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番外編③
結城優司
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俺は結城優司として、また生まれたようだ。
前世では、大切な女の子を失ってしまった。
ホントに彼女が大切だったんだ...
俺がまた結城優司なのかと前世の記憶を思い出したのは、幼馴染みの文哉と大翔に会ったときだ。
それから、同じ時期に兄弟ができた。
文哉に双子の妹ができた時には、期待した。またあの子に出会えることを...
文哉と俺の双子の兄弟の名前が、前世と微妙に違うのには驚いた。
俺の双子の妹の名前が姫香になり、その子が前世の姫香そのもののようで、俺は妹とは距離を置いた。
文哉の家に遊びに行ったときに、文哉が双子の妹に「今世は幸せになるんだよ」と囁いているのを聞いて、文哉も俺と同じように生まれ変わりなのだと思った。
でも文哉にその事について、問い詰めたりはしなかった。俺は前世はどうであれ、今世は幸せになると決めているからだ。
ただ不思議なのは、俺と文哉・姫香も生まれ変わりなのに、大翔だけはその様子が見られないことだ。姫香にも俺の妹として、普通に接しているのだ。俺ですら毛嫌いして、顔を合わせないようにしているのに...
弟妹達が小学部を卒業した春休み、親父達が幼馴染みで仲良いからと、二階堂家で家族一同が顔を合わせることになった。
文哉の妹話から、詩織ちゃんは前世の記憶を持っていると思った俺は、それを確かめるべくあるアイテムを用意しといた。
食事の後、詩織ちゃんが庭に歩いて行くのに気づいた。俺は用意した物を持って、詩織ちゃんの後を追った。
「詩織ちゃんだよね?」と声をかけ、前世で詩織ちゃんが大事にしていたウサギのぬいぐるみそっくりなぬいぐるみを見せた。
「…………」と固まる詩織ちゃんを見て、今世の詩織ちゃんが前世の詩織ちゃんでもあることを確信した。
詩織ちゃんも俺に前世の結城優司を感じていたらしく半信半疑だったのが、これで確信に変わったようだ。
この日を境に、俺は詩織ちゃんを前世のように溺愛することになる。
前世では、大切な女の子を失ってしまった。
ホントに彼女が大切だったんだ...
俺がまた結城優司なのかと前世の記憶を思い出したのは、幼馴染みの文哉と大翔に会ったときだ。
それから、同じ時期に兄弟ができた。
文哉に双子の妹ができた時には、期待した。またあの子に出会えることを...
文哉と俺の双子の兄弟の名前が、前世と微妙に違うのには驚いた。
俺の双子の妹の名前が姫香になり、その子が前世の姫香そのもののようで、俺は妹とは距離を置いた。
文哉の家に遊びに行ったときに、文哉が双子の妹に「今世は幸せになるんだよ」と囁いているのを聞いて、文哉も俺と同じように生まれ変わりなのだと思った。
でも文哉にその事について、問い詰めたりはしなかった。俺は前世はどうであれ、今世は幸せになると決めているからだ。
ただ不思議なのは、俺と文哉・姫香も生まれ変わりなのに、大翔だけはその様子が見られないことだ。姫香にも俺の妹として、普通に接しているのだ。俺ですら毛嫌いして、顔を合わせないようにしているのに...
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「詩織ちゃんだよね?」と声をかけ、前世で詩織ちゃんが大事にしていたウサギのぬいぐるみそっくりなぬいぐるみを見せた。
「…………」と固まる詩織ちゃんを見て、今世の詩織ちゃんが前世の詩織ちゃんでもあることを確信した。
詩織ちゃんも俺に前世の結城優司を感じていたらしく半信半疑だったのが、これで確信に変わったようだ。
この日を境に、俺は詩織ちゃんを前世のように溺愛することになる。
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