32 / 87
<四章:人間の国を調査せよ>
宿を探して三千里
しおりを挟む
保護石。それは人間を統括する王様が様々な宿にあてがった、勇者のために宿を保護する石のことである。
特徴1、勇者が一晩休めばたちまちダメージは全回復する。
特徴2、始まりの町から魔王城付近支店まで、勇者パーティーに限り、逆向きの一方通行で宿の保護石間をワープすることができる。
特徴3、魔族を退ける。
「だ、大丈夫ですか!?」
倒れ伏す俺と魔王に、上から心配して声をかけてくれる店員さん。その後ろからチェックインを済ませたのか、カナタがちらとこちらを見る。神官の女子に至っては「これだから言わんこっちゃない」と呆れていた。いや言えよ、と言いたかったが、それは言えない。カナタがいる前でそれを言ってしまうと、それこそ俺達が魔王関連の者であることがバレてしまうからだ。だから言わなかった。
それでも、言えよ。どっちにしろ現状バレそうになっているんだから。
だがしかし、早く応答しないとまずい、早く言い訳を思いつかないと。……そうだ、これだ!
「い、いだだだだだ! 足の小指をぶつけてしまったーーーーー!」
「い、いたいよー!」
二人そろってアホみたいに、足を持って地面に転がる。とりあえずこれで保護石にぶつかったことに関しては誤魔化せたな、多分。
「それはいけません、二人とも早く私の部屋に来てください、救急箱持ってますので」
く、そうなるよな。どうする、次は宿に入らない言い訳を考えなければならなかった。
「う、うわー、わし人が多いところでは眠れんのじゃー、困ったのー」
「お母さんはチェックインしちゃいましたけど……」
「いやー、俺達再婚だから、まだママはマオのことよく知らなかったんだなー。でもそういう少しずつの躓きを経てこれから家族の絆が深まっていくってもんだよなー!」
な、なるほど。と引きつった顔をするも納得するカナタ。しめた、取りあえず形式的にでも納得したならば。
「よしマオ、今日はお父さんと野宿だぞ! キャンプだキャンプ!」
「や、やったー!」
足早に宿から立ち去る後ろから、カナタと神官の女子がついてくる。
* * *
実は、キャンプするための道具は実は持ち合わせているのだ。そもそもバスなんてあることすら知らなかったので、道中森の中でテントを張ることは覚悟の上だったから。
しかし町の敷地内には何処かしこもテントを建てられそうにはなく、良い感じの広い場所に建てようとすると、青い制服を着た警備員さんに怒られてしまった。だからテントも建てられない。
「ですから、もうマオさんには我慢して頂いて宿に行きましょうよ」
「イ、イヤー、マオッテマジデソウイウノダメラシクテサ。ナ?」
「ダメジャナァ、蕁麻疹デ死ンデシマウンジャ」
とカタコトに否定するしかない。つってもこのまま眠れないってのは流石にまずい。一睡もしなくても俺は大丈夫なのだが、寝ないことを子供に強いていると思われることの方がまずい。偽装家族がバレてしまう。
「そうだ、でっかいしゃもじ持って晩御飯に突撃したら、ついでに泊めてもらえないかな?」
「それじゃ!」
「いや、祭りの後なんだから、晩御飯の時間とっくに過ぎてるでしょ」
との神官による神のお告げ。うーむ的確だ。ならもう素直にご自宅に窺って一晩お邪魔するしかない。
「ん? あれは、何だ?」
見えたのは、舗装された道が小高い丘のてっぺんまでずーっと真っすぐ進んだところにある、一軒の家。大きな屋根に突き刺さったような煙突から、もくもくと煙が出ている。ワンチャンを狙って泊めてもらえるか聞いてみるか。と向きを変えたところ、袖をぎゅっと握られた。このあざといのは神官の女子か? と眉間に皺を寄せて振り向くと、意外にもカナタだった。俯いて緊張しているのが顔に出ている。
「あそこは、止めておいた方がいいです」
「え、なんで?」
「私達が立ち入るにはとても恐れ多い場所なんですよ。マオさんなら、分かるでしょ?」
と魔王に聞いた。魔王は一瞬考えて「ま、まさかあそこは……」とあわあわしている。
「そうです、あそこは『勇者の超冒険』を手掛けた作者様がお住まいと言われているおうちなのです。」
作者のおうち、それは値千金の情報だった。なにせ俺はその作者から事情を聞くためにここにいるのだから。
否、お前がこの世界を無意識に陥れている犯人なんじゃないかと、突きつけるために。
勇者は勇者を強いられて、魔王は魔王を強いられる。もしかしたら宿屋は宿屋を経営することを強いられていて、その無意識によって自分の立場というか、アイデンティティーを矯正されているんじゃないかと考えていたからだ。
『勇者の超冒険』という存在を聞いてから、この世界にいる勇者や魔王の存在が違和感だった。それに、魔王は『勇者の超冒険』を伝記ではなく飽くまでも物語だとも言っていた。その物語を流行させることによって、強制的な矯正というダジャレみたいなことをしているのならば。
俺はそれを許さない。死をも誘発させかねない、そんな圧力に屈してはならない。
「なら、なおさら行かなくっちゃいけないな。もしかしたらこの旅行、日帰りで終わるかもしれないぜ?」
「だ、ダメですよ! 私なんかが行くなんて恐れ多い」
「ファンなんだろ? 大丈夫大丈夫。本屋さんで知らない作者のサイン会に並ぶのとは違うんだ。なんなら顔にサインしてもらう覚悟で行こうぜ」
「そりゃファンですけど、ですが私は作者様に会うのは、その人のように大成した時って決めていたんです。それまでは私に資格なんて……」
と、二の足を踏むカナタ。そういう覚悟を持っているとは知らなかった、だからと言って毒を盛るのはやり過ぎだけれど。なら置いていくとしよう。
「んじゃ宿で休んでな。行こうぜお前ら」
と再び歩みを進める。
しばらくしたらそろそろ作者の家に到達するというところで。
庭の柵から半径一メートルくらいのところまで近づき、そろそろインターホンを押せるかもしれない、ポストがあり、それは元の世界と同じく赤色なのか、とそんな牧歌的なことを思っていた時。
「いかん! それ以上は行くな!」
魔王が叫んだ。それはただの叫びではない、高い壺が取られそうになったあの時とも違う、悲鳴のような警告だった。
そしてその警告は、同じ警告によって上書きされる。
闇夜に響く。
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
『侵入者確認、魔の者の侵入者を感知しました。速やかに殲滅してください。』
特徴1、勇者が一晩休めばたちまちダメージは全回復する。
特徴2、始まりの町から魔王城付近支店まで、勇者パーティーに限り、逆向きの一方通行で宿の保護石間をワープすることができる。
特徴3、魔族を退ける。
「だ、大丈夫ですか!?」
倒れ伏す俺と魔王に、上から心配して声をかけてくれる店員さん。その後ろからチェックインを済ませたのか、カナタがちらとこちらを見る。神官の女子に至っては「これだから言わんこっちゃない」と呆れていた。いや言えよ、と言いたかったが、それは言えない。カナタがいる前でそれを言ってしまうと、それこそ俺達が魔王関連の者であることがバレてしまうからだ。だから言わなかった。
それでも、言えよ。どっちにしろ現状バレそうになっているんだから。
だがしかし、早く応答しないとまずい、早く言い訳を思いつかないと。……そうだ、これだ!
「い、いだだだだだ! 足の小指をぶつけてしまったーーーーー!」
「い、いたいよー!」
二人そろってアホみたいに、足を持って地面に転がる。とりあえずこれで保護石にぶつかったことに関しては誤魔化せたな、多分。
「それはいけません、二人とも早く私の部屋に来てください、救急箱持ってますので」
く、そうなるよな。どうする、次は宿に入らない言い訳を考えなければならなかった。
「う、うわー、わし人が多いところでは眠れんのじゃー、困ったのー」
「お母さんはチェックインしちゃいましたけど……」
「いやー、俺達再婚だから、まだママはマオのことよく知らなかったんだなー。でもそういう少しずつの躓きを経てこれから家族の絆が深まっていくってもんだよなー!」
な、なるほど。と引きつった顔をするも納得するカナタ。しめた、取りあえず形式的にでも納得したならば。
「よしマオ、今日はお父さんと野宿だぞ! キャンプだキャンプ!」
「や、やったー!」
足早に宿から立ち去る後ろから、カナタと神官の女子がついてくる。
* * *
実は、キャンプするための道具は実は持ち合わせているのだ。そもそもバスなんてあることすら知らなかったので、道中森の中でテントを張ることは覚悟の上だったから。
しかし町の敷地内には何処かしこもテントを建てられそうにはなく、良い感じの広い場所に建てようとすると、青い制服を着た警備員さんに怒られてしまった。だからテントも建てられない。
「ですから、もうマオさんには我慢して頂いて宿に行きましょうよ」
「イ、イヤー、マオッテマジデソウイウノダメラシクテサ。ナ?」
「ダメジャナァ、蕁麻疹デ死ンデシマウンジャ」
とカタコトに否定するしかない。つってもこのまま眠れないってのは流石にまずい。一睡もしなくても俺は大丈夫なのだが、寝ないことを子供に強いていると思われることの方がまずい。偽装家族がバレてしまう。
「そうだ、でっかいしゃもじ持って晩御飯に突撃したら、ついでに泊めてもらえないかな?」
「それじゃ!」
「いや、祭りの後なんだから、晩御飯の時間とっくに過ぎてるでしょ」
との神官による神のお告げ。うーむ的確だ。ならもう素直にご自宅に窺って一晩お邪魔するしかない。
「ん? あれは、何だ?」
見えたのは、舗装された道が小高い丘のてっぺんまでずーっと真っすぐ進んだところにある、一軒の家。大きな屋根に突き刺さったような煙突から、もくもくと煙が出ている。ワンチャンを狙って泊めてもらえるか聞いてみるか。と向きを変えたところ、袖をぎゅっと握られた。このあざといのは神官の女子か? と眉間に皺を寄せて振り向くと、意外にもカナタだった。俯いて緊張しているのが顔に出ている。
「あそこは、止めておいた方がいいです」
「え、なんで?」
「私達が立ち入るにはとても恐れ多い場所なんですよ。マオさんなら、分かるでしょ?」
と魔王に聞いた。魔王は一瞬考えて「ま、まさかあそこは……」とあわあわしている。
「そうです、あそこは『勇者の超冒険』を手掛けた作者様がお住まいと言われているおうちなのです。」
作者のおうち、それは値千金の情報だった。なにせ俺はその作者から事情を聞くためにここにいるのだから。
否、お前がこの世界を無意識に陥れている犯人なんじゃないかと、突きつけるために。
勇者は勇者を強いられて、魔王は魔王を強いられる。もしかしたら宿屋は宿屋を経営することを強いられていて、その無意識によって自分の立場というか、アイデンティティーを矯正されているんじゃないかと考えていたからだ。
『勇者の超冒険』という存在を聞いてから、この世界にいる勇者や魔王の存在が違和感だった。それに、魔王は『勇者の超冒険』を伝記ではなく飽くまでも物語だとも言っていた。その物語を流行させることによって、強制的な矯正というダジャレみたいなことをしているのならば。
俺はそれを許さない。死をも誘発させかねない、そんな圧力に屈してはならない。
「なら、なおさら行かなくっちゃいけないな。もしかしたらこの旅行、日帰りで終わるかもしれないぜ?」
「だ、ダメですよ! 私なんかが行くなんて恐れ多い」
「ファンなんだろ? 大丈夫大丈夫。本屋さんで知らない作者のサイン会に並ぶのとは違うんだ。なんなら顔にサインしてもらう覚悟で行こうぜ」
「そりゃファンですけど、ですが私は作者様に会うのは、その人のように大成した時って決めていたんです。それまでは私に資格なんて……」
と、二の足を踏むカナタ。そういう覚悟を持っているとは知らなかった、だからと言って毒を盛るのはやり過ぎだけれど。なら置いていくとしよう。
「んじゃ宿で休んでな。行こうぜお前ら」
と再び歩みを進める。
しばらくしたらそろそろ作者の家に到達するというところで。
庭の柵から半径一メートルくらいのところまで近づき、そろそろインターホンを押せるかもしれない、ポストがあり、それは元の世界と同じく赤色なのか、とそんな牧歌的なことを思っていた時。
「いかん! それ以上は行くな!」
魔王が叫んだ。それはただの叫びではない、高い壺が取られそうになったあの時とも違う、悲鳴のような警告だった。
そしてその警告は、同じ警告によって上書きされる。
闇夜に響く。
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
『侵入者確認、魔の者の侵入者を感知しました。速やかに殲滅してください。』
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる