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30話 これ以上は無理だって!

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 シンヤはレオナードの胸部を刺激している。

「これが魔力の流れだ」

「魔力の……流れ?」

「そうだ。今、俺はお前の体の中に流れている魔力を動かし、循環させ、操作している」

「そ、そうなのか?」

「ああ。これを効率よく行うと、体内の魔力回路が刺激され、魔力の総量や出力の向上が狙える」

「マジかよ……。すげぇ……」

 レオナードの顔が驚愕に染まる。

「信じられないか?」

「そりゃ、まあ……」

「じゃあ、やってみるか。とりあえず、この状態で深呼吸をしてみろ。ゆっくりで良いからな」

「う、うん。わかった」

 レオナードは言われた通りに、ゆっくりと深く空気を吸い込み始める。
 すると、その体がビクンっと跳ねた。

「んんっ!?」

「どうだ? 体の中を流れる魔力の感覚はつかめたか?」

「わ、わからないけど……。何かを掴めた気がする……」

「そうか。じゃあ、もう少し続けていくぞ」

「ええ!? まだやるのか!?」

「当たり前だろう。俺がお前に教えるのは、その方法だと言ったはずだ」

「で、でもよぉ……。なんかさっきよりも変な感じがして……。その、なんていうかさぁ……」

 レオナードがモジモジとしながら、言い淀む。

「なんだ?」

「あのさ……。なんつーか、こう、ムズムズするっていうか……。胸の奥が熱くなるって言うか……。オレ、おかしいよな……。その、恥ずかしくて……」

 レオナードが消え入りそうな声で呟く。
 その顔は羞恥で真っ赤になっていた。

「安心しろ。体内の魔力が循環しているときは、体の感度が増すんだ。ミレアにも同じことをやったから間違いない」

「そ、そうなのか?」

 レオナードがミレアの方を見る。

「シ、シンヤ。それは言わない約束ダ……」

 ミレアは恨めしそうにシンヤを見つめていた。

「ああ、そうだったな。すまない」

 屋敷の寝室でミレアの魔力を刺激した際には、彼女はずいぶんと乱れてしまっていた。
 そのことを思い出したシンヤは、思わず苦笑する。

「と、とにかく、続けるぞ」

「お、おう……。頼むぜ」

 シンヤは、再びレオナードの胸に両手を当てた。
 そして、そのまま魔力を活性化させる。

「んっ!? ふぅ……、ふぅ……。んっ!?」

 レオナードがピクッ、ピクッと体を震わせる。

「どうだ? 少しはコツをつかんだか?」

「あっ、あんっ!? くっ、ダメだっ! これ以上は無理だって!」

「無理だと思うから無理なんだ。限界を超えろ」

「無茶言うなよっ!? うっ、あぅっ!?」

 レオナードは必死に堪えようとしているようだが、どうしても声が出てしまうらしい。
 その体は小刻みに震えている。

「根性のない奴だな。一度出してしまえば楽になるかもしれんぞ」

「え?」

「どれ、手伝ってやろう」

 シンヤはそう言うと、レオナードの股間を無造作に掴んだ。

「ひゃんっ!? ちょっ!? どこ触ってんだよぉ!」

「ずいぶんと小さいモノだな……。これでは触られるのを嫌がるのも頷ける」

「なっ!? そ、そういう問題じゃなくてぇ!!」

「まあいい。遠慮するなって。ほらほらほら!」

「う、ううっ!? ああっ! はあっ! ああっ!!」

 レオナードが全身をガクンガクンと痙攣させながら、激しく喘ぎ声を上げる。
 まるで陸に打ち上げられた魚のような有様だ。

「どうだ? 気持ちいいか?」

「き、気持ちよくなんかねぇよ! この変態野郎がぁ!! どうせ、鍛錬なんて嘘だったんだろ!!」

「嘘なんかじゃないぞ。終われば分かるさ。さあ、そのためにも続けていくぞ」

「あっ!? ちょっ!? 待て待て待て待て!!!」

 レオナードの制止を無視して、シンヤは手の動きを速める。
 すると、彼はすぐに高みへと昇っていく。

「くうっ!? ああっ!! ああああああ!!!」

 レオナードが絶叫を上げ、腰を突き上げるようにして果てた。
 プッシャァアアッと勢いよく液体が飛び出し、彼のズボンを汚していく。
 男が出した液体だ。
 普通であれば、シンヤは嫌悪感を抱いて当然である。
 しかし、なぜか彼はそういった感情を抱かなかった。

「はあ……、はあ……。ちくしょう……。もう許してくれよぉ……」

 レオナードはぐったりとした様子で、荒く息を吐いていた。
 その瞳には涙さえ浮かんでいる。

「まったく情けない奴だ。こんなことでへこたれていては、立派な高ランク冒険者になれないぞ」

「オレは高ランク冒険者になんかならねえよ……。なれるわけがない……」

「何を言っている? さっきまではあんなに元気だったじゃないか。男なら、これぐらい耐えてみせろ」

「だからオレは男じゃ……」

 レオナードの言葉は、またしてもシンヤによって遮られた。

「大丈夫だ。俺を信じろ。必ず強くしてやるから」

「うう……。わかった……。わかったよぉ……」

 レオナードは観念したように呟いた。

「よし。それでこそ男というものだ。それでは、一度出して落ち着いただろうし、再び胸から魔力を流し込んでいくぞ」

「…………」

 レオナードは無言で力なく頷く。
 生意気な自信家の少年(?)レオナードは、シンヤにより肉体改造を施されていく。
 こうして、彼の肉体はいろんな意味で魔改造されてしまったのであった。
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