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第5章

1006話 孤児リリィ視点-18

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「こんなにお腹が膨れたのは、生まれて初めて……」

「うん。本当においしい食事だった……」

「生きてきて……本当に良かった……」

 私たちは幸せな気分で会話を交わす。
 その様子を見て、ミナさんやグレイスさんは嬉しそうに微笑んでいた。
 そんなときだった。

「おや、ここにいましたか」

「宿の入口にいなかったので、少し探しましたわ」

 2人の女性が食事処に入ってくる。
 そして、私たちのほうに向かってきた。
 その後ろには、1人の男性もいる。

「あっ……。し、失礼しました。シルヴィさん、ネリスさん……」

 私は慌てて頭を下げる。
 彼女たちには、『宿の入口あたりでしばらく待つように』と言われていたのだ。
 勝手に移動したのはマズかったかもしれない。
 でも、2人は私を責めなかった。
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