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21話 初任務を終えて
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影の森でのシャドウウルフの討伐任務を終えた。俺、ミーシャ、ニナで街へと戻る。
「ふう。無事に終えられて安心したよ」
「ロイさんの支援魔法で大助かりなのです。明日からもよろしくなのです」
「ふん! いい感じね。あの子に紹介するが楽しみだわ」
俺の言葉を受けて、ミーシャとニナがそう言う。あの子というのは、あと1人のパーティメンバーである魔法闘士の人のことだろう。一時的に行動を別にしていると言っていた。
俺、ミーシャ、ニナの3人で冒険者ギルドに入る。依頼の達成報告のために、受付へと歩いていく。受付嬢に話しかける。
「こんにちは。依頼の達成報告をしたいのですが」
「こんにちは、ロイさん。……あら? ”黒き炎”のみなさんは、隊商の護衛任務を受けられていましたが……。別行動をとっていらっしゃるのですか?」
受付嬢がそう言う。彼女は俺が”黒き炎”を追放されたことを知らないようだ。
「ええと。残念ながら、”黒き炎”からは追放処分とされてしまいました。俺の力量が不満だったようで」
「まあ。それはそれは……。残念です」
「いえ。おかげで、新しいパーティメンバーと知り合うことができましたし、問題ありません」
俺はそう言う。ミーシャもニナも、かなり優秀な冒険者だ。何しろ、シャドウウルフを一撃で討伐するぐらいだからな。”黒き炎”の面々でも、一撃では討伐できなかった。
「あら? よく見れば”白き雷光”のミーシャさんとニナさんじゃないですか。以前から支援魔法士を探していましたものね。いい支援魔法士を勧誘できましたね」
「はいなのです。ロイさんが加入してくれてありがたいのです」
「ふん! これで私たち”白き雷光”は、Bランク昇格も見えてきたわ。期待してなさい」
ミーシャとニナがそう言う。
「ロイさんは優秀な方ですが、さすがにBランク昇格間近は言い過ぎでは……? あまりご無理はなさらないでくださいね」
「ええ、もちろんです」
受付嬢の言葉に、俺はそう返答する。お世辞でも優秀と言ってくれるとありがたいな。
「ロイさんは本当に優秀なのですよ? なぜこれほどの人が埋もれていたのか、不思議でならないのです」
「ふん! まあ、近いうちに私たちの名前は世界にとどろくことになるでしょう。楽しみにしておくことね」
ミーシャとニナがそう言う。彼女たちからの過大評価に少し胃が痛い。しかし、せっかく期待してくれているのだ。彼女たちの期待に少しでも応えられるよう、俺も全力を出し尽くしていこう。そう決意する。
その後、その日の報酬を受け取って冒険者ギルドを後にした。なかなかの収入になった。毎日のようにこれが続けば、それなりに安定して贅沢な生活ができそうだ。明日以降の活動も楽しみだな。
「ふう。無事に終えられて安心したよ」
「ロイさんの支援魔法で大助かりなのです。明日からもよろしくなのです」
「ふん! いい感じね。あの子に紹介するが楽しみだわ」
俺の言葉を受けて、ミーシャとニナがそう言う。あの子というのは、あと1人のパーティメンバーである魔法闘士の人のことだろう。一時的に行動を別にしていると言っていた。
俺、ミーシャ、ニナの3人で冒険者ギルドに入る。依頼の達成報告のために、受付へと歩いていく。受付嬢に話しかける。
「こんにちは。依頼の達成報告をしたいのですが」
「こんにちは、ロイさん。……あら? ”黒き炎”のみなさんは、隊商の護衛任務を受けられていましたが……。別行動をとっていらっしゃるのですか?」
受付嬢がそう言う。彼女は俺が”黒き炎”を追放されたことを知らないようだ。
「ええと。残念ながら、”黒き炎”からは追放処分とされてしまいました。俺の力量が不満だったようで」
「まあ。それはそれは……。残念です」
「いえ。おかげで、新しいパーティメンバーと知り合うことができましたし、問題ありません」
俺はそう言う。ミーシャもニナも、かなり優秀な冒険者だ。何しろ、シャドウウルフを一撃で討伐するぐらいだからな。”黒き炎”の面々でも、一撃では討伐できなかった。
「あら? よく見れば”白き雷光”のミーシャさんとニナさんじゃないですか。以前から支援魔法士を探していましたものね。いい支援魔法士を勧誘できましたね」
「はいなのです。ロイさんが加入してくれてありがたいのです」
「ふん! これで私たち”白き雷光”は、Bランク昇格も見えてきたわ。期待してなさい」
ミーシャとニナがそう言う。
「ロイさんは優秀な方ですが、さすがにBランク昇格間近は言い過ぎでは……? あまりご無理はなさらないでくださいね」
「ええ、もちろんです」
受付嬢の言葉に、俺はそう返答する。お世辞でも優秀と言ってくれるとありがたいな。
「ロイさんは本当に優秀なのですよ? なぜこれほどの人が埋もれていたのか、不思議でならないのです」
「ふん! まあ、近いうちに私たちの名前は世界にとどろくことになるでしょう。楽しみにしておくことね」
ミーシャとニナがそう言う。彼女たちからの過大評価に少し胃が痛い。しかし、せっかく期待してくれているのだ。彼女たちの期待に少しでも応えられるよう、俺も全力を出し尽くしていこう。そう決意する。
その後、その日の報酬を受け取って冒険者ギルドを後にした。なかなかの収入になった。毎日のようにこれが続けば、それなりに安定して贅沢な生活ができそうだ。明日以降の活動も楽しみだな。
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