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第5章

1101話 村長との対談-7

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「そうだ。俺が辺境伯になれば、マデリン侯爵との爵位の差は縮まる。その後も……おっと、これはまだ言えないな」

「ふむ……。いえ、分かりました」

 村長は頷く。
 そして、そのまま話を続けた。

「ともかく、このあたりはマデリン侯爵の勢力圏でしてね。彼の者の悪評はエウロス子爵もご存知の様子なので省きますが、我ら白狼族として安易にマデリン侯爵領に移住することはできないのです」

「そうだろうな。おおよその事情は分かった。そういうことなら、移住を受け入れてやってもいい」

「おお、本当ですか!」

「ああ。だが、肝心なことを忘れているぞ。そもそも、なぜ移住をすることになったんだ? まさか、エウロス子爵領が気に入ったから……というわけではないだろう?」

「そ、それは……」

 村長が口ごもる。
 俺は机をバンッ! と叩いた。
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