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第5章

1090話 見ちゃいけません!

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「ママー。どうしてあのお姉ちゃん、裸なのー?」

「しっ! 見ちゃいけません!!」

 白狼族の子供やその母親たちが、遠巻きに俺たちを見ている。
 そう……。
 俺とシルヴィは、つい先ほどまで愛し合っていた。
 その余韻に浸っている最中に、彼女の兄とやらが乱入してきたのだ。
 当然、俺たちは真っ裸のままだ。

「くっ……こうなったら!」

 俺は覚悟を決めた。
 愛するシルヴィの裸体を衆目に晒すなど、あってはならないことである。
 しかし、ここで逃げるのも逆効果だ。

 逃げる女体を見れば、野郎どもが本能で追いかけたくなる。
 そういうものだ。
 俺には分かる。
 そして、里全体からもさらに注目され、正式な追っ手をかけられる可能性だってあるだろう。
 そうした事態になるぐらいなら……
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