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第5章

1146話 地母神リリアナ-2

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「『選ばれし者』とは何ですか? 先ほどの男もその言葉を使っていましたが……。ご主人様こそ、世界最強にして最高の存在! 『選ばれし者』と言っても過言ではありません!!」

 シルヴィが叫ぶ。
 いや、別にそこはムキになって主張しなくても……。
 せっかく、ザードに対しては曖昧な感じでぼかしておいたのに……。

「ふん……『選ばれし者』とは、『黄昏の月』が探し求めている存在のことだ。世界を変えるだけの力を有し、『黄昏の月』の目的達成のために必要な存在……。それが『選ばれし者』だ」

「……ならば、ご主人様こそが『選ばれし者』に違いありません!」

 シルヴィは叫ぶ。
 しかし、リリアナは鼻で笑った。

「いや……違うな」

「どうしてですか!?」

 食いつくシルヴィに対して、リリアナは吐き捨てるように言う。
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