壮介の連れた犬、ミルクは愛華とすれ違う時に、愛華の足にはしゃぎながらとびついた。
愛華は驚いたものの、うれしくて
「かっわい~」
と言って、ミルクをなでた。
壮介は笑ってその姿を見ていた。
それからふたりはたびたび道ですれ違うようになり、そのたび言葉をかわすようになった。
ミルクはうれしそうにして、いつも愛華にじゃれついた。
愛華と壮介はお互いの家を行ったり、来たりするような仲になった。
その頃になると、愛華は前に好きだった男性のことを忘れていた。
「結婚しようか」
壮介の家に遊びに行ったときに、愛華は壮介に言われた。
「ふふっ、わたし達、結婚しない理由がないものね」
愛華は素直にそう想いこたえた。
愛華は安心できる壮介のことをすごく好きになっていて、奇跡を呼んでくれたミルクにも感謝していた。
ふたりはごく自然に結婚し、愛華は今、しあわせな結婚生活を送っている。
END
あるバレンタインデーの日、その男性にチョコレートを渡し、「今度食事でもしませんか」と手紙を書いた。
しかし、男性は「ありがとう」と受け取ったものの、返事はなく、ホワイトデーのお返しもなかった。
そのあと、その男性は別の女性と結婚した。
愛華はショックとストレスから暴飲暴食をしてしまい、太ってしまった。
洋服のサイズも変わり、あわててダイエットに励んだ。
毎朝、早起きして、ウォーキングをすることにした。
けれど、ウォーキングしていても、男性のことを考えてしまう。
まだ男性のことが愛華は好きだったのだ。
胸がしめつけられる想いだった。
ある朝、いつものようにウォーキングをしていると、前から白い犬をつれた男性が歩いてきた。
男性は愛華の近所で暮らす壮介だ。
壮介の連れた犬、ミルクは愛華とすれ違う時に、愛華の足にはしゃぎながらとびついた。
愛華は驚いたものの、うれしくて
「かっわい~」
と言って、ミルクをなでた。
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それからふたりはたびたび道ですれ違うようになり、そのたび言葉をかわすようになった。
ミルクはうれしそうにして、いつも愛華にじゃれついた。
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その頃になると、愛華は前に好きだった男性のことを忘れていた。
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「ふふっ、わたし達、結婚しない理由がないものね」
愛華は素直にそう想いこたえた。
愛華は安心できる壮介のことをすごく好きになっていて、奇跡を呼んでくれたミルクにも感謝していた。
ふたりはごく自然に結婚し、愛華は今、しあわせな結婚生活を送っている。
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