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第5章

1034話 開拓地-3

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「よく見ろ。あいつはドラゴンじゃ――」

「ひいっ!? も、もうダメだぁ……。お終いだぁっ!!」

「ドラゴンがこっちにくるっ!?」

「死にたくねぇよぉっ!!」

 俺が説明しようと口を開いた瞬間、魔物が勢いよく近づいてきた。
 開拓団のメンバーはパニックに陥る。
 これでは、言葉で説明するのは難しそうだ。

 俺はため息をつく。
 論より証拠。
 百聞は一見にしかず。
 俺は、魔物を倒すべく剣を抜いた。

「え、エウロス子爵様……?」

「あれは……まさか例の『宝剣』では!?」

「『宝剣ラティオ』……噂には聞いていたが、凄まじい剣気だ……!」

 俺が剣を引き抜くと、開拓団のメンバーが口々に言う。
 ウルゴ陛下から賜った国宝の存在は、それなりに有名らしい。
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