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<第五.五章:生きて下山せよ>
ピンチに駆けつけろ、仲間たち
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「きゃーーーー!」
という悲鳴が、突如背後から響き渡る。不意に振り向くが、そこには真っ暗な道しか見えない。
「おや、お仲間さんかな? 元気があって大変よろしい。お姉ちゃんを思い出すよ」
またキャッチボールのできない、訳の分からない軽口が聞越えてくるが、もうそんなのを相手にする暇はなさそうだった。悲鳴、つまりは救難信号にして、デビルベア発見信号!
「その剣を早くよこせ!」
「あげるんじゃないよ、借り物だからね。しかしどうかな? 渡すのは先ほど言った通りやぶさかではないのだが、さっきの頼み、私としては聞いてもらいたいのだが」
さっきの頼み。とは、世界の崩壊を防ぐとかの話だ。魔法の剣の柄を持った手が一瞬止まる。正直胡散臭い。だが騙すとして、そんな適当な嘘を吐く意味があるだろうか? いや、嘘を吐く意味が無いからと言って、それが嘘でないとは限らない。
迷い、移ろい、足がすくむ。
だが、そこで思い出されたのが、今しがた悲鳴を上げた仲間の影だった。そうだ、今俺がこうして動いていない間に、野獣の餌食になっていたらどうする。ナイツは鍛えてはいるものの、基本鎧や武器を前提としているし、サナは杖がない魔法使いだ。モモは仲間ではないけれど、基本お客さんたる俺達には優しく接してくれていた。一回くらい命を助けることはしてもいいだろう。
魔王の剣を握る力が、強くなる。
「全面的に信じたわけじゃねぇ、だが世界を盾にとられちゃかなわん。だから、確認するだけしてやるよ」
「十分だ、己が目で見てこそ、己が力で支配してこその世界、だよ」
迷いなく駆けだした俺には、もうミナの減らず口は聞こえなかった。
* * *
二手に分かれた、もう片方の道に進んだナイツとモモは無我夢中で洞窟を走りつつ周囲を見渡していた。モモ曰く、デビルベアが穴倉にデスカルゴを運んでいた時に取りこぼしたものもあるかもしれないとのことだったので。
しかし殻はあれど、中身があるやつは見当たらない。しかも奥に行くにつれて、殻を手に取るナイツが愕然としていた。
「これも!? これも!? これも!? なんで殻全部つるっつるなんだよ! 誰だよ加熱したの! もっと殻持ち帰られると思ったのに!」
デスカルゴの殻は、熱を加えるとその殻の表面にあるザラザラがツルツルになると言われている。だから加熱されているのだとナイツは看破できたわけなのだが、モモが眉をひそめた。
「加熱、一体誰がそんなことを? ここには我々しかいないと思われるのですが」
「あ、確かにそうだね、何でだろう?」
と、両者疑問を抱き、足を止める。目を見合わせて首をひねるが、しかし理由は分からない。
「それも奥に行けば分かるかもしれません。急ぎましょう。ピッカラ薬の効果もそう長くはもちませんので」
「そういえば、魔物なのによく僕らの味方をするよね、お客さんとか言ってるけど」
と、ナイツはモモに疑問を投げかけた。というより、魔物であるモモが親身になっているこの状況に、ナイツがとうとう認知的不協和を起こしたという感じだった。何故? 魔物とは人間と対立する種族なのでは? と。
「魔族の野蛮な方々なら、そういうことも致しましょう。しかし我々アルクウッドは元来森と共に生きる種族。森はそういう対立とは無縁なのですよ、ただそこにあるだけであり、世界が見方を変えたに過ぎないのです」
「世界が見方を、変えた?」
ナイツは聞いてて意味を理解しかねていた。だが、何やら分からないでもないとも思っていた。それが何かはまだ分からないけれど、しかしそれは、なんだか温かいような気がして、前を走る表情は少し朗らかになる。
「まぁいいや、色んな魔族がいるってことだよね」
「流石はナイツ様、ご慧眼ですね」
「流石はって、僕そんなに有名だったかな? やっぱり戦士枠にも一定層の人気があったり?」
「いえいえ、なんでもございませんよ」
そう言うと、モモは腰に拵える包丁に一瞬だけ手を添えた。ナイツの手にもその包丁はあり、自身の持つ包丁に視線をやる。とても綺麗な表面で、鏡のように輝いていた。
「ナイツ様! あれをご覧ください!」
モモが急に大声を出すので、ナイツは包丁を取り落としそうになる。それを持ち直して前を向くと。
「おおおおーーー!!」
目の前に広がるのは、大量の黒い殻、そしてそこに住まう、デスカルゴ達だった。ここに貯蔵されていたのだ。行き止まりなようで、壁や天井にべったりと張り付いている。
「よし、さっそく持って帰ろう!」
「ちょっと待ってください、おかしいとは思いませんか?」
モモは難しい顔をしていた。だがナイツにはその疑問と言うのが分からなかった。モモはそんなナイツを見て、心中を表す。
「私は確かにデビルベアを見ましたが、しかしここにデビルベアはいなかった。となると勇者様とサナ様が向かった道にデビルベアがいることになりますが、しかし悲鳴が聞こえない。更にこれらはまさしく、デビルベアが集めたデスカルゴであることが確実です。なのに、デビルベアが、いない」
いない。
どこにも。
恐怖すべき対象がいることよりも、その存在が分からないこの状況。そんな真に恐怖すべき事態は、しかしすぐに気のせいだと気づくことになる。
「きゃーーーー!」
響く、サナの悲鳴によって。
という悲鳴が、突如背後から響き渡る。不意に振り向くが、そこには真っ暗な道しか見えない。
「おや、お仲間さんかな? 元気があって大変よろしい。お姉ちゃんを思い出すよ」
またキャッチボールのできない、訳の分からない軽口が聞越えてくるが、もうそんなのを相手にする暇はなさそうだった。悲鳴、つまりは救難信号にして、デビルベア発見信号!
「その剣を早くよこせ!」
「あげるんじゃないよ、借り物だからね。しかしどうかな? 渡すのは先ほど言った通りやぶさかではないのだが、さっきの頼み、私としては聞いてもらいたいのだが」
さっきの頼み。とは、世界の崩壊を防ぐとかの話だ。魔法の剣の柄を持った手が一瞬止まる。正直胡散臭い。だが騙すとして、そんな適当な嘘を吐く意味があるだろうか? いや、嘘を吐く意味が無いからと言って、それが嘘でないとは限らない。
迷い、移ろい、足がすくむ。
だが、そこで思い出されたのが、今しがた悲鳴を上げた仲間の影だった。そうだ、今俺がこうして動いていない間に、野獣の餌食になっていたらどうする。ナイツは鍛えてはいるものの、基本鎧や武器を前提としているし、サナは杖がない魔法使いだ。モモは仲間ではないけれど、基本お客さんたる俺達には優しく接してくれていた。一回くらい命を助けることはしてもいいだろう。
魔王の剣を握る力が、強くなる。
「全面的に信じたわけじゃねぇ、だが世界を盾にとられちゃかなわん。だから、確認するだけしてやるよ」
「十分だ、己が目で見てこそ、己が力で支配してこその世界、だよ」
迷いなく駆けだした俺には、もうミナの減らず口は聞こえなかった。
* * *
二手に分かれた、もう片方の道に進んだナイツとモモは無我夢中で洞窟を走りつつ周囲を見渡していた。モモ曰く、デビルベアが穴倉にデスカルゴを運んでいた時に取りこぼしたものもあるかもしれないとのことだったので。
しかし殻はあれど、中身があるやつは見当たらない。しかも奥に行くにつれて、殻を手に取るナイツが愕然としていた。
「これも!? これも!? これも!? なんで殻全部つるっつるなんだよ! 誰だよ加熱したの! もっと殻持ち帰られると思ったのに!」
デスカルゴの殻は、熱を加えるとその殻の表面にあるザラザラがツルツルになると言われている。だから加熱されているのだとナイツは看破できたわけなのだが、モモが眉をひそめた。
「加熱、一体誰がそんなことを? ここには我々しかいないと思われるのですが」
「あ、確かにそうだね、何でだろう?」
と、両者疑問を抱き、足を止める。目を見合わせて首をひねるが、しかし理由は分からない。
「それも奥に行けば分かるかもしれません。急ぎましょう。ピッカラ薬の効果もそう長くはもちませんので」
「そういえば、魔物なのによく僕らの味方をするよね、お客さんとか言ってるけど」
と、ナイツはモモに疑問を投げかけた。というより、魔物であるモモが親身になっているこの状況に、ナイツがとうとう認知的不協和を起こしたという感じだった。何故? 魔物とは人間と対立する種族なのでは? と。
「魔族の野蛮な方々なら、そういうことも致しましょう。しかし我々アルクウッドは元来森と共に生きる種族。森はそういう対立とは無縁なのですよ、ただそこにあるだけであり、世界が見方を変えたに過ぎないのです」
「世界が見方を、変えた?」
ナイツは聞いてて意味を理解しかねていた。だが、何やら分からないでもないとも思っていた。それが何かはまだ分からないけれど、しかしそれは、なんだか温かいような気がして、前を走る表情は少し朗らかになる。
「まぁいいや、色んな魔族がいるってことだよね」
「流石はナイツ様、ご慧眼ですね」
「流石はって、僕そんなに有名だったかな? やっぱり戦士枠にも一定層の人気があったり?」
「いえいえ、なんでもございませんよ」
そう言うと、モモは腰に拵える包丁に一瞬だけ手を添えた。ナイツの手にもその包丁はあり、自身の持つ包丁に視線をやる。とても綺麗な表面で、鏡のように輝いていた。
「ナイツ様! あれをご覧ください!」
モモが急に大声を出すので、ナイツは包丁を取り落としそうになる。それを持ち直して前を向くと。
「おおおおーーー!!」
目の前に広がるのは、大量の黒い殻、そしてそこに住まう、デスカルゴ達だった。ここに貯蔵されていたのだ。行き止まりなようで、壁や天井にべったりと張り付いている。
「よし、さっそく持って帰ろう!」
「ちょっと待ってください、おかしいとは思いませんか?」
モモは難しい顔をしていた。だがナイツにはその疑問と言うのが分からなかった。モモはそんなナイツを見て、心中を表す。
「私は確かにデビルベアを見ましたが、しかしここにデビルベアはいなかった。となると勇者様とサナ様が向かった道にデビルベアがいることになりますが、しかし悲鳴が聞こえない。更にこれらはまさしく、デビルベアが集めたデスカルゴであることが確実です。なのに、デビルベアが、いない」
いない。
どこにも。
恐怖すべき対象がいることよりも、その存在が分からないこの状況。そんな真に恐怖すべき事態は、しかしすぐに気のせいだと気づくことになる。
「きゃーーーー!」
響く、サナの悲鳴によって。
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