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第5章
1209話 失敗しただと!?-3【マデリン侯爵side】
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「た、確かに単独行動は危険でしょうが……。現に……」
「平民の分際で子爵にまで成り上がった奴に、それほどの胆力があるわけがない! そもそも、それほどのリスクを犯す理由がないだろう!! おおかた、定例報告者が適当な仕事をしおったのだ!! そうに違いない!!」
マデリン侯爵は怒声をあげる。
彼の思考の中に、シルヴィという少女の存在は抜け落ちていた。
Sランクパーティ『悠久の風』のサブリーダーにして、コウタ・エウロス子爵のお気に入りであり、個人としても『絶対零度』の二つ名を持つBランク冒険者シルヴィ。
彼女は白狼族であり、ヴァイス村の出身だ。
その存在に注意していれば、『パーティリーダーが古参メンバーの里帰りに同行する』ぐらいの可能性には気づけたはずだ。
「平民の分際で子爵にまで成り上がった奴に、それほどの胆力があるわけがない! そもそも、それほどのリスクを犯す理由がないだろう!! おおかた、定例報告者が適当な仕事をしおったのだ!! そうに違いない!!」
マデリン侯爵は怒声をあげる。
彼の思考の中に、シルヴィという少女の存在は抜け落ちていた。
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